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佐伯君をクビにする!

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記事一覧

第7話 馬鹿野郎てめぇこのヤロウ!は友好の言葉

 あれから、何時間経ったのだろうか。
 涙の垂れる眼前には、すりガラスの向こうなのではないかと疑いたくなるほどに形が歪んで見える妻の顔があった。
 そして、あなたを放って置く私はいないと、初めて見るスーツ姿の妻は言う。
 そうして怒られたのである。
「あなた、本当に私のことが見えていないのね、くどくどいう方じゃないけど――」
 と、くどくどどころか毒毒言われた。
 結果として飲んだくれのよったくれ

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第6話 無謀かどうかは結果論

6way
3日後である。
あれからというもの、私の廃退の様はもう……
貯金だけはよく貯めたものだと思っていたが、逆にそれが仇となった。
習慣となった朝5時の起床時間から浴びるほど酒を飲む。
昼頃から寝る。
風呂は入るがヒゲは剃らない。
髪もくしゃくしゃ。
見た目はドロドロだった。

そんな最中、突然妻が戻ってきた。
「あなた、何をしているの?」
妻は言う。
「私があなたを捨てたと、そう思っているの

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第5話 崖っぷちは落ちてからが勝負

5way
部長補佐。
そう奴は宣った。
うちの会社では、部長を補佐出来る偉い人という意味であって、それはすなわち、私より四階級も上なわけだ。
「つまりですよ、課長。私の方がうえなのですよ。ほほほ」
ビッグバンの如き殺意の誕生であった。
つまり、相対的に私は落ちたのである。佐伯のアホより下なのだ。クビだと言われれば辞めなきゃならん。
そんな馬鹿げた話があるものか!
「オホホ、のついでに課

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第4話 寝言も本気

4way

 クビにしたはずの佐伯くんは3日後に戻ってきた。なんでも、彼は漢気の塊らしい。気合いでなんとかしたらしいのだが。何も言うまい。
 そしていま、目の前で寝とる。
 仕事中もなかなか漢気に溢れていらっしゃることだ。本当に、殴り倒したい。
「課長……」
 振り上げた拳が空を切る。
「昨日……社長を巴投げのうえ組み伏せ……ズー」
 寝とる。
 で、なんだって?
 社長を巴投げ?
 どんな夢を

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佐伯君をクビにする! 迷わず行けよ、行けばわかるさ。行くぞー1.2.3話

目次

1.way 迷わず行けよ
2.way 行けば分かるさ
3.way 行くぞー!
4.way寝言も本気
5.way崖っぷちは落ちてからが勝負
6.way無謀かどうかは結果論
7.way馬鹿野郎てめぇこのヤロウ!は友好の言葉
8.way主役になれないなら神になれ
9.way変人に変態する勇気
10.way侮れないバカになれ

1way

「この道を行けばどうなるものか」
突然であった。
私の部

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