TOBについて

こんにちは。
かいです。

今回は「TOB」について紹介します。


※この記事は約5分で読み終わります。


【この記事を読んでわかること】
✅TOBとは
✅TOBをする目的
✅TOBの種類



TOBとは

TOB(Take Over Bit)とは「株式公開買付」と呼ばれ、ある株式会社の株式の買付けを、「買付け期間・買取り株数・価格」を公告し、不特定多数の株主から株式市場外で株式等を買い集める制度のことです。


買収する側の企業は、「買付け期間・買取り株数・価格」を公告し株式市場外で株式を買い集めることで、株式市場内で取引するより安定した価格で買付を行うことができます。



TOBをする目的

TOBをする目的は、企業買収・子会社化をし経営の実権を握ることです。


買付企業が企業買収をし合併(M&A)すれば、より大きなビジネスをすることができるようになり経営の効率化が図れます。



また子会社化をすれば、よりスピーディーな意思決定ができるようになります。


【参考】

子会社化の例
「NTTとドコモ」




ちなみに意思決定に影響を与える持株比率は、会社法により規定されてます。


【参考】

持株比率が3分の1超の場合
特別決議を単独で阻止できる。


特別決議とは

特別決議とは比較的重要な事項を決定する決議のことです。

【特別決議で決定することのできる事項】
会社の基盤要素の変更、新株発行、株主の地位変更、株主の損得事項、経営陣の変更など


持株比率が50%超の場合
株主総会の普通決議を単独で成立させられる。


普通決議とは

普通決議とは一般的な事項を決定する決議のことです。

【普通決議で決定することのできる事項】
取締役の選任・解任、配当の金額など


持株比率が3分の2以上の場合
株主総会の特別決議を単独で成立させられる。


持株比率が100%の場合
完全子会社化ができる。



TOBの種類

TOBには「友好的TOB」と「敵対的TOB」の2種類があります。


友好的TOB

友好的TOBは、買収される側の企業の経営陣から同意を得て株式公開買付を行うことです。

※日本ではほとんど友好的TOBらしいです。


ちなみに直近の友好的TOBは、三井不動産と東京ドームとの間のTOBです。


三井不動産と東京ドームのTOBを参考にすると、
三井不動産は同社の「都市開発」能力と東京ドームのプロ野球・ライブコンサートなどの「興行」能力とを融合することで相乗効果を図ることができ、Win-Winの関係となります。

このような目的から三井不動産は東京ドームに対して友好的なTOBを行いました。



敵対的TOB

敵対的TOBは、買収される側の企業の経営陣から同意を得ずに株式公開買付を行うことです。

日本では敵対的TOBはあまり行われないそうです。



ちなみに直近の敵対的TOBは、日本製鉄と東京製綱との間のTOBです。


敵対的TOBをする目的は、同業のライバルを減らすためです。



まとめ

TOBは、企業買収・子会社化をし経営の実権を握る目的で行われます。

TOBが成功すれば「経営の効率化」や「意思決定のスピーディー化」などの様々なメリットがあります。


TOBは「友好的TOB」と「敵対的TOB」の2種類があります。

日本では友好的TOBが主流ですが、たまに敵対的TOBもあります。


会社の所有権を示す「株式」を巡って、大人たちが奔走するTOB。

 

ぜひTOBのニュースが流れてきたら、「買い付ける側はどういう意図なのか?!」、そして、「買い付けられる側は友好的なのか敵対的なのか?!」を分析してみると面白いでしょう😊

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