2020年12月28日(月)

後に「豚野郎事変」として後世に語り継がれるであろう諍いが、二人のあいだに勃発した。雨降って地固まる方式になったのでよかった。我ながら不甲斐なく、改善していくべきところを痛感した。新宿で【佐々木、イン、マイマイン】を観た。指摘しようと思えばいくらでもできそうな脚本の粗を、熱量とシーンで押し潰していた。マイマインドにインしている佐々木的な存在は、私にとっては誰かいるだろうか? この映画を観て私は明るい気分になり、ネガティブな印象をあからさまに引き寄せる磁場を含んだシーンを今書いている小説から極力排除することに決めた。その後眼鏡を受け取りに行ったが、営業時間なのに閉まっていた。十五分後に戻ります、という貼り紙、というか木彫りの看板が小さい椅子の上に置かれていた。そんなものをわざわざ用意するほど高い頻度で、十五分間持ち場を離れることがあるのだと、特に責める気持ちはまるでないフラットな感情で思った。いつを起点に十五分後なのかわからなかったが、私が、訪れた客がそれを見たときから十五分後に再び来れば確実だった。十五分後に行くと、何食わぬ顔で店員が仕事をしていた。無事受け取ることができた。

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