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悪魔言葉「本当の」

どうも、書くことに計画性がない人間です。
思い立ったが吉日。書きたいと思ったテーマで書く。
だから内容が上手くまとまるかは現時点では僕にも不明。

本来は最後に編集すればいいんだろうけど、最後に編集しなきゃと思うと、その負担を想像して書くことが遠のいてしまうので、編集はしなくていい。
もし誰かから「読みにくい」「中身がない」とクレームが来ても、僕の借金は増えない。

そんな気持ちで書いています。

ちなみに、「最後に編集しなきゃと思うとその負担を想像して書くことが遠のいてしまう」的なことは、「英単語の覚え方」という記事で過去にも触れているので、ご参考に。

「本当の」は何がやばいのか

「本当の」という言葉は、発信者にとってはたいへん、たいへん便利な言葉です。目の前にどんな事実や共通認識があったとしても、それをひっくり返すことができます。

いくつか例を紹介しましょう。

「ねぇ、最近ゆみちゃんめっちゃ細くなったと思わない?なんか、健康診断でメタボ予備軍みたいに出たのが堪えたらしいよ(笑)」

「ふ~ん。そう聞いてるんだ。さおりはゆみちゃんがやせた本当の理由って聞いてないの?」

「僕は今営業で成績もいいし、生活も不自由ないし、いい人生だと思いますよ」

「なるほど。たしかにいい人生を送っているようにも聞こえますが、本当のところはどうなんでしょう?」

「私はそんなにコミュニケーションが得意じゃないし……でもモクモクと作業をこなすのは得意なので、仕事はできれば事務職とかのほうが向いてると思います。」

「なるほど、コミュニケーションが得意ではないと考えてるんですね。……ちなみに小林さんは、自分の本当の魅力って何だと思いますか?」

いかがでしょうか?

「本当の」という言葉を使えば、このようにどんな前提で話が進んでいようと、そこから話を180度ひっくり返して主導権を奪うことができます。これは提示されている話題がお互いの考え方、感想ではなく、事実ベースの場合でも通用します。

「うわ、今期の売上5億だって。めっちゃ減ったね。。」

「どれどれ……なんだ。決算の話ね。岡村はさ、この会社の本当の売上って聞いたことないの?」

天使が使えばいい言葉

このように、どんな状況でも自分の思い通りに話の展開を誘導できてしまう恐ろしい言葉なのですが、人助けの役に立つ言葉でもあります。

たとえば、自分の固定観念に絡めとられて、身動きが取れなくなっている人がたまに(よく)いますよね。そういう人との会話の中で、少しずつ縄をほどくキッカケを与えることができます。

上の例も、質問者が善人であれば、よい結果を招くかもしれません。

営業では深く考えさせるためのテクニック

営業の世界では、「本当の」という言葉は、お客さんに深く考えさせるためのテクニックとして、いろいろな営業本で紹介されています。

「やっぱりちょっと高いからやめとこうかな。」

「なるほど。ちょっと高いと感じられるんですね……ちなみに、本当のところはどうでしょうか。値段以外にも、ちょっと気になっている部分があるんじゃありませんか?」

こうやって、お客さんが断ろうとしている理由を探っていきます。そもそも、安ければ買うので、高いというのは断る理由でもなんでもありません。「買わない=高い」なので、買わない理由として「高い」をヒアリングしただけでは、何もヒアリングできていないのと一緒です。

高いというのは、「お客さんの価値観で測る商品の価値に対して、値段が高い」という状態ですから、ヒアリングしたいのはお客さんの価値観のほうです。でも、「すみません。価値観教えてもらえませんか?」と聞くのはアホなので、「本当のところ」というワードを使って、間接的にヒアリングするわけです。

これも、善人営業マンが使えばよい結果につながると思いますが、実際にはかなり悪用されています。

そして彼は自分が善人だと疑わない

というのも、自分の価値観を明確にして、ブレない軸を持って生きている人なんで極わずかしかいません。僕もブレブレです。

だから、「本当の」という言葉を使えば、お客さんの価値観を一時的に誘導することができます。

だからこそ、言葉を使う側の倫理観がとても大切です。

僕は、このようなお客さんの誘導にものすごく罪悪感を感じ、苦しむ性格でした。つまり、僕は倫理観が高いのです。ついでに、倫理観が高いことを自らアピールしなければ気が済まない程度には、倫理観が低いことも申し添えておきます。

構造を逆手にユーモア化

僕は社内でよくボケる人として有名です。同時に、よくスベる人としても有名なのが困ったところです。しかし、一番困るのは、本当は無名なところでしょうか。

本当の」構文は、「本当の」を後出しすることで、どんな前提もひっくり返せるという構造になっています。

ということは、「本当の」を先出しすると面白い可能性がありますよね。

経験上、困ったときはとりあえず逆にするだいたいおもしろくなります。カップ麺をかじったあとお湯を飲む人とか、会社にいたら絶対笑いますもん。

質問に答えるシチュエーション

「どうして遅刻したんだ?」

「本当の理由ですか?本当の理由は朝まで飲んでて寝坊したからなんですけど、娘の体調が悪かったってことにしてもらえませんか?」

「高橋くん、データ分析は得意?」

本当のところは得意なんですけど、無茶ぶりが増えると怖いので、苦手ということにしておいてもらえると助かります」

面白いというか、なんだか憎めないヤツに仕上がりましたね。

質問するシチュエーション

「私、何をするにも失敗ばかりで……」

「なるほど。本当のあなたは失敗ばかりなのね。じゃあ仮に、マルチバースに成功した人生を歩んでいるあなたがいるとしたら、どう?

「マルチバースってなんですか?」

「あら、ドクターストレンジ見てないの?」

質問する側が先出すると、強烈なネガティブ肯定みたいになって、辛辣さがある意味面白いかもしれませんが、話をつなぐのがクソ難しいと感じました。本来そこで終わる話なので。

結論、先出しても大して面白くならない。

まとめ

まぁなんというかほら、真面目さが必要なときもあるけど、ずっと真面目にやるのも疲れるから、ときには肩の荷を下ろして冗談言ってリラックスしようよってことが言いたかったわけではないんですが、書き終わりを迎えた今はそんな心境です。

くれぐれも、僕の周りの人も、この記事を読んだ方も、「本当の」という言葉を悪用して、まわりをコントロールするような人間にはならないで欲しいな~と思っています。

それだけではありません。実はもうひとつ、僕がこの記事で伝えたかった本当の目的があるんですが、気づきましたか?

僕がこの記事を書いた本当の目的に気づけなかった人は、過去のすべての投稿にスキをつけるとわかるかもしれません。

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