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10年後、20年後の就活を考える

考えています。
先日15年前に勤めていた会社の同窓会的なものがあり、20代のときやってた仕事50になってもやってんのきちぃよな、みたいな話をしたりしなかったりしてきました。


で、まあわたしも20代の頃やってた仕事を40代になった今もやってて、たぶん50でもやってるんだろうなと考えてます。

私の業種はいわゆるウェブデザイナーです。黎明期にウェブデザイナーになったおかげで今もどうにかやれてる仕事ではあるんですが、黎明期には「30過ぎたらディレクター職になってないと未来はない」と言われたりしたものでした。おとなりさんといえるウェブプログラマーは35歳定年説なんてものがまことしやかに語られていたものです。

で、2024年の今みると35歳定年どころか60代でも全然現役のプログラマーもデザイナーも全然いて、やたら不安視されてた未来って実はなるようにしかならんしなんとかなるもんだなあと思えます。
なんとかなると思えるケース、実際いっぱいみてきたし。

以下ウェブデザイナーに限った話です。

中年ウェブデザイナーも意外と需要あるんだなと思うケースあれこれ

若者向けのデザインはつくれなくなる、けれど

中高年になると若い人のセンスでものがつくれなくなる、というのは二十代のころから言われていたし実際そうです。私も令和的なデザイン苦手。憧れるけどできない。

でもそれでデザイナーの仕事なくなるかというと全然そんなことないんですよね。なぜなら顧客には中年のほうが多いから。
例えば私は二十代向けの韓国風コスメ系サイトデザインになると爆死するでしょうが、中高年むきの健康食品やら不動産やらのサイトなら同年代が「安心する」テイストのものを作れるし、それは二十代には難しいです。中年、新しいセンスで作られたものには怯えるから。
で、60代には60代のデザインが一番ささるんですよね。結局そういうことでしかない。

漫画もそうじゃないですか、「結局この世代にはこの絵柄がいちばん刺さる」みたいな。デザインにも年代はあって、中年が購買活動をするかぎり中年デザイナーの中年センスが使える場所は全然ある。

老兵が求められる場所もある

20代前半の若者がまとめるチームやら30代なりたて社長のベンチャーやらにもいたときに思ったんですが、「リーダーが若いときはむしろ実働部隊は中高年で揃えたがる」というの、あるんですよね。

たとえばバリバリのベンチャー立ち上げた24歳社長が、自社サービスを立ち上げるためにエンジニアを雇う、となった場合。
同年代と経験豊富な50代がいた場合、まあ50代の人格やらなんやらにもよりますが、わりと後者のほうが採用されがち。
アイデアや運用に関しては社長のほうがやりたいこと走ってる状態なんだから、実現させるには「そういうパターンのやつやったことがある」の人のほうが適切。新しい事業立ち上げるときにぴかぴかでこれからいろいろ勉強しますというエンジニア、事故になりやすい。
(まあ才能ある二十代を採れるのが一番いいっちゃいい、ただ才能ある二十代は希少だしそれなりの経験ある五十代より高くつくことも全然ある)

あとエンジニアで有名なのはコンピューターが作られた初期の言語で動いてる大手企業のシステムがまだぜんぜんあって、それらのメンテをできるのが当時のエンジニアのみ、だから60代でもそのへんのスキルのある人は代替的な存在がいないという話。(今からその言語を覚えるのは難易度高くて限定的すぎる)

デザイナーにおいても似ていて、新人教育を期待されて採用されることがわりとありました。で、そういうときに40代女性と40代男性の場合、女性のほうが若干有利な気がしなくもない気がする。肩書きだけみると無害っぽいし、新人デザイナーって女性率が高いし。

で、高齢にむけてどうするか

べつにキャリアチェンジとかステップアップとかは考えなくていいのかもしれんなーーと思ってます。
30代くらいまでは「ウェブディレクターに上がれないと需要がなくなる……!」という焦りがありましたが、デザインとディレは求められる素養が全く違うし、上記のように中年デザイナーもそれはそれでそういうユニットとして需要はある。
というか今からキャリアチェンジ図ると事故る可能性のほうが高いし。

そんなわけで最近思うのは「高得点は出さないがそこそこの制作物と実現化はできるし、若い人にとって脅威に感じにくい人材」であることがこのさき10年20年とどうにか雇用され続ける存在であるために必要なことかもしれんなーーと思ってます。

今すでにわりとそうですが、今後新しい会社はどんどん自分より若い雇用主や上司になっていくわけで(そこはディレクター的なものを断念した時点でもう確定した未来)、そこで「言われたことはそこそこの完成度で上がってくる」「怖くない」と思われること、もう少し欲をいうと若者から「使える中年」と思われること、結局それだけかも。
投資とか資産とかAIとかは瑣末で、結局は。本当に。

ということなので今後も年代のこととか自意識のこととか人とのむきあいかたとか、そういうの考えていきたいです。まあ趣味だけど。


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