見出し画像

人事・採用担当は会社の顔。静岡鉄道から始まった7社合同の伝え方研修とは?

静岡県の7つの企業に合同でkaekaの伝え方トレーニングをご受講いただきました。今回研修を行ったのは、静岡県内の企業で人事・採用担当者としてご活躍される7社14名の皆さん。同じ採用候補者を相手にするライバルであり、静岡県としての採用力を高める同志でもあります。

研修後にインタビューを実施し、合同研修だからこその良さや、トレーニングで得た学びについて、代表して3社5名の人事の皆さんにお話を聞きました。


インタビューにお答えいただいた人事担当の方5名とスピーチトレーナー山元(左から山元トレーナー、静岡ガス小杉さん、静岡鉄道住吉さん、静岡鉄道風間さん、スター精密小林さん、スター精密松波さん)

ライバルだけど共に学ぶ。
静岡全体としての採用力アップを狙った合同研修

山元:kaekaの研修を導入いただき、ありがとうございました。この合同研修は、静岡鉄道の住吉さんからのお声がけから始まりましたが、合同研修を始めようと思ったきっかけを教えていただけますか?

住吉(静岡鉄道):年々、全国的に採用競争が激しくなっている中でも、優秀な人材に静岡で働いてもらうために、企業の採用力を高めていく必要があります。そのためには、合同説明会などの最初の学生との接点で、いかに自社の魅力を伝えられるかが重要な要素の1つだと考えています。なぜなら、入口で魅力を伝えられなければ、そもそも受験すらしてくれないからです。だからこそ、今までは採用担当者が我流で工夫していた伝え方を、改めて学び直すことが必要だと思い、今回の研修の導入を思案しました。

そして、弊社だけでなく静岡の企業みんなが自社のことをより魅力的に伝えられるようになれれば、静岡エリア全体としての採用力が向上すると考えています。「静岡の中で人材を取り合うのではなく、静岡で働いてくれる人材のパイを増やす」、そういった視点に立てば、各社は競合ではある一方で、共同して学び高め合える仲間でもあるはずです。そこで、各社にもお声がけをさせていただきました。

研修の最後に締めの言葉をお話しされる住吉さん。

山元:合同研修というのは新しい試みだったと思うのですが、皆さんがこの研修への参加を決めた理由を教えていただけますか?

松波(スター精密):静岡鉄道さんからお誘いをいただいたのがきっかけでした。プレゼンをはじめとする伝え方についてあまり体系的に学んだ機会はなかったため、改めてプロから体系的に学んでみたいという思いが一番強くありました。また、他社と合同だったのも魅力的なポイントでした。他社の人事の方のプレゼンを見れて、お互いにアドバイスを受けることができるというのは、とても魅力的でしたね。

小林(スター精密):私は、入社してから学生の前で会社説明をする機会あった一方で、元々学生だった立場からすると、会社説明は一方的な印象がありました。だからこそ、今回の合同研修に参加することによって、一方通行ではなく、学生に面白いなと思ってもらえる会社説明ができたらいいなと思い、研修への参加を決めました。

小杉(静岡ガス):私は、最初に合同研修の話を聞いた時に、どんな研修になるのだろう?と思ったと同時に、伝え方に関して課題感を持っていたため、すぐに参加を即決しましたね。

山元:ありがとうございます。kaekaの研修を受講する前、ご自身の伝え方についてどのような課題を感じていましたか?

小杉(静岡ガス):私自身、人事の経験が1年程度とまだ浅いため、学生への訴求ポイントであったり、より説得力が増す話し方に課題感を感じていました。そのため、今後人事としてさらにパワーアップするためにも、伝え方というのは必要なスキルだと思っていました。

風間(静岡鉄道):私は業務上、学生との面談や業務説明が多いのですが、双方向のコミュニケーションが取れないことに課題を感じていました。例えば、自分が伝えたいことを一方的に伝えているだけで、相手が本当に理解できているのかを意識することができませんでした。

山元:課題を解決するためには、課題をまず発見することが大事ですよね。

ジェスチャーの練習をする風間さん

学んだことを早速実践することで、変化を実感。
kaekaの研修を振り返って

山元:他にも、kaeka研修を通して、印象に残っているレッスンがあれば教えてください。

小林(スター精密):私は、キーメッセージを決めて、その場で考えながら話すトレーニングが印象が残っていますね。私は、アドリブが必要な場面や、自分の考えを織り交ぜながら伝えることに対して課題を感じていたのですが、研修を通して「伝えたいこと=コアメッセージ」を決めればいいんだ!ということに気づきました。先日、「質問になんでも答える」というアドリブ力が試されるイベントを開催したのですが、コアメッセージを考えてから喋り始めることで、焦らず伝えることができました

小杉(静岡ガス):私は、kaekaのトレーナーの方から頂いたフィードバックが印象に残っています。最終課題で、私は学生に向けた応援メッセージを出したのですが、うまく個性や印象が残せずに終わってしまっているという課題がありました。この課題を解決するために、「社会人として、皆さんの質問になんでも答えますので、静岡ガスの小杉にいつでも連絡してくださいね」という1文を入れるというアドバイスをいただきました。この一言で、聞き手が実際に「静岡ガスの人事の人っていい人だな、相談してみようかな」と行動に移しやすいのではないか、というアイデアです。

研修後早速、実際に学生に話す際に、この一文を入れてみたのですが、参加者の方のアンケートから「小杉さんに相談してみようと思いました」という嬉しい声をいただき、学生からの質問をいただくこともできました。結果的に、他の社員からも、このkaekaの研修のことは伝えていないのに、「話が上手だね」と言っていただくこともありました。

風間(静岡鉄道):私も、トレーナーの方が個別に対応してくださったのが印象に残っています。合同研修であり、基本はグループトレーニングが中心でしたが、それだけでなく個別に提出した動画にフィードバックを頂けたり、一人一人を見てくださりとても満足度が高かったです。

山元:皆さん、早速研修の内容を応用されていてさすがですね!

プレゼン中にネジの大きさをジェスチャーで示す松波さん

初対面だからこそ自分の殻を破ることができた。
他社と合同で研修を行うメリットとは?

山元:今回は8社での合同研修となりましたが、他社と一緒にトレーニングを受講していかがでしたか?

小杉(静岡ガス):kaekaの研修を通して、話し方・伝え方は社風が出ると思いました。いわゆる競合他社の企業が学生に何を伝えているのか、学生へどのように訴求しているのか、そして話し方・伝え方から溢れる社風を知ることができた良い経験でした。これからも、協力することで、静岡県全体が盛り上がったり、県全体の採用に関する課題を解決できるのではないかなと思います。一体感が強まったし、次に会う機会があったら、たくさん話してしまいそうです!

ジェスチャーの練習をする小杉さん 練習の記録として撮影されています。

松波(スター精密):私も合同でできて、とても良かったなと思っています。初対面の方が多かったからこそ、自分の殻を破れたなと思います。他社の方々も変わろうとしていらっしゃったり、最初に会った日からの変化を見ることができました。改めて、他社の良さをみれたり、他社を通して自分達の良いところ・悪いところを発見することもできました。今後も、より応用編みたいにアドバイスを言い合ったり、会社説明のノウハウの共有をしたり、前提を覆しながら面白い変化が生み出せていけそうだなと思います。

住吉(静岡鉄道):確かに、人事という枠を超えて、営業や役員など色んなセクションでも導入してみたいですよね。私自身も、もっと合同で人事向けや採用担当者の研修をできたらいいなと思っています。ゆくゆくは、「静岡の採用担当者はみんな話が上手で、静岡には魅力的な企業がたくさんあるんだね!」という状態を目指したいですね。

山元:ありがとうございます。kaekaとしても、会社を超えて合同で研修することは初めての取り組みだったのですが、皆さんの満足度が高くてとても嬉しく思っております。

山元:今回の研修を通して、他の参加者の変化を感じた瞬間はありましたか?

住吉(静岡鉄道):風間さんは、声の大きさや間の取り方など、全体的にレベルアップしたなと感じました。研修で最後に行ったプレゼンテーションや普段のコミュニケーションも、より惹きつけられる話し方になったと思います。

風間(静岡鉄道):そう言っていただけて、とても嬉しいです!私も、一緒に働くメンバーの変化はひしひしと感じました。特に、話のファクトとストーリーを意識するようになったと感じています。例えば、選考のスケジュールや面接で話す内容を決める際にも、相手により伝えるために内容の比重を変えてみたり、多くの良い影響が生まれています。

松波(スター精密):小林さんは、間を怖れなくなったなと思いました。器用で気が使える方なので、今までも間や無言の時間が生まれないように気を遣ってくれることが多かったと思います。ですが、この研修を通して空白を恐れない勇気がついたなと感じます。

小林(スター精密):確かに、今まで説明会をしているときに、無言の時間や空白が生まれてしまうことに苦手意識を感じていました。ですが、研修を通して「間」というのは相手に理解してもらうために必要な時間であると学ぶことができましたね。

説明会以外でも、先日経営陣の前でプレゼンをする機会があったのですが、多くの変化を感じました。今まで、伝え方に関する知識がなかったので「これぐらいでいいだろう〜」という意識で終わってしまっていたんです。でも研修を受けてから、もっと間を入れることができるな、など改善点を自分でもたくさん発見して、次はさらに良くしようと思えるようになりました。

グループワークの中でお話しされる小林さん

伝え方は、全ての人が学ぶことができるスキル。
伝え方の重要性とは?

山元:最後に、伝え方の重要性について改めて考えたことや、企業でkaekaの研修の導入を考えている人にメッセージをお願いします。

小杉(静岡ガス):元々自分の課題感として持っていたものは、話す内容と伝え方、スキル面でした。ですが、改めて伝え方を学んだことで、人事のみならず、一社会人としても会社の中でも、会社を離れた自分、友人や家族と接している自分の一つの成長につながったと思います。人事という側面だけではなく、社会人としてのパワーアップに繋がりました。本当に、自信を持って受けてよかったと言えますし、どんな年齢・どんな役職・どんな職種でも必要になってくる研修だと思います。

風間(静岡鉄道):私は、仕事に限らず今自分が持っている課題や悩みを深掘りすると、伝え方やコミュニケーションに繋がるのだなと気づきました。だからこそ、新入社員や若手社員も受けてみてほしいと思っています。社会人になって、上司や同僚との関わり合いで壁にぶつかる人も多い中で、「伝え方」というスキルにその壁を乗り越えるためのヒントがあると感じました。

松波(スター精密):伝えることとは、相手に動いてもらうための情報提供であると感じています。だからこそ、次のアクションがぼんやりしていると伝わりません。こういった事は当たり前ですが、一方的に情報を伝えることが目的になってしまっていたように思います。研修を通して得たものは多く、伝え方の技術的な改善だけではなく、もう一段階大きい問いについても考えることができました。なので、現在プレゼンに悩んでいる人だけではなく、自己流でやってきたものの今のやり方が正解なのか分からない人などにも受けてもらいたいです。

全体集合写真

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?