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【美整容で笑顔を蘇らせる】看護師メイクセラピスト「見た目の変化はこころを変え、行動も変えます」

想像以上に重要な高齢者の身だしなみ。美整容の効果について、看護技術とメイクセラピーを融合させた「Rings Care®︎(リングスケア)」を提供している大平さんに話を聞いてみました。

Notice代表 大平智祉緒さん

おおひらちしお|NOTICE代表。
1983年生まれ。某大学病院にて高齢者看護に従事した後、2016年 NOTICEを開業。看護資格を持つメイクセラピストとして、外見ケアボランティア、メイクセラピー、健康美容教室を開催。2019年、療養中や要介護の方に美容ケアを届ける訪問型看護美整容ケアサービスを事業化し、介護施設での展開を開始。
https://ringscare.com

メイクセラピーとの出会いを教えてください。

 メイクセラピーに興味を持ったのは、私がまだ新人看護師だった頃です。ある看護学生が、認知症の患者さんにマニキュアをつける看護計画を立ててきました。私がメイクセラピーについて耳にしたのはその時が初めてだったのですが、当時は効果を疑う気持ちが強く、半信半疑な気持ちでその様子を見ていたのです。しかし、その効果は目をみはるものがありました。学生が患者さんにマニキュアをつけてあげると、その方は学生が帰った後もずっと指を眺めていました。私が思わず「綺麗になりましたね」と声をかけると、「見て!」とマニキュアが塗られた指先を嬉しそうに見せてくれたのです。その患者さんはいつも目に光がなく、暗い表情で元気もなかったのですが、マニキュアを塗った後は、普段は見られないようなキラキラとした表情をしていました。マニキュア一つが患者さんの表情を大きく変化させたことに衝撃を受け、その出来事をきっかけにメイクセラピーに興味を持ちました。

その後、自分でもやってみようと本格的にメイクを学び、医療機関などでメイクセラピーを施術するようになります。その効果にすっかり魅せられて、2016年に独立することになり、今ではメイクセラピーを専業としています。

メイクセラピーの効果はいかがですか。

 ケアを受けることにより、自分自身への関心が向上したり、自信につながったりするケースは多いと感じています。口癖のように「申し訳ない」と言っていた方が、ケアを受けたことでポジティブな発言や周囲の人への感謝の言葉が増え、情緒が安定したことがありました。「セラピストが自分を見て、触れて、綺麗にする」という一連のケアを受けることで、自尊心の向上にもつながっているのではないでしょうか。

 ケアを受けた後は高齢者の笑顔が増えたり、今まで見られなかったような表情が見られたりすることもあり、メイクセラピーによる心理面への影響は非常に大きいと感じています。

メイクセラピーの実施時に注意していることは。

 まずは相手のペースを乱さないことや、相手の世界観を大切にすることです。認知症の方など言葉でのコミュニケーションが難しい場合でも、目を見て笑い合い、頷くといった時間をとても大切にしています。その方の世界観の中に、一緒に入っていくようなイメージですね。またケアの際には、ケアを受ける方の隣に座り目線を合わせることで、安心できる心地よい時間を提供できるよう気を配っています。さらにご本人の主観に寄り添いつつも、看護師としての俯瞰的な視点で見ることも注意している点の1つです。ご本人の状況をケアマネジャーやスタッフに伝えるため、主観と客観のバランスを取ることを常に意識しています。

今後の展望を教えてください。

 今まで高齢者の多い病院で看護をしていたため、現在私がメイクセラピーをおこなうのは高齢者がメインとなっています。しかし看護の中でのメイクセラピーの対象者は高齢者に限定されず、若いがん患者さんや長期入院されている方など、幅広い世代の方が受けるべきだと考えています。そのため他の分野で活躍している看護師仲間と研究会を設立し、メイクセラピーの効果を広めていきたいです。

【美整容で美しくなる!】見た目が変わることによる高齢者の変化

1.元気だったころの自分を思い出す

2.自分は大切な存在だと感じる

3.明るい気持ちになる

4.安心感を感じリラックスできる

5.周囲からの声かけが増える

6.出かけたい、人に会いたいと思う

Rings Care®(リングスケア)とは

 看護師資格を有するリングスケアセラピストによる、ケアリングを基盤とした完全パーソナルな訪問型美整容ケアサービス。健康状態の変化や衰え、困難な状況下では自身の身だしなみは後回しになりやすく、本来の“自分らしさ”を見失うことがあります。見た目の変化はこころを変え、行動も変えます。


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