中国の経済が不動産業界を中心としてとんでもないことになっている

中国の経済がとんでもないことになっている。
日本の経済もとんでもないことになっているので、隣の国の事よりも、大切なのは自国の事なので、普段は日本の事を中心に書いているが、今回は中国の経済の中でも不動産業界について解説したいと思う。

まず、中国の経済は共産主義経済になので、そもそも通常の資本主義経済とは様々な基準が違う。
中国共産党の意向で突然、資本主義経済の原理では考えられないようなことがまかり通る。
例えば、金の貸し借りの場合、通常であれば、いついつまでにいくらの金を返す、返せなかったら不払いとなり、返せなかった者は倒産に追い込まれる。
この当たり前のルールが、中国共産党の意向で返済期限が永遠に先延ばしされたり、最悪は「返さなくて良い」ということにもなる。

この異常なルールが中国の経済の崩壊を先延ばしにし続けている。
中国の不動産は通常の資本主義国を基準にすれば既に完全に崩壊している。
中国の不動産はそもそも、自動車操業的に拡大してきた。
その中身というのはこうだ。

あるマンションが計画された段階でマンション購入者を募る。
一般的な資本主義国であれば、マンション建設業者が自腹でマンションの建設を始める。
そして、マンション販売業者がマンションを一般消費者などに販売する。
マンション完成とほぼ同時のタイミングでマンション購入者はお金を払い、そのお金がマンション販売業者に払われ、その中からマンション建設業者に建設費として払われる。
このように、マンション単位でお金のやり取りが行われるわけだ。

しかし、中国では以下のような流れを取られるのが一般的だ。
まず、マンションAが計画され、販売される。
マンションAの購入者はマンションAの購入資金をマンションA完成前に払わされる。
マンションAに払われたお金はマンションAだけに使われず、次にマンションBが計画され、販売される。
マンションBの購入者は同じく、マンションBの完成前に購入資金を払わされる。
さらに、マンションCが計画され、そのためのお金はマンションAやマンションBを販売したお金が使われ、マンションCが販売される。
そうやって、どんどんたくさんのマンションが計画され、販売される。
次々に計画されたマンションが売れていけば、最終的に最初の方に計画されたマンションAやマンションBの建設費用にもお金が回ってくるが、マンションD、E、F・・・P、Q、Rと計画が拡大されていく。
そして、後の計画になればなるほど、先行する計画から得た資金を頼りにしてより大きな計画を立てるため、計画が大きくなるのに比例して失敗が許されない存在となっていく。
このように、ねずみ講的に計画は拡大された計画は、どこかで亀裂が生じたときに、一気に跡形もなく崩れ去る。

次回の記事で、具体的な企業を例にとって解説したいと思う。

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