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バガテル第25番 Fürリストラーズ

楽譜整理の数え方は作曲家によっても違うらしく ぐーぐる先生に訊いてみた。で  タイトルだけ!ちょっとカッコよく付けてみたく。
いきなり失礼しました。

さて、ここからは普通に。
「エリーゼのために(バガテル第25番)」には思い出がある。 

20歳年下の女性に思いを伝えるため作られたという説もあるが、既に聴力を失っていた40歳頃のベートーヴェン作曲。曲名を聞けばメロディをすぐ思い出せるほど誰でも知っている曲と言ってもいい、超有名な小品だ。
 
筆者がごくごく小さい頃、ピアノの先生がレッスンで弾いて下さったことがある。
習いたいのか習いたくないのかさえ、自分で決めた記憶がないから、指が
どうだ、姿勢は こうだと優しくではあったが いちいち直され、うんざり
した顔を見せてしまったのだろう。
 
今 思いだしても やる気のない かなりいい加減な生徒だったと思う。 
翌週から来なくなる危険を感じ取られたのかもしれない。

先生はそれまでの指導を中断され 笑顔で筆者に話しかけながら鍵盤に指先を軽く置かれた。 ぽん、ぽろんと音を聞かせ、やがて一曲の演奏に移っていく。
 
聴いていると 少しさみしいような気持ちになったが、一生懸命 何かを掴もうと手をのばしている感じがした。
「切ない」 という言葉をまだ知らなかった 小さな筆者の印象に残ったのかもしれない。
 
小品なので長くはない。
聞き終えたとき この曲を弾けるようになるの?!と目を輝かせた子どもの顔を先生はご覧になったことだろう。
以来、すこしだけ真面目に通うようになった。
あの頃は、お世話になりました。ちっとも教え甲斐のない生徒でごめんなさい。
 
結局 ほかに興味のあることがあらわれて、ピアノは「貴婦人の乗馬」あたりで投げだしてしまい 昨年 リストラーズを知ってから 猛烈に後悔している。
 
流行りの曲が街で流れ、友人たちがそれぞれテレビの中の人たちを夢中で
追いかけ始めた頃、お気に入りの本をかかえて 静かな曲を選んでは聴くようになったのは、この体験のおかげだったのかもしれない。
 
さて、
クラシック音楽は、現在の曲・昭和の曲・海外の曲にも、アレンジというのか曲の入りで使われたり、不意にフレーズが埋め込まれていたりで、あれ?と思うことがある。
しかし何度か悲しくも白状しているが、音楽について何かを語る資格もなく
経験もないので、今もぼんやりした感覚で楽しむ程度である。
 
そういう筆者が リストラーズの歌う曲やアカペラ編曲、歌声に魅かれたのは
合唱曲の世界で積んでこられた正統派の流れがそのベースにあるからかも
しれない。
幼い日の思い出 クラシックの香りとわくわくした気持ちが甦って どこか
安心して聴いているのだろうと思う。
 
どんな仕事や専門の世界でも、ある程度の基礎を身につけているのは 大切なこと。

梨園の世界なら、ハイハイからやっと立ちあがった瞬間には もう稽古が始まるときが近いこともある。
小さいサイズのヴァイオリンを見たときは、これをやっと持てるくらいから練習するのかと驚いた。
 
大人になってから興味だけで入ると、後付けになる知識が多く時間も手間もかかってしまう。

ただ 筆者の持論でもあるのだが、人生の途中からででも 興味を持ったことは少しだけでも始めてみることにしている。楽しみもおもしろさも感じないまま通り過ぎてしまうのでは かなりもったいない。

せっかく生まれてきたのだから余程の抵抗がない限り、何でも試してみたら いいのだ。おもしろいかもよ?というのが基本スタイルなので好奇心は強いほうだろうと思っている。

もしお読みいただいているかたの中に、何か迷っていることがあるなら
一度とりあえず 飛び込んでみれば いかがだろう。
責任と費用は 持てないが、背中をドン!と押すお手伝いくらいはできる。

 
で、
このざっくりした拙文の目的はというと 「エリーゼのために」のフレーズが使われた曲をリクエストしたいから書き始めたのだった。

 
まずはなぜか番外編から(笑)
原曲から少し距離があるが、同じ切なさがある。
埋め込むように使われたフレーズと歌詞がそう思わせるのかもしれない。
手を届かせたいけど、どうしても届かない。あの感じが甦る気がする。


宇多田ヒカルさん 「幸せになろう」平成の曲(2002年)


だが、リストラーズは 昭和歌謡が本筋。
こちらだったら どうだろうか。フレーズもはっきりしている。
 

ザ・ピーナッツ 「情熱の花」(昭和34年)

 化粧も 髪型も 背景も 昭和感が つよくてビックリ。60年以上前だ。
この時代の曲でもすぐに探せることにも驚いたが。


ザ・ヴィーナス 「キッスは目にして」(昭和51年)


どちらの時代のものも大ヒットと言える。
リストラーズメンバーが選曲なさるとき、知名度にも ある程度 言及されていたかと思う。
(←顔じゃない本じゃない「今日もどこかでデビルマン」制作裏話②参照)

有名化粧品企業のCMに採用された「キッスは目にして」なら そこは合格?

疾走感にクラクラしながら、張りのあるパッと開いたスカートを身につけて くるくる ぶんぶん振り回されてみたい。
 
リードは、澤田さんと草野代表はどうだろう。
キュートな感じも盛り込んで聞かせてくださる予感がする。
リズム隊にはご負担をおかけするだろうが、お二方なら大丈夫。
(← なんと無責任・・・ )

あとは途中のどこかで
野村さんの両目ウィンクがアップになったら さらに最高かもしれない。
  (  ← 天才的なカワイイ振り付けの完璧ぶりにいつも きゅん)


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