見出し画像

手術54日前 「情報の海」を漂いながら・・・

(2月27日のブログです)

包茎情報に振り回された青年時代

思えば、包茎に悩み始めた学生の頃から今まで三十何年も、溢れかえる包茎関連の情報に振り回されてきた。

インターネットがまだなかった大学生の頃。情報を得るメディアといえば、男性向けの雑誌。いわゆる”エロ本”のみならず、ファッションや最新ライフスタイルを紹介する雑誌でも、必ず夏になるとセックス特集が組まれ、そこで必ず出てくるのが、アンケート結果だった。

「あなたは包茎ですか」という問いに「真性」と答えた人が何パーセント、「仮性」と答えた人が何パーセントなどとなっていて、自分はどこに属するのだろうか、とどきどきしながら読んでいた。そして、そこには必ず女性が包茎をどう見ているかが書かれている。「彼氏が包茎だったらどうですか?」という問いに、「いやだ」「不潔っぽい」「子供みたい」「別に気にならない」などといった答えと、そう答えた人のパーセントが表示されるのだ。

女性に「包茎は恥ずかしい」と言わせる演出

それにしても、そんな数字どこに根拠があるのだろう。怪しいものだけど、その時は食い入るように読んで、自分は問題ないんだ、と安心しようとしていたのを思い出すが、当時は、やはり包茎は恥ずかしいという風潮がはびこっていた。

あっ、それと、包茎とは関係ないが、あそこの長さが何センチ、というのもお決まりの企画だった。自分でメジャーを出してきて長さを測って、安心したり、不安になったり。

そして、女性たちによる「座談会」の企画もよくあった。彼女たちに包茎についての感想を語り合わせるのだ。そして、「顔がかっこよくても包茎ってわかったらがっかりする」とか、「性病や衛生面が心配。愛しているなら、包茎治してほしい」などと、”言わせる”のである。

また、雑誌には必ず包茎手術や包茎矯正グッズなどの広告が載っていて、ここでも包茎のため彼女にがっかりされたが、”治したら”喜ばれた、などのエピソードが書かれていて・・・

どれも、包茎=恥、という考え方に溢れていた。そして自分もそう思わされていたと思う。

「切らなくてよい」時代になったけれど・・・

しかし、今は、真性やカントン包茎で機能的に問題がある場合以外は、切らなくてよい、と多くの人が知り、それが普通だという時代になったように思える。

そもそも仮性包茎が7割を占めていると言われ、自然でいることが大事にされる時代。「とにかく切らないで」と訴える記事も多く、利益重視の一部の包茎専門クリニックの問題点などもクローズアップされ、そういうクリニックにとっては受難の時代になっているのではないかと感じている。

クリニック受難時代?

その証拠に、今回泌尿器科での手術を決める前に、いくつかのクリニックに電話した時も、「必死さ」が伝わってきた。「電話をかけてきたこの客を絶対に逃さないぞ」という、驚くほど必死な感じを受けるところが、何軒もあったため、本当に驚いたのだった。

電話をなかなか切らせてくれない。私の下の名前を先に聞いてきて、一応答えると、その名前を何回も連呼して、「○○さんの場合はね、・・・ですから、そうすると、○○さんもやっぱり困ることに・・」などと、やたら名前を入れて親しめる雰囲気を演出しようとするという、ちょっと必死すぎるセールストークが続く、というのを何回も経験したのだった。

しかも、「無料でカウンセリングできる」というので、予約をしようとしたものの、聞いていると話がどうも違って、「来てもらったら、すぐにそのまま手術ができる」というのだ。

しかし、それは、あまりに包茎に悩む人の心理を理解できていない。わけのわからないまま手術台に載せられてしまう、というのは一番恐れることだし、何よりも怖いからこそ、悩みに悩んでいるわけで。患者に考える時間を与えないで、勢いで乗り切れる時代ではないはずだ。

私も、かつて都内の有名どころに、思い切って任せてみるかと思ったものの、やはりそういうクリニック側の必死さや焦り、たたみかけるように、そして一切逃さないようにしようというところがわかって、やはりこういうところに、自分の大切な場所の運命を任せることはできない、と最終判断をせざるをえなかった。

「やはり自然で」とは割り切れず・・・

そして、やはり日本人全体の7割の「多数派」として、堂々としているのが、やっぱりいいんだ、と思い込もうとした。もう50代だし、今更包茎手術じゃまいだろう、と。しかし、ことはそう簡単にはいかなかった。そして、青年時代から何も進歩していないような、同じ悩み方を続けて、揺れ動いていくのだった。これは、なんとかしないと・・・

そこで、今回の決断をすることになるのだけれど・・続きは、また書きます。

きょうもお読みいただいて、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?