音ゲー曲の「Full版」表記を読む(フ)

音ゲー曲の「Full版」表記から見る文学

過去、年間数十万円は音ゲー曲のサントラに費やしていた時代がありました。府屋すだちです。

昔は、正規の方法で音ゲー曲を聴くためには公式、あるいはアーティストが同人活動として出している(これは正規の方法と言っていいのか?)CDを買う以外ありませんでしたが、

今は、アーティストと音ゲー会社の関係性が変わったこともあり、Applemusicなどに個人名義で堂々と配信している例も増え、お財布に優しく、さらに、より多くの音ゲー曲に触れる機会が生まれて嬉しいです。

正直、この辺りについてもかなり触れたいのですが、ややこしくなるのでまたの機会に。


本題。

音ゲー曲ってどれだけ名曲でも大体が2分前後ですよね。起承転結がはっきりと2分程に収まっているというのはもちろん様式美なのですが、「もっと長尺を聴きたい!!!」という、少々わがままな思いを抱くことは少なくないですよね?

そんな時に、次に発売されるアルバムに
「超人気曲××のFull ver」も収録!

と書いてあると、即予約を決めるほど嬉しくなりますね。


さて、この「Full ver」という表記、実は曲ごとに若干表現が変わっている点を気にしたことはありますか?

○ 曲名(Full ver)
○ 曲名(Extended ver)
○ 曲名(Original ver)
○ 曲名(No cut ver)
○ 曲名(full length ver)
○ 曲名(Long ver)
○ 曲名(M@ster ver)
○ 曲名(Album ver)
○ 曲名(New Remix ver)
○ 曲名(Remaster ver)

ざっとライブラリを眺めただけでも「長尺」という表現(一部別の意味を含んだものもありますが)にこれだけのバリエーションがあります。

今回の日記は、各呼称に込められたであろう、作曲者の思いについて、私なりの解釈をつらつらと書いていきたいと思います。なんというニッチな内容。

それでは上から。

曲名(Full ver)

一番ベーシックでよく見る呼称だと思います。ベーシックなだけにあまり深い意味はないと解釈しています。

曲名(Extended ver)

Extendedの意味は「拡張された」です。

この表記には2つの可能性があり、

「あくまで音ゲーの2分前後の尺が完成版であり、それを長時間聴けるように引き伸ばしました」という解釈

「映画の"Extended ver"のように、各種制約により音ゲーに収録される時に実現できなかった要素を盛り込んだ版です」という解釈

どちらもあり得ると思います。

音ゲーに収録するに当たっての制約として、曲の長さが一番初めに浮かびますが、「ゲームセンターで大音量で流す」という前提だと聴こえない音、騒音になってしまう音があり、そういった意味でも悩みどころがあるそうですね。CDで聴くとよく聞こえる曲、イマイチに聞こえる曲などあったりします。

曲名(Original ver) 曲名(No cut ver) 曲名(full length ver)

作曲者によっては、3分以上の長尺で曲を作ってから収録できる長さ(2分前後)にカットしていくという作業を挟むことがあるそうです。

そうした場合に、カットしていく前の状態の曲をそのまま収録したバージョンという解釈をしています。

既存曲をカットして収録した場合にも使われているイメージです。

曲名(M@ster ver)

分かりますよね?某シリーズ限定の表記です。

曲名(Album ver)

アルバムのために作ったverという印象を受けます。この表記だと、結構元の曲から変わっている場合もあって面白いです。

曲名(New Remix ver) 曲名(Remaster ver)

収録されてからしばらく経った後にこの名義が使われる例があります。

使用されている音が今っぽくなっていたり、作者の直近の作風でリメイクされたり、などの手が加えられている場合がほとんどです。

Album verと合わせて、厳密には「長尺」を表す言葉ではありません。


以上です。

もし次回があれば「音ゲーのアーティスト名を読む」でお会いしましょう。



こんな音楽のニッチな楽しみ方をするきっかけになった愛読本(同人本かつ、入手困難)です。

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