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5.短歌-2



建物が 壁と化す街 渡るとき 左の先に 月と目が合う


闇の中 とくとくくろぐろ した葡萄 音と香りに境界なし


電車が失速し 耳に流れ込む 虫のうた


秋雨や 打ちつけるのは 蝉の腹

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