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旅先の出会い

2022年8月、私は中京方面へ旅行をした。3泊4日の旅行だ。
主な目的は鉄道や交通機関の撮影、見学だ。

さて、この旅の中で面白い出会いがあった。
それは2日目のことだ。

この日、私は美濃赤坂から伸びる貨物鉄道、西濃鉄道を撮影するために、美濃赤坂を訪れていた。午前の便を撮影した私は、石灰石が採掘されている金生山を拝むために、徒歩で金生山を登っていた。8月の半ばとあって、猛暑。道は舗装されているものの、勾配がきつく、上るのも一苦労。あそこまでつらいこともそうそうなかった。しかしなんとか乗り越え、無事に金生山を拝むことができた。

疲労困憊の中、美濃赤坂駅に戻るために下山した。しかし美濃赤坂駅から発車する列車はしばらくない。そのため、バスで大垣駅まで戻ることとした。

そこで出会いがあった。

バス停で待っていたところ一人の壮年男性がやってきた。
男性:いやぁ、この時間、電車がないんだねぇ
どうやらこの男性は、美濃赤坂から大垣駅まで戻る手段がなくて困っていたようだった。
私:そうなんですよ。なのでこのバスで大垣駅に戻ろうかと思ってます。
そんな出会いからこの男性との短い、付き合いが生まれた。
男性:美濃赤坂には何しに来たんだい?
そう男性は私に問う。
私:石灰石鉱山と、それを運ぶ鉄道を見に来たんですよ。
男性:学生さんかい?
私:はい。
男性:いいねぇ。私は前の株主総会で会社を退職してね、今は、中山道巡りをしているんだ。
私:株主総会?
男性:ああ。実は北海道の銀行の取締役をしていたんだ。

こんな出会いもあるものなのか…。そうびっくりしてしまった。詳細を聞くのも難なので深堀しなかったものの、美濃赤坂から大垣までのバスの中で、他愛もない雑談を交わした。

旅に出なければ絶対に会うことはなかったであろう人との出会いをすることができた。これだから旅は辞められない。

男性は、次は垂井宿に行くのだという。大垣から一旦引きあげて明日、向かうのだとか。良い老後の過ごし方だ。まさに理想的。大変羨ましい。

お互いの旅の安全を願い、大垣駅にて別れた。いま、あの男性はどこを旅しているのだろうか。



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