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書くことは生き恥をさらすことだから

先週金曜より、またもや、という単語を使いたくなるが、体調不良で入院している。

今も点滴を受けながら、この駄文をスマートフォンで書いている。後で輸血をするかもしれないというから、ため息しか出ない。

昨年晩秋、腎血管狭窄の治療のため、二度入院した。

治療自体は成功した。だが、処方された新薬の影響なのか、それとも別の原因があるのかわからないが、退院後、とにかく体力気力の減退が激しかった。

朝、着替え、服薬、洗顔、と必要なことを済ませ、そのあと用事がないと、ばったり床に伏してしまう。肩や背中あたりがひどくこわばり、動悸もきつい。

本を読んだり、ものを書く気力も出ず、だがなにか気を紛らわせねば、と、Youtubeをあさり、動画を観る。するとふっと眠気が襲ってきて、気がつくと次の動画がはじまっている。観たい動画に合わせなおしたり、巻き戻したりして再び観る。だがまた眠気。次起きると、自己導尿の時間。寒いトイレに20分こもり、こたつに戻る。そして動画をあさるうち……。

このリピートを、幾日も繰り返した。気がつくと真っ暗になった部屋に、人生の時間が無駄に過ぎたことを、否が応でも思い知らされた。

あまり金も使うべきじゃないし、読む気力も起きないので、本もほとんど買わなかった。たまったdocomoのポイントで、わずかばかりの電子書籍をスマートフォンに入れ、文庫本を取り寄せるのがせいぜい。だが小説を入れる気にはなぜかなれず、買ったのは昔の中国史や宗教概論書、漫画ばかり。鬼滅の刃や怪獣8号など、一体何周したかわからない。

さて、今回の入院前日。腎不全、慢性貧血、慢性高血圧、低ヘモグロビン、低ナトリウム…その他諸々の症状に関係しているかを調べるため、胃の内視鏡検査を、かかりつけ医の胃腸科で受けるよう言われていた。

この1ヶ月ほど食べたものの逆流、胃散の出過ぎと思われる胃や食道がじりじり痛む症状がひどかったので、皮肉だがいいタイミングではあった。

結果、以前からの逆流性食道炎は変わらずだが、胃の入り口にあたる部分に、わずかずつ出血がみられ、それが黒っぽいかたまりになっているとのこと。それが今の諸々の症状に関係しているかはまだはっきり言われていない。

そして入力当日。さてそろそろ病院へ、と動きかけたとき、胃にこれまでにない激痛が出てきた。差し込まれるような、絞られるような、今まで経験したことのない強い痛み。

うずくまったり、壁に背中をあずけたり、ひたすら悶絶。なんとか家族の車に乗って病院に向かい、入院手続きを終え、病棟まで着いたが、そこまで時間がたっても胃痛はおさまらない。

病室に入る前、主治医による今回の入院の治療方針の説明を家族と共に聞かねばならなかったが、胃痛でもうそれどころではない。説明は家族にまかせ、先に病室に入り、生理食塩液の点滴と鎮痛剤の注射をすぐ受ける。

すると、病院の薬というのがたいしたものなのか、単なる時間経過なのか、はたまたとにもかくにも落ち着いたからなのか、それから一時間ほどかけ、ゆっくりと悶絶胃痛はおさまっていった。と同時に短い眠りに落ちた。もしかしたら気絶に近いものだったのかもしれない。

それから今日で四日目。点滴、採血、採尿、調整中の服薬治療はまだ続いている。

以下は雑文になる。


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