書くこと

苦しくて、寂しくて。
ボロボロの私はもう、書くことしか出来なかった。

だけだった。

最近、
「小説家にでもなりたいの?」
と小馬鹿にされた。

私は決して、もの書きに成りたい訳じゃない。
ただ、溜まった不幸を昇華する方法が
これ以外に思いつかなかった。

誰にだって、君にだってあるだろう。

誰にも話せないほどの闇が。
SNSには載せられない幸福が。

そんな何かが溢れ出しそうになった時、
私は言葉を紡ぐ。
何となく、私自身と対話している気でいる。

起、承、転、までは事実を書く。
結末には祈りを。

私は、言葉という得体の知れないものに、
私の全てを託してしまった。

自分勝手な言葉の紬。

視覚化された私の全てを見て、
センチメンタルになったり、少し恥ずかしくなったりする。

だけど、日本語はどこまでも美しい。
私の隠したい過去も、想いも、
言葉にしてしまえば全てが儚く見える。

だから私は、
日本人として日本語に触れられることを嬉しく思う。

そうして無理やり嵌め込んだ言葉たちを、
私はこうして密かにSNSにアップしている。

私を知る人はどこにもいない。

時に、共感や理解を得られたり、
時に、知らない誰かを救えたりする。

そんな事実が、また私を生かしてくれる。


嗚呼、また言葉に浸っている。
私、本当はこんなこと書きたいんじゃない。

最近、私の文章はある人物に染まってしまった。

ムシャクシャする想いを書き出そうとして、
同じような文がいくつも出来て、
だから、私は今、恋をしているのだと思う。

手紙を書いてみることにした。
とても気持ちの悪い手紙だ。

「気持ちの悪いことは分かっているが、
それでも手紙に書く言葉くらい素直な気持ちでありたい。」

そう、書いた。
破って捨てた。

こんなもの渡してしまって気味悪がられるに決まってる。

だけど、伝えたい。

その従来に取り残されてしまった。

私は一体、何を書けばいいんだろう。
何が言いたいんだろう、何をしたいのだろう。

言葉を書けない辛さ。
この不安から解消されたくて、

私は今夜も言葉を紡ぐ。

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