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漫画飯再現「めしにしましょう」ふきのとうロールキャベツ(裏エラ)

かえしもー!
皆さん、アニメや漫画で見たごはんで忘れられないものってありますか?
有名どこだと「千と千尋の神隠し」のあれとか。

このズルプルね

あれは台湾料理の「バーワン」である、という説が濃厚らしいです。
皆さん等しく子供だったならば、誰でも一度はジブリの食事シーンをおかずにご飯を食べた経験、あるんじゃないですか!?
現代日本食を食みながら、ああ、一度これと同じ飯が食ってみたい─
とか思ったこと、ないですか?

それを叶えてくれるのが再現飯です。
今回は江良の好きな漫画の料理に挑戦していきたいと思います!

『めしにしましょう』小林銅蟲 春のロールキャベツ

※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)3巻より

もうすぐ春。キャベツひと玉安く買えたし、せっかくだから大胆に消費できる料理が作りたい。
ということで
小林銅蟲先生作「めしにしましょう」から
第二十五の膳 春のロールキャベツを抜擢しました!

「めしにしましょう」

コマ※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)1巻より

ジャンルとしてはグルメ漫画。
敏腕アシスタントの青梅川(おうめがわ)おめがさんと売れっ子漫画家广大 脳子(まだれだい のうこ)先生が限界作業に脳死しながらはちゃめちゃな料理を食べて漫画を描く(描かない)お話です。
メインキャラがもはや料理人じゃないのがミソ。主な作り手は青梅川さんです。

ただのグルメ漫画ではなく、

ローストビーフを風呂で泳がせて作る、医療メスでハモをさばく、カエルとザリガニとフジツボでブイヤベースを作るなどパワフルかつエキセントリックな料理を魅せてくれます!
一番衝撃的であろう風呂で作るローストビーフの掲載はなんと1話!初っ端からぶっ飛んでる。
コミックDAYSで今すぐ読めます。

この漫画の料理ですから、もちろんただのロールキャベツじゃありません。春だからキャベツ、なんて安直なレシピじゃない。
なんとふきのとうが入っております!

※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)3巻より

しかもまるごと

ふきのとうって天ぷらのイメージありますよね。味噌で和えたり、油で炒めたりと和風に使われるのが普通。それを…ロールキャベツの中に!?どんな味になるんでしょうか…

レッツくっきーん!

分量は適量で…
  1. 昆布と削り節を煮出してだしをとります

  2. キャベツをまるごとラップしてレンチンします

  3. レンチンしたキャベツを水の張ったボウルでむく(火の通ってない部分は再度レンチン)

  4. キャベツの皮は中央の硬いスジを削いでおく

  5. 水、塩、片栗粉を混ぜてタネを作る

  6. ふきのとうをまるごと5で包む

  7. 6をキャベツで巻く

  8. 鍋に7を詰め込む

  9. ダシを鍋にIN

  10. 塩と醤油で味付け

  11. 弱火でキャベツがクタクタになるまで煮る

  12. 完成!


でかおも

キャベツ。
キャベツをラップでぐるぐる巻きにしている時点でワクワクしてきます。今からこいつをレンジに入れて
何分チンかは書いていなかったので、とりあえず500Wで7分チンしました。取り出して触ってみるに、問題なさそうだったのでそのままスジ取りをば。
次に肉ダネを作っていきます。
青梅川さん流ゆるめのタネにするため、水多めのふにふになタネにしました。普段ひき肉を使う時は鳥ミンチを選ぶのですが、レシピに倣って豚肉に。鳥よりしっかり脂が残っているので練りごたえがありました。
これも分量が書いていなかったので、思った量を適当に…

お待ちかねふきのとうの登場。

ちんまりとしている

包みやすいよう、開いていない蕾を選びました。青くて苦いいい香りがします。
タネが大破しないかドキドキしながら肉ダネにくるみ、キャベツで巻き巻きしていきます。
デカ目の粒を具にまるごと入れたにも関わらず、肉ダネは崩れず綺麗に巻けました。

できた棺もといロールキャベツをぎゅうぎゅうに詰め込んだ鍋にだしを張ります。醤油、塩で適当に味付け…これも分量が書いていないので直感で入れます。

弱火でじっくり煮ます。心で。


棺いっぱいの鍋

ロールキャベツでいっぱいの鍋ってロマンありますよね。
煮てる間、掃除したり作業したりします。

x分後…

ロマン爆発!

なんてぎっしり感!照り!この中にふきのとうが…!
一体どんな味なのか!では

実食!

うおおおおお

完成品

つ…強い!


ふきのとう強い!!


广先生と馬場くんのコメントに全文同意してしまった。なんて攻撃的なんだふきのとう、
一口目で、ジューシーな肉の風味より先にふきのとうの青苦い旨みがガツンとくる。ふきのとうの存在感がすごい。豚ひき肉のインパクトを制する春の味に感動です。
ふきのとうの風味を強く感じられるように香辛料一切なしの味付けになっているのがグッジョブです。まるで手付かずの山菜を食らっているような山と水と光のフレーバーを味わえました。
クタクタになったキャベツにしみたおつゆがこれまた美味しい。
醤油、塩、だしのシンプル和風ベースのおつゆに豚の脂が溶け、肉スープと化している。澄んだ見た目に反して非常に肉肉しいスープでした。
一個一個の満足感がすごく、2個食べて満腹になってしまいました。もはやただの野菜料理ではない。

混ぜて、巻いて、煮る。
ロールキャベツって見た目の割にそれほど手間をかけずに家庭で作れて、いいですよね。一人で消費するのは大変なので、誰かをお招きした時のご馳走として作るのがいいかもです。
特にこの春のロールキャベツは中にまるごと入ったふきのとうでサプライズ感が演出できるのもポイントですね。

いいレシピ、料理のコツ、食材の雑学、漫画の描き方(描かな方)も教えてくれる「めしにしましょう」。調理の過程を科学的な原理で説明してくれる青梅川さん。どんなにパワフルな料理をしようが、青梅川さんの弁舌で信頼できてしまいます。料理したことある人ならば身に覚えのある失敗も描写してくれるので、読者が共感できるポイントも抑えてあります。
料理好きの人ほど呼んで欲しい漫画です。

ちなみに冒頭で紹介した「バーワン」の作り方も載ってます。伏線だったんですよ。ミステリー作家志望の人は気付いたかもですね。

※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)5巻より


いかがでしたか?再現飯はちょくちょくやっているのですが、こうして載せるのは初めてです。
また作りたい再現飯はあるので、どんどん作って・書いていきたいです。
まった来週〜!



余ったふきのとうは炒めてふりかけに



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