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まずは言葉にしないと始まらない。言葉にする大切さに気づいた私がスピーチトレーナーの仕事を選んだ理由。

こんにちは!スピーチトレーナーの山元 二葉(やまもと ふたば)です。2023年の1月からkaekaで社員として働いています。

私の前職は、電機メーカーのエンジニアでした。そんな私は、今kaekaで「スピーチトレーナー」をしていいます。とはいえ、伝え方教育という概念が新しく、実際何をしているのかわからないことも多いですよね。

今日は、kaekaに興味をもってくださっている方に向けて、なぜ転職を決めたのか、kaekaで働くってどんなことをしているのか、noteにしてみました。

よろしくおねがいします

エンジニアをしていた時

そもそも、あまりキャリアについて考えていなかった私。形のあるモノづくりって楽しそうで人生で一度はやってみたい!という気持ちのみでエンジニアになりました。が、入社3か月の段階で一人でやる細かい測定・設計作業の膨大さに、自分には向いていないことを感じていました。私にとって、モノをつくるのはおもしろいけど、仕事として一生やるのは難しい…

レンズを検査しまくったり

自分の興味をもってやれることは何かとその時改めてちゃんと考えると、表現すること・コミュニケーションすること・教育・対話…みたいなキーワードが出てきました。社内外で行われる教育系イベントやワークショップなどに参加したりして楽しい!と思うことはあっても、仕事にするまで強い気持ちを持てることもないままでした。

話すことが好きな事への気づき

私が話すことが好きだと気づいたのは、コロナ禍になって、2か月ほど強制的にテレワークになった時期のことです。一人暮らしをしていた当時、本当に一日中チャットでしか人と話さないような日が続きました。さすがに元気がなくなり、危機感を覚えていたんです。

ちょっとは自分が喜ぶことをしようと、近所のおいしい魚屋さんに魚を買いに行ったとき。私がその時すごく元気になったのはおいしい魚を食べられたからではなく、魚屋さんとのちょっとした雑談でした。

帰り道に笑顔になっている自分に気づき、人と直接話すことがこんなにも自分の心を元気にするんだな、と思いました。そこから話すことがうまくなったらもっと人生楽しいかも?と思うようになりました。

kaekaとの出会い

2020年9月。話すことがうまくなりたいと思っていた矢先に、教育系のワークショップを一緒にやっていた方がFacebookでkaeka(旧:GOOD SPEAK)をお勧めする投稿を見かけたんです。

ちょうどいいと思い、軽い気持ちで体験会に参加したのですが、これが一つのターニングポイントでした。何を体験できるんだろう?と思って足を運ぶと、「最近感動したこと」について1分間スピーチをつくり、それをトレーナーさんがブラッシュアップしてくれるとのこと。

その時私はあえて伝えるのが難しそうな内容を話すことにチャレンジしてみました。原稿に書いてみたのはいいが、不足している情報だらけで本当に伝わるかどんどん不安になっていきました。実際に1回目、全員の前で発表したときには目が泳ぎ、余計なこともたくさん話して、かなり自信がなさそうだったと思います。

そんな私に千葉さんが、「大きくはっきり声を出しましょう、目線をしっかり聞き手に向けて、堂々と話しましょう」とその場で5分ほど指導してくれました。お手本を見せてもらい、何度か練習したあと、2度目の発表。

体の緊張はほぐれ、声もよく出ている。発表している中で自然と笑顔になっていることに気づきました。どんなに小さいことでも、自分が感じたことを堂々と話せることってこんなに喜ばしいことなんだなあと全身で感じた1分でした。

短時間での変化を強く感じ、kaekaへの入会をその場で決めたのを覚えています。興味がある方はビフォーアフターの動画を見てみてください。

kaekaで感じたこと:楽しい

そこからの6か月間は本当に楽しかったです。私は話すのが楽しくて好きだからこそ、自分の意見や、マイナス感情を人前で出すことに抵抗がありました。意見が違ったらどうしよう。マイナス感情を出しても楽しくはないし…という気持ちがいつもどこかにありました。

kaekaはせっかくたくさんアウトプットできる環境なのだから、普段うまく話せないと思っていることを話してみよう。そう思い、日常で怒りを感じたこと、疑問に思うことをなるべく言葉にするようにしました。kaeka内では発表したことに対してトレーナーや受講生が感想をくれます。
 
たくさんの人に話す中で、いろんな受け取り方があることを知り、まずは自分で言葉にしてみないと始まらないという想いを持つようになりました。感じていることを言葉にするのには時間がかかる。でも、時間をかければ言葉になる。総じて、自分への人間としての自信を積み上げていった半年間でした。

最終発表会の様子
kaeka(旧goodspeak )卒業時
受講生の時の初回目標シート:気づいていなかったが実践していてえらい

スピーチトレーナー宣言

kaekaとの出会いはありつつも、キャリアに関しては全く進捗がなく、何とか日々こなしていくという状況に変わりありませんでした。そんな状況を変えてくれたのが、友人から紹介されたミライフとの出会いです。

ミライフではそもそも転職以前のライフ・キャリアを含めて相談に乗ってくれます。一人で考えずプロに相談するの本当に大切。「働く、生きるをハッピーに」のMissonを本当に体現されているんです。はじめはキャリア相談をしていたのですが、ミライフキャリアデザイン、というプログラムを受けることにしました。

MCDに興味がある人はミライフ所属のnoteチェックしてみてください。

このプログラムの目的は「旗を立てる」こと。旗というのは、今の自分がこちらの方に進みたいと思える宣言のことです。

このプログラムの中で私は、「感じたことを伝わる形に 本音クリエイター二葉」という旗を立てます。自分自身の喜び、楽しみ、悲しみ、…感覚の解像度を上げて、それを周囲の人と共有することができたら人生が絶対楽しくなると確信しました。この旗に向けての踏み出す第一歩として、スピーチトレーナーになる!という目標をたてました。

半年後:トレーナーになる

とりあえず、2021年12月のGOODSPEAKの成果発表会で、当時の受講生や千葉さんの前で「スピーチトレーナーになりたいです!」と宣言しました。ただ目標を立てたとはいえ、なり方がわかりません。するとある日、千葉さんから衝撃のLINEが来たんです。

衝撃のLINE

もちろん即OKをし、そこから3か月のトレーニング・試験を経て私はカエカのトレーナーを名乗るようになっていました。口に出すことの大切さを実感した出来事でした。

副業開始

kaekaでトレーナーとして働くことができてうれしい気持ちはあるものの、はじめは不安しかありません。トレーナーとしての初仕事は、レッスン開始1か月前から参加してもらうプレレッスンの設計・実行。

ワークを考えるのも、説明するのもこれでいいのかな…?となりながらも何度も何度もリハーサルをしてフィードバックをもらって取り組んだ初めてのレッスン。アンケートで様々なことを学べました!と言っていただけてほっとした気持ちを覚えています。

もっともっと多くの人にこの場を共有してもらいたいなというワクワクした気持ちも生まれてきました。大変だけど楽しい。好きな事を通じて、学ぶ場を作ったり、自分でもスピーチを作ったり、人のスピーチをもっと良くしたり。受講生の方・卒業生の方・トレーナーの皆さんと様々な人と関わることのできる喜びで、これが仕事ってすごいな!と。

卒業生・トレーナーの弁論大会出場応援にも行きました

副業か、本業か

副業として仕事を始めたころ、私は会社では5年目に入っていました。副業トレーナーは非常に楽しい一方で、社内でも異動があり、最もつらかった時期は抜けていました。はじめはしばらく副業としてやってみるのでいいかなあと思っていたんです。そんな時に、職場の尊敬しているエンジニアの先輩とキャリアについて話す機会がありました。

二葉さんも自分はこれというものを持った方がいいよ。言われた事だけではなく自分のテーマをもって実践していかないと、技術者として自信を持って物事を進めるのは難しい。

この話を聞いたとき、自信を持って進めている人は自分なりのテーマを持っている、と思うと同時に、エンジニアとして手を動かすことそのものがあまり好きではない自分にも気づきました。そんなに測定したくない…
そう思ったとき、自分が苦ではないことの積み重ねの方が、絶対に自分の今後に役に立ち、力になるだろうという感覚を強く持ちました。これが大きなターニングポイントになりました。

見送ってくれた前職の職場のメンバー:モノづくりのいろんな仕事をさせてもらいました

カエカでやっていること

そんなこんなで1月からフルコミットメンバーとして働いていますが、転職して本当によかったなと感じています。それぞれの仕事の楽しいことを書いてみました。

◆パーソナルトレーナーとして
kaekaには話すのが好きな方も苦手意識のある方もいらっしゃいます。たくさんのスピーチを作成し、見返し、原稿で自分の伝えたいことに向き合うのは大変なことです。何を言いたいか自信がなくなることがあっても、その人自身の中にあるものを言葉にできると信じる。繰り返し言葉を見直し、どんな表情や声をすれば伝わるのか、一緒に検討し続ける。発表会で今の自分の言葉を語られている姿を見たときは、いつもじわじわあたたかくなります。

◆グループレッスン運営として
kaekaには10-60代、職業も様々な方が通っていらっしゃいます。グループレッスン内で「おすすめのモノ」「自分の仕事の魅力」「これまでで一番印象に残っている出来事」等、様々なテーマについてアウトプットをし、お互いに感想をフィードバックします。

はじめは少し緊張しながら、レッスンが進むにつれて、お互いのことがわかってくる。そして、自分の感じていることを表現する力も高まってくる。3か月、6か月を一緒に学んだあとには、皆さん自分だけでなく周りの人の成長にも前向きなフィードバックをされるようになるんです。毎期ごとにどんな場になるかは少しずつ違っていて、いつも楽しみに準備をしています。

◆継続的に学べるコミュニティづくり
kaekaのトレーニングは3か月-6か月のプログラムなのですが、現在卒業生に向けて継続的に学べる場づくりをしています。もともとは別クラスで学んでいたメンバーも一緒に学んでいて、kaeka内では取り扱わない応用的な内容や最近注目のスピーチの分析などを行っています。伝える力について学びを深め続ける仲間がいること自体非常に貴重なことですが、皆さん毎回前向き楽しんでくださり、新しい学びの場としてもっと仲間を増やしていきたいです。

1期生実地クラスの皆さんの卒業時

エンジニアのころは、自己紹介で肩書を名乗るときはずっと謙遜していました。全然まだまだです、とか何にもできてないんですっていう気持ちはなくなりませんでした。何ができるようになっても一生何もできないような気持ちから抜け出すことができなかったんです。

一方でスピーチトレーナーと名乗ることには自信を持てています。まだまだ駆け出しのトレーナーでも、自分にはお客さんに提供できる仕事できるし、さらにこれから伸ばしていけるという感覚を持てていることが一番の変化ですね。受講生・トレーナー含め、伝え方について仲間と過ごせることそのものが素晴らしく、毎日楽しいです!

入社初日

カエカで働いてみて

私自身、20代半ばくらいまで自分の言葉で話すことはあまり重要視していませんでした。周りとの関係の中で役割を見つけて生きていければいいと思っていました。でも、仕事含め周りの人とより良い関係を築いていきていくために、自分の言葉は重要です。

このnoteを書く中で、私自身、自分がやりたいこと、感じていることを口に出すことで人生が少しずつ変わっていっていたことに気づきました。

自分が望んでいること・感じていること・違和感を素直に言葉にする、それができる人が増えるようにサポートをしていくのがこれからの私の仕事です。

長いnoteを読んでいただいてありがとうございました。kaekaでは一緒に働く仲間を募集しています!noteを読んで少しでも興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひ一度お話ししましょう。


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