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ライオンズメモ① 髙橋光成のこと

もう何年前になるだろう。おそらくコウナが新人の頃だから7~8年前のことだ。

当時yahooに「スポナビブログ」というサービスがあり、ぼくもたまに書いていた。野球好きが集まるだけあって記事への反応もよくて、書くのが楽しかったし、ほかの人のプロ野球愛がほとばしる記事を読むのも楽しかった。

当時の記事はすべて消えてしまっているので読み返すこともできないのだけど、自分が書いた中で記憶に残る一つが、コウナについてのものだ。

10代ながら先発を任され懸命に腕を振る姿を見ていて、涌井を彷彿させるエース魂を感じる、というようなことだったと思う。特に、失点してもそこで崩れず「次の1点」を防ぐことに集中し、踏ん張れるメンタルの強さが涌井に通じるように見える、と書いた記憶がある。

そこから数年は数字的に大きな飛躍はなかったが着実にステップアップし、今年はついに「球界を代表する」というレベルに達したと思う。佐々木朗希や山本由伸とマッチアップしたとしても、コウナが先発だったら互角の勝負が期待できる。そのくらい絶大な安心感がある。

コントロール・球威が抜群という技術的な素晴らしさはもちろんあるだろうけれど、画面越しに見ていて特に感じるのが、その立ち姿に自信が漲っていることだ。

ピンチのときや最終回のマウンドなど、苦しい場面でこそ体の奥底から湧き上がるエネルギーが乗り移ったかのようにボールが唸る。涌井のようなポーカーフェイスとはまた違って、このコウナの熱いスタイルが今はエースらしく感じられる。

近い将来にはメジャーに挑戦となるようだけど、この数年の進化はさらなる成長のポテンシャルを感じさせてくれる。西武のエースから日本のエースになることも決して夢ではない。どこに行っても応援し続けたいけれど、その前の置き土産としてチームをCS・優勝へと導いてくれる活躍を期待している。

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