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今年読んだ本たち

今年もたくさん本を読んだので、好きな作品ベスト3とその他の感想を書いていきたい。


好きな作品ベスト3


1. 嘘つきジェンガ(辻村深月)

詐欺を題材にした短編が3つ書かれている短編集。
「facebookのDMについての話」、「裏口入学の塾の話」、「漫画家のオンラインサロンの話」全て読んでて体温が上がるぐらい面白かった。
"マッチングアプリ"とか"子供部屋おばさん"とか、ここ数年インターネットでも目にする言葉がさらっと使われているのも新鮮で興味がそそられた。


2. カケラ(湊かなえ)

ドーナツに囲まれて自殺したと噂されている女の子の真相を突き詰めていく話。
・・・これだけ見るとクソつまらなそうだけど、話の進み方がよかった。
書かれていることはほとんどセリフのみで、登場人物のインタビュー、独り言がつらつら書かれている感じ。
タイトルの通りその証言達がカケラとして、少しずつパズルのピースがハマっていくような感じで気持ちよく読了できた。


3. はじめての(島本理生, 辻村深月, 宮部みゆき, 森絵都)

ギリギリ起こらなそうな非現実の短編集
「人間に買われたAIの話」、「家出少女の話」、「2つの世界線にいる女の子の話」、「過去何回もした告白を後悔している話」どれもオシャレで透き通っているような世界観だった。
全ての話がYOASOBIの歌とコラボしており、これを読んだ後にPVを見ながら曲を聞くとすごい好きになれる。
そこまで含めてベスト3入り。


その他作品

アルジャーノンに花束を

頭を良くする手術を受けた知的障がい者の主人公の、経過報告(日記)が書かれている
最初読みづらくてどうしようかと思ったけど、どんどん面白くなっていって読み進めてよかった。ランキング入りさせるか迷った。


何様

「何者」という作品のアナザーストリー的なやつ。
短編で読みやすいのと、いい意味でも悪い意味でも働くということについて考えさせられる


さくら日和

さくらももこのエッセイ。
この人おもしれー女すぎて出ているエッセイ全部読みたい。


虚空教典

Vtuber、剣持刀也のエッセイ。
本来の剣持は配信で見せないような考え方をしていることがわかる。にじさんじみんなエッセイ出してほしい。


ハンチバック

背骨が逆に曲がっていく障がいを持った人が書いた小説で、芥川賞に選ばれていたので読んだ。
何が伝えたいかよくわからなかったが、短いのですぐ読めます。


ブレん人

呂布カルマのエッセイ。
ラップのことは全然書いてなくて、考え方だったり大事にしていることが書かれていた。
普段のMCバトルはこういう考えから成り立っているのかと納得行くことがあって面白かった。


夜行観覧車

高校生の時にドラマを見ていたが、内容を全く覚えていなかったので読んだ。
途中の展開はドキドキさせられて面白い。オチが弱いきもするけど本のオチってこんなもんかとも思う。


主人公が小学生の頃に気になっていた女の子と色々あって再開する話。
ハッピーエンドに見えるが、よく考えると全くハッピーエンドではなかった。
誰かと人生を共にする覚悟ができる話だった。


世界は救えないけど豚の角煮は作れる

Youtuber、にゃんたこのエッセイ。
酒村ゆっけとか月ノ美兎の小説に似てる。
おもしれー女が書くエッセイはおもしれー。ランキング入りさせるか迷った。


乳と卵

ストーリーはなかなかおもしろいが、句読点とかが少なくて読みづらい。
解説を見たところ、本来の日本語の文章は句読点もかぎかっこもなく、こういうものらしい。西洋風に変えられた文章を読み慣れている現代人は読みにくいと感じるよう。


夜市

2つの薄気味悪い物語が書かれている小説。斉藤壮馬という声優がおすすめしていたらしい。
後から調べたらジャンルはホラーだった。ホラー苦手な自分でもトラウマになったりはしなかったので気づかなかった。ただただ薄気味悪い。


そして、バトンは渡された

微妙に現実味があるせいでちょっと世界に入り込めなかったけど、最後は面白かったと思う。
現実味のある小説あるあるだけど、色んな人間が色んな生き方をしているんやなと実感できる。


傲慢と善良

ミステリーとラブストーリーが入り混じったような話。
ミステリー面では微妙だけど、ラブストーリー面ではとても好きだった。
ストーリーは少し無理やりな部分もあったかなと思ったが、それも書き手だったりキャラクターが実在した場合の考え方が違うからという意味で納得させられる。


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