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理学療法士としての基礎のキソ

Part1 理学療法士7年目のリアル思考

はじめに

こんにちは!理学療法士の野坂です!

理学療法士として整形外科クリニックに勤務して
2023年時点で7年目となります。


現在の働き方として
整形外科クリニックの常勤の他
高校、大学野球部のトレーナーとしてトレーニング指導をしたり
選手のフィジカルケアをしています。


そして、勤務地及び野球現場では
グラインダーという機械を用いて、足底板(インソール)作成を
行っているという現状です。

今回のnoteについて

今回は、特に自分より若いセラピストに読んでいただきたい内容です。

と、いうのも訳があります。

これは、自分の実体験から感じた話でもあり、
これから自分が臨床に立つ人間として、強く心に想うことでもあり、
何より、今からもっと臨床で動きたいと考えている
自分より若いセラピストにこそ、聞いてもらいたいお話です。

理学療法士としての存在意義は何か?

ということを考えたことはありますか?

多くの先生は、
・患者の機能低下を改善し、治すこと
・痛みを緩和すること
・元々の生活に戻れること

このように想うかもしれません。

教科書上で、専門学校時代にはこのように教わりました。

自分も専門学校を卒業して、
そのように思っていたり、
考えて臨床に臨んでいたこともありますし
もちろんこの考えがないことはないです。


しかし、もっとこの点について考えましょう。

・そもそも、その機能低下が起こっている原因は何か?
・その痛みの原因や要因は何?痛みを拾っている組織は何?
・元々の生活に戻れるには、何が足りないの?

ここまで考えなければいけないことを、臨床では多く経験をしてきました。


28歳、臨床7年目のリアル思考


そして、臨床7年目の今、このような思考に至りました。

結論
目先のことだけ考えて治療を進めていくことでは不十分である。
そして、理学療法士として、ただ知識を詰め込んでも臨床では無力である。


今までたくさんのセミナーに参加したり
書籍も何十万というお金をかけて読み漁ってきました。

文献もいろんな分野のものを読み漁り
日本語にとどまらず、英語論文も自分の力で
一つの論文を何日もかけて読んで、和訳して
時間をかけて解釈できるように努力してきました。

もちろん、知識というものは勉強量に比例して多くなったことは
非常に感じるところはあります。

しかし、それだけでは臨床では意味がありません。
知識だけでは、患者は治らないどころか、むしろ悪化したり
思考がまとまらずに自分が何をしているのか、何がしたいのか
わからなくなってしまったりという悪循環に至る毎日。


結局勉強して、知識増やしてもダメ


そんな思考になる日々も、たくさん経験をしてきました。

教科書や資料、文献を読み漁っても
目の前の患者は良くならない

知識は間違いなく増えている

How toは確実に増えているし、年数を重ねていくごとに
患者数も増えてきたし、経験も確実に増えてきた

でも、思っていた結果は出ない。

なんでかな。。。?
何が足りないの?

自分には才能がないとまで考え、
理学療法士の道を半ば諦めていた時期もありました。


何で結果が出ないのか?

その問いに対する答えは、臨床中に突然降りてきました。

そもそも結果って何?
何を持って結果が出たというのか?


痛みが減ることが「結果」だと思ってました
日常に戻れることが「結果」だと考えていました


そこも「結果」には違いないのですが、
それは少し違うことに気がついたんです


目の前で起きている現象を「動き」としてしっかり把握しなきゃダメ

そうでなければ「何で痛いのか」も説明できないし
「何が痛いか」も説明できないし
元の生活に戻るにはこの「動き」が修正されないといけないって
うまいこと言語化できていない

この思考になるまでに時間はかかりましたが、
この思考のおかげで、
今の勉強の方向性がちょっとだけ変わったこと

その今(過去)存在している(存在していた)
ちょっとのズレが
未来の大きなズレになることを
痛感する今日この頃です

そして、この思考の肝となる【動き】について
もっと知る必要があるなと感じました


人を含め、物質とは
動きによってストレスを受ける

歩くことによる膝の痛み
走ることによるアキレス腱の痛み
背中を反ることで起きる腰の痛み
パソコン作業していることで起こる首の痺れ


運動器に関わるなら、まず根本の
動きを知らないとまずいんじゃないか?

という思考に辿り着きました

余談ですが、私が臨床で働き始めたころ
とある地域の勉強会で、ある先生が
おっしゃっていた一言を、今でも覚えていることも
この思考に辿り着いた点です

それは
理学療法士とは、動きの専門家である

という一言です

この一言に、理学療法士の全てが
集約されているといっても過言ではないはずと
強く思っています


動きが根本の、本質的な改善点と仮定するならば
動きがわかっていなければ、痛みが起きる場所も
メカニズムもわからないし、
どんなふうにその動きを治せばいいのかわからない

そんな事から、いつしか
自分の中での臨床の軸は

いかに動きを捉えるか

を臨床のテーマに進めていくようになりました


それからというものの、
てとても偏っている思考かもしれませんが
臨床において本当に大切だなと思うことが
たくさんありました。

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