これまで多くのサラリーマンは、給料が上がらない代わりに、残業する事で、不足分を補ってきた。しかし、今年から中小企業も働き方改革として残業の規制強化の対象になりました。

その為、国や政府が一丸となって副業を推奨しています。本書でも今の不安定な時世で、勤めている会社が倒産するような事態になっても、副業によって収入経路を増やし、活路を見出す事を訴えています。

そこで、収入経路をたどって行くと世の中の職業は主に4つに分けられます。

①ビジネスオーナー
②投資家
③サラリーマン
④個人事業主…です。

これからの時代は③サラリーマンを続けながら、④個人事業主を追加して収入アップを図る事が重要となります。

個人事業主を副業として選ぶ理由は、

①自分の事業を育て、他人と差別化できれば安定した収入が入る事
②損益通算が可能である事

損益通算とは、給与所得者が事業を行なって損失が出た際に、給与所得から損失分を差し引く事が可能になると言う、税制度です。

つまり、事業発展の為に経費を使って税金を少なくできる可能性があると言う事です。今住んでいるアパートの半分を事業の為に使うと家賃を経費に計上できます。パソコンやスマホも同様の考え方です。

以上の様に、個人事業主を副業とする事が最善の選択だと説明されています。

そこで、副業初心者はセールス(物やサービスを売る事)をやるべきだと訴えています。その理由は、

・特別な才能がいらない
・売れるようになる事で、目の前のお金が増える
・良いビジネスパートナーが見つけ安くなる
・どんな商材も扱えるようになり、時流の変化にも対応できる
・自分のスキルを商材とすることができる…といった事です。

特に才能は必要とせず、特別なコネや人脈がなくても、自分の腕一本で生きていける。これがセールを副業にするべき最大の理由です。
でも、何を誰に売れば良いか分からいという方が多いと思います。そこで必要となるのが理想の顧客を考えることです。それは、

「過去の自分」です。

過去に困難な問題を克服したこと、出来なかった事を出来るようにした等の自身の経験です。それがなぜ理想の顧客になるのかと言うと、すでに解決策を知っている自分が、そうでない人に解決策を提示できるからです。これがビジネスになります。

世の中に、自分だけが抱えている問題というのはほとんど存在せず、他の誰かの問題でもあるのです。しかし、そうした経験が特にないという人は、友人、知人に話を聞くのも一つの方法となります。

次は売れる仕組み作りです。
セールスで売れる仕組みを作るには次の３つのステップがあります。

第一ステップ：見込み客リストを作る
第二ステップ：試食を準備し、提供する
第三ステップ：オファー、アクションを起こす

第一ステップは、あなたがコンタクトでき、新たな顧客になる可能性がある人のことです。声を掛けられる人、自分の話を聞いてくれる人すべてをピックアップし、リスト化します。

第二ステップは、見込み客に対して試食を用意し、提供する段階です。
目的は、顧客との関係性を作り信用を増やしていくことです。
最初のうちは、無料か無料に近いものを提供します。

ビジネス系なら、新聞記事、WEB記事、ブログ記事、メルマガから顧客が欲しいと思われる記事をピックアップして、いざという時に素早く提供します。これを何度か行うことで、信頼関係を構築します。
そして相手から「もっと欲しい」というシグナルを感じたら、次のステップに入ります。

第三ステップはオファー（商品提示）です。
売り込みは一切行いません。自分の欲しくないものを押し売りされれば、「買わされた」と嫌な気持ちなります。そのため、判断材料を提示し、相手から「これを買いたいです」と手が上がるのを待ちます。

セールスの本質とは、相手が欲しいと思いながら、知ることができなかった情報を伝え、相手のお悩み解決の手助けをすることにあります。

ですから、売れる仕組みの三ステップを習慣化し、日々の生活の中に落とし込めば、誰でも普通に売れる人になっていきます。特別な知識も才能もいりません。

これが、本書が副業としてセールスを勧める理由だと著者が述べております。

ここまで何故、副業をやる必要があるのかや、何をすべきかについて紹介しました。内容については、要約の為、かなり端折っています。
本書では実際にセールスを行っている人を何人も紹介しており、具体的なセールスの内容や、成功例、失敗例が詳細に書かれています。

この時点で、中盤ぐらいです。
ここから、マーケティング(宣伝の)方法、独立を視野に入れた行動など実践形式で詳しく説明されています。

最後に、
この本を読み終わって思ったことは、ずっと手元に置いておきたい！です。それぐらい何回でも読み直して、自分の中に完璧に落とし込みたいと思うほど優れた内容となっています。

副業に関する本は様々ありますが、この本は絶対に読んで損は無いと思います。是非、読んでみてください。(^^)