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株初心者は絶対に知っておいて:株価下落

 こんにちは😊
 最近、日本株が好調なのにともなって「暴落の危険」が取り上げられる機会が増えてきています。今日は株価の下落にどのように向かい合うかを初心者の皆さんにお伝えします。

 以前、初心者の皆さんが覚えておくべきことをまとめました。この際にも書いたのですが、株取引(だけでなく投資全般)は、市場参加者のお金の奪い合いです。
 考えてみてください。世の中にお金は一定量しかありません。「株で儲ける」ということは誰かのお金を奪ったのであって、湧いて出てくるお金を手にしているわけではありません。誰かがお金を手にすれば必ずお金を失っている人がいるわけです🤔。
 そうです。株取引はゼロサムゲーム(一定量のものを参加者が奪い合う:合計は常に同じ)なのです

 これを理解していないと株価の下落時(ひどい時は暴落)に指をくわえて資金が減っていくのを見ているだけ、慌てて売れば大損、ということになってしまいます😣。

 最近、「億り人」として株取引で大きな資産を築いた人がマスコミなどで取り上げられていますね(おじさんには声がかかりませんが・・・🥹)。
 多くの億り人は、リーマンショックやコロナショックといった株価の大きな下落時に株を購入したことで大きな利益を得ています(おじさんも😉)。年に数十%以上の利益を得たこのお金はどこから出てきたのでしょうか。そうなのです。投資はゼロサムゲームですから、億り人の得たお金は暴落で資産を失った多くの人のお金ということになりますよね。
 実は長期で見ると株価の上昇というのは年10%以下程度で、この利率では複利運用したとしても資産が2倍になるには7年を要します。今は日本株の調子がいいので年30%も上がろうかという勢いですが「株がどこまでも値上がりする」というのは幻想です😅。そんなわけないですよね、と頭ではわかっていても株価が上がり続けるとそれを期待してしまうのが人情。これを不動産で夢見てしまったのが日本のバブルであり、中国のバブルです😣。
 バブル期以降の日経株価のチャートを見ると、10%以上、大きい時は30%近くの株価下落は何度も起きています。この下落が生じた際、現金をたくさん持っていれば株を買うことができますが、持っていないと何が起きるでしょうか。

円ベース・ドルベースの日経平均と過去の株価クラッシュ

現金の重要性

 株取引をするのは資産を増やすため、現金を増やすためですよね。
 株の含み益は数字が示されているだけで何の価値もありません。株は現金化して初めて皆さんの資産に変わるのです🤩。

 昨今、「現金を持っているとインフレで価値が目減りするので投資に回した方がよい」という声が大きくなっています。確かに理論的にはその通りなのですが、投資対象の下落が生じない前提で語られることが多いのも事実です。このような声に流されてしまって現金比率を減らして株や投信といった実体のないものに変えてしまうリスクは非常に高いということに気づいていない人がたくさんいます🥹。上の図で分かるように、コロナショック以降は円安も手伝って日経平均では大きな暴落が生じておらず、新NISAなどの政策によってコロナショック後に投資を始めた人が多いことも一因です(実はドルベースでは2021年に大きな下落があったのですが、円で日経平均を見ていると超円安によって気付くことができません)。経験者は皆そろって警鐘を鳴らすのですが、大地震と同じで「すぐには起きないから大丈夫」と根拠なく考えてしまう多数派にはこの声が届きません😢。

 株価下落(場合によっては暴落)が起きた時、手元に十分な現金が無いと何が起きるのでしょうか。
 まず、生活資金まで投資に回していた人、投資によって生計を立てている人は、益回り・配当が下がった株では生活資金が不足して株を現金化せざるを得ません。長期的には株価も配当も戻るかもしれませんが、ローンや学費の支払いは待ってくれません。株価は下がっていますので、泣く泣く損を出して現金化することになります😣。
 先日の記事でお勉強していただいたとおり、日銀が政策金利を上げるか米FRBが政策金利を下げるケースが近い将来に想定されています。どちらか一方でも円高になって日本株市場は大きな影響を受けますが、同時に進む可能性もあります。株価が30%下落して保有資産の30%が減失、配当も大きく減額され、その後の企業業績もしばらく回復しない状況を想定しておく必要がありますね🤔。
 実はもっと大きな問題が別にあります。上に書いたように株で大きな利益を得るには暴落時がチャンスです。暴落時に安値で多量の株を買えれば(買うタイミングは難しいのですが・・・)億り人になるチャンスです🤩。ところが、手元に現金が無いと暴落のチャンスを指をくわえて見ているだけになるのです

 つまり、下落に怯えず大きな利益を得るには、
  ・まず第一に、投資は余剰資金で行うのが望ましいこと
  ・次に、株価上昇時に利益は現金化して株価の下落に備えること
の2つが大切
ということがわかりますね。
 「預貯金の代わりに株投資」という感覚の人が多いようですが、株は貯金ではありません。下落するリスクのある金融商品なのです。株を買って株価を眺めて一喜一憂していても資産は何も変わらないということを知っておきましょう。

※ 資金に余裕のある人は、株価暴落時でも現金化せずに株価の回復を待って長期で保有し続けるという選択肢があります。ここでは資金余裕がなくなるほどに現金を減らしてはいけないということをお伝えしています😉。

手元に置く現金の比率

 一般的に「現金比率は年齢と同じ割合」といったようなアドバイスが見られますが鵜呑みにするのはよくありません。何かあっても誰も責任取ってくれませんよ。資産ポートフォリオにおける理想的な現金保有比率は、収入・家族構成・ライフプランによって変わってきます。そのため「〇%にするのがよい」というものではありません🥸。
 大きな出費や緊急時の出費に備えておくのはもちろん、50%の投資資産減が生じても無理なく生活していける現金の割合がどれくらいか、各個人それぞれがしっかり考えて決めておくべきことなのです。高齢者は大きな下落が生じると取り戻すためのチャンスが少ないですから、年齢があがるとともに現金比率を増やすのがよいとされるのはこのためです。
 SNSの億り人に影響されて「この人と同じ現金比率にしておこう」などと考えるのはもっての外です。1億円持っている人の10%は1千万円、1千万しか持っていない人の10%は百万円です。自分の資産に応じたレベルを考えないといけませんね😊。

おじさんの経験談

 おじさんが株取引を本格的に始めたのは2012年で、アベノミクス政策スタートと重なる時期であったこともあって、株価はどんどん上がっていくような状況でした。リーマンショックで株価は下がり切っていましたから、この時期に株を始めた人はほとんどの人が大した知識がなくても大きな利益を手にして、「自分は投資のセンスがある」と勘違いしていたと思います😅。
 最初に経験した大きな下落は2015年頃からのチャイナショックです。21000円くらいあった日経平均が15000円まで下落しました。この時のおじさんは、手元資金をどんどん投資に回していましたので、この30%近くの下落は衝撃的でした。幸い、それまでの利益率が30%を大きく超えていましたので資産への大きな影響はありませんでしたが、この下落が「こういうことがあるのだな」と認識するきっかけになり、何も考えずに資金を投入して「株価は上がり続ける」と考えるのはやめて、「目標利益が出たら売って現金化すること」「金利政策や為替、日経平均やダウ平均の動きを見て下落リスクが高まれば現金比率を増やすこと」「GOLDや米株・債券にも分散投資すること」を行うようになりました😉。
 この投資方針が効果を発揮したのは2020年のコロナショックです。2019年12月には海外を中心に市場からの現金回収の動き(市場価格の下落)が始まっており兆候が出ていました。こういう時は現金化です。このときおじさんは日経平均が下げ始めるのと同時に7割の株(長期保有で売らないと決めている株以外すべて)を現金化しています😎。ただ、よく考えずに医薬品や医療機器関連の銘柄まで売ってしまったのは失敗でした。そのときは得体のしれない不安が市場全体を包んでいて、コロナ銘柄なんてものは分からなかったのです😢。
 おじさんは日経平均が再度上昇を始めたタイミングで、退避していた株資金の全てで再び株を買いました。この後1年の資産の伸び率は50%近くに達しました😉。

まとめ

 今回のまとめです。
 株は下落もありうる金融商品です。いたずらに下落を恐れる必要はなく、準備をしておけばむしろチャンスだと知ってください。そのためにはしっかりとした知識を身につけて準備をしておくことが大切です。

  ・備えあれば患いなし
  ・現金は大切
  ・むしろ下落はチャンス

ということを頭に入れて、投資戦略を考えてみましょう😊。

 ではまた!😊

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