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理事長夫妻が「いい関係」に見えるのはなぜ?気になるので馴れ初めから聞いてきました

こんにちは!
外部広報担当の三好です。

みなさんは「夫婦で経営」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?

正直にいうと、私の頭には喧嘩している映像が浮かびます。自分がもし家族と会社を経営することを想像すると、やっぱり喧嘩しているだろうな、と思います。

なので海邦福祉会に足を運ぶたび、いつも不思議でした。理事長隆生さんと事務局長の恵さんがシンプルに「いい関係」で、それが不自然じゃないことに。

違った意見や価値観を尊重し合い、いつも笑顔で話しかけやすく、職員さんに尊敬、信頼されているんです。おふたりを見ていると、家族経営が実はとても素晴らしいもののようにすら思えてきます。どうしたらそんな風にいられるのでしょうか。

もしかして、馴れ初めを聞けばなにかヒントが掴めるのかも。ということで今回は、気になる馴れ初めを伺ってきました!

第一印象は「まったく覚えてない」「何か月もつだろう」

ー最初に、お互いの第一印象からお聞きしてもよいですか?

隆生さん「正直、まったく覚えてないんです(苦笑)。海邦福祉会を継ぐ前に、修行として熊本の障がい者支援施設に入社して、恵さんはそこで元々働いてたんだけど。新しいこと尽くしで余裕がなくて。」

恵さん「私は『何か月もつだろう』って気持ちで見てました(笑)。面接に両親がついてきてたから、ああ親に無理やり行けって言われたんだろうなって。」

隆生さん「その日運悪く発熱してて不機嫌だったから、恵さんから見たらやる気のないボンボンに見えただろうね(笑)。」

ーやる気のないボンボン(笑)。恋愛に発展したタイミングって覚えてますか?

恵さん「業界全体の法律が大きく変わるタイミングがあったんです。新しい法律にあわせて色々変わるから、その準備をしないといけなかった。契約書を作ったり、市町村に書類を請求したり。それを一緒にやることになったんですよ。」

隆生さん「それからは月に10日くらい、夜23時とかまで一緒にいるようになって、そうなると自然と夜ごはんに行くようになって。そこから徐々に。」

ー社内恋愛って感じですね!付き合うようになってからは、周りに公表したんですか?

隆生さん「いや、コソコソ会ってたね(笑)。そもそも付き合って1年も経たないうちに沖縄に帰ることが決まったから、本当に誰も知らないまま去ることになってしまった。」

ーえ!1年の交際期間で恵さんは沖縄行きを決断されたんですか?!不安はなかったんですか?

恵さん「ありましたよ。そもそも沖縄に行くことになったのも、プロポーズを受けたわけじゃなくお義母さんがなぜか私も隆生さんと一緒に戻ってくるような話を熊本の施設長にしたからなんです。」

隆生さん「ぶっこみだったよね。付き合ってることも内緒にしてたのに。それで急遽ふたりで話し合って、沖縄に一緒に行くって決めて。翌日、施設長に『お話があります』『付き合ってます』『沖縄に一緒に帰ろうと思ってます』って報告して(笑)。」

ー結婚、経営、移住...。人生の大きな選択が3つも...!迷わなかったんですか?

恵さん「不安に気付けないくらい、人生で大きな決断だったし、なにより急な出来事で。逆に時間があったら決断できなかったかも。」

隆生さん「地元から出たことなかったもんね。」

父親が転居届を受理

ーご両親はすんなり受け入れてくれたんですか?

恵さん「朝、通勤する前に父に話をしたら、聞こえないふりをして出ていきました。」

ー(笑)!

隆生さん「でも挨拶に行った時は普通に話してくれたよね。会う時点で認めるって決めてたんだろうなと思ったよ。最後に住民票を変更するときも、お義父さんが受け取ってくれた。」

恵さん「そうそう。父は、当時市役所の教育次長をしていて市民課にいました。普段は前に出てくることってないんだけど、届を出しに行ったら奥から出てきたんだよね。」

ーその姿、想像したらめちゃくちゃ泣けます。

隆生さん「うわ、出てきた!と思ったよね(笑)。無事、お父さんに受理してもらいました。」

ー沖縄に来てからは、生活は変わりましたか?

恵さん「毎日泣いて過ごしました。当時、私の周りにはまだ県外からの移住者に対してよく思わない人が多かったから、県外出身というだけで嫌な扱いを受けて。『私』がどんな人かではなく、『本土の人』はこんな人、という決めつけがあって、そのことが一番きつかった。」

耐えられたのは隆生さんのおかげ

恵さん「まだ嫁として迫害されるだけなら耐えられたかもしれないけど、仕事をする上でやりづらいことも多くて。毎日朝からずっと吐き気がして、仕事に行きたくないって毎日思ってました。」

ー帰ろうとは思わなかったんですか?

恵さん「隆生さんが”お前が我慢すればいい”ってタイプだったら、帰ったかもしれない。だけど隆生さんは言いにくいことを親に言ってくれたり、飲み会の誘いを断って毎日私の話を聞いてくれてたんです。それがなかったら耐えられなかったかもしれない。」

隆生さん「全部を捨てて来てくれてるからね。できることはしたくて、飲み会とか模合はほとんど断ってました。でも徐々に、恵さんが習い事や趣味の繋がりで友だちができていって。今や恵さんの方が土日外に出ることが多いよね。それが僕は嬉しい。」

ーおふたりにとって今、お互いがどんな存在なのか聞きたいです。

隆生さん「感謝してます。こっちに来てくれてありがとうって思う。今、こういう僕がいるのは恵さんのおかげだから。恵さんは僕が見えないところに気付いてくれるんです。恵さんがいなかったらきっと、間違った判断をたくさんしてただろうな。僕一人で帰ってきてたら今、この業界にもいないかもしれない。」

恵さん「私は隆生さんの家族も含め、いい意味ですごく刺激をもらってると感じます。私は父の言うことが絶対的な家で生まれ育ったから、隆生さんの家族と関わることで自分の足りないところに気付けたり、隆生さんと過ごす中でこんなこともやっていいんだって思えたり。隆生さんと出会う前と後では、人生が180度違う。出会ってなかったら、熊本で結婚して同じ職場でずっと働いてたと思います。それが退屈だともきっと思わなかった。」

隆生さん「沖縄に来るとき、僕との結婚を友だちに反対されたらしくて。それを聞いて、絶対にいつか『恵ちゃん、知念君と結婚してよかったね』って言わせたろうと思いました(笑)。」

恵さん「この前、恵ちゃんが幸せそうでよかったって言ってたよ。」

隆生さん「マジ?よかった!」

おふたりの結婚式photo。馴れ初めを聞いた後に見ると、なんだかとても凄いものを見た気持ちになります。

最後に、オンとオフはどう分けているのか訊ねたところ、分けられてないよねぇ、家で仕事の話もするしねぇ、と苦笑いされていました。

ビジネスパートナーであり、生活のパートナーでもある。ふたりにとっては出会った日からそれが自然で、心地よい在り方なのかもしれません。

ちなみに今日、11月15日はおふたりの結婚記念日だそうです。素敵な記念日を過ごされていますように。


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