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アカデミックな豆腐屋になるためにまだ足りないこと

「豆腐屋必成合宿横浜」 主催者:和田司郎さん
1月中旬土日の2日間、豆腐業界の諸先輩方のありがたいご縁で、非常にためになる勉強会に参加させていただいた。
帰り道、自分の中での「目指したい姿」と「今の状態」とのギャップを帰り道ですごく感じていて、考えているだけだと本当にごっちゃになってしまいそうで、その曖昧なまま忘れてしまいそうだったので、詳細が頭の中に残っているうちに、心に残ったことをブログアップの形で残しておきたい。
本当はもう少し早めに上げたかったが...

勉強会の内容については和田さんから公開許可をいただいており、内容はフルオープンでいいとのこと...!
ただ実際には勉強会に参加した人にしかニュアンスは伝わらないとは思うので、今回は99%自分のインプットを目的として書くことにする。

豆腐屋の今の問題点って何?

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社長が現場に入って製造し、疲弊していること
まずはこれが挙げられる。

豆腐屋の業務の根本は「製造業」。豆腐を製造し、出荷してお客様に買ってもらった対価としてお金をいただくビジネスモデル。
豆腐屋の業務内容を分解していくと、生産、物流、営業、事務、人員に主に分解されるが、豆腐屋社長のほとんどはこのすべてをこなして人に回せられない状況。さらにいうと、生産の中でも特に製造の部分に労力を費やし、体力も時間も削られ疲弊しきっている。

実家の嘉平豆腐店を見ても、本当にその状況が当てはまるなあと思う。
社長のミッションは会社の業務内容の全体を俯瞰し、会社に利益を生み出すことであるはずが、社長自身が毎日製造に入って忙しく働いているがために、利益を出すための施策を考える時間を取れていない。

強く言えば「仕事をした気になっているだけ」ということだが、ただ、本音を言うと、この状況を否定することもできないなあと思う。
というのも、父親が30年以上職人として豆腐を作り続けたからこそ今の嘉平豆腐店の豆腐の味があるし、一筋でやってきたから地元に定着する豆腐屋になったことは間違いない。

であれば、僕が思うのは、全体を俯瞰する役割を新しく作ればいいんじゃないか、ということ。日々の製造で忙しくてなかなか手が届いていない、製造のラインオペレーションの見直しや配達ルートの見直し、マーケティング部分などを広く俯瞰して一番課題感の大きいところに最大限力を入れていく。
これができればたぶん、衰退産業の豆腐業界といえど、生き延びていくことはできるんじゃないかと思う。

今、自分に足りないこと

2日間の合宿の中では、トラブルがあった時に各メンバーどう対処するかなどのワークがあり、その中で社長に求められる判断力(意思決定力)の重要性を感じた。僕自身はまだ豆腐屋社長として会社を経営する立場にはないので、やっぱり考えが浅はかだと感じる場面が多くあった。
じっくり考えると、足りないのはストレッチゾーンの狭さに集約されてくる気がしている。

仕事をする中でストレス(負荷)を感じる場面は無数にある。
人前でプレゼンするとき、取引先との商談でサービスなどの提案をするとき、店舗でお客様一人一人と接客するとき、上司と話をするとき、セミナーや勉強会で初めて会う人と話をするとき等々、仕事上何らかのストレスを感じる場面はそこら中に転がっている。これを仮に「ストレスゾーン」と定義したとする。

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そういった場面で自分の力を100%発揮するためには、ある程度の余裕がないと難しい。余裕をもって各場面に臨むためには、ストレスを感じる場面でも「まあいつものことだし大丈夫だな」と思えるくらい自分の力を拡大しておく必要がある。この拡大幅を「ストレッチゾーン」と定義したとする。もともと自分の得意分野は「コンフォートゾーン」と定義されていて、ここに関しては普通に得意分野として伸ばしていくとして、ストレッチゾーンを拡大していくのが大事。

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まだ社長業務を経験したことがない自分は、ストレッチゾーンがまだまだ狭い。ただ、大学の研究者としては近いことができるかなと思っていて、自分の成果は自分で生み出し、企業や研究機関に積極的にアプローチして共同プロジェクトを生み出していく経験は社長業に近いと思う。
会社での仕事でも意識できる部分は多い。今の勤務先の会社は、今まで僕が所属してきた組織の中で最も大きな規模の組織になるので、人数を動かす経験はおそらく今のうちにしかできない。

そう考えると、ストレッチゾーンを拡大するためにできることは現状たくさんあって、自分で機会を創り出していくのが大事なんだなあと思う。

まとめ

実際に現役で豆腐屋社長をやっている人と比べると、さすがに会社を背負う覚悟の重さは劣ってしまうと思うものの、少なくとも自分の稼ぎは自分で作る、くらいの覚悟を持たねばならないなあと感じる今日この頃。
少なくとも自分の人生の選択には覚悟を持って、腹くくって生きていきたい。
(44週目終わり)

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