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職員からの信頼があつい恵さんが、アロマを介してやっていること

いい香りがする。

はじめて海邦福祉会の法人事務局に入ったとき、一番驚いたのは実は香りでした。

そのときは「香りに気を遣われているんだな」と思うだけで終わりましたが、聞けばアロマを取り入れるようになったのはコロナ禍以降とのこと。取り入れたのは事務局長の知念恵さんです。

コロナとアロマ?と不思議に思いましたが、よくよく聞くと、職員さんから信頼される恵さんらしいアイディアなのでした。ということで今回は、外部広報担当の三好がアロマ導入の秘話を聞きつつ、以前から聞いてみたかった恵さんが仕事で大切にしていることも伺いました!

コロナ禍における障がい者福祉の課題に「アロマ」

三好「アロマを導入されたのはコロナ禍真っ只中のときと伺いました。何かきっかけがあったのでしょうか?」

恵さん「利用者さんにとっては施設は暮らしの場なので、コロナが蔓延していても職場を休みにすることができません。さらに利用者さんがコロナに感染した場合、重度の知的障がいがあると病院に受け入れてもらえないケースもあり、そうなると施設で見るしかないのが現状です。そこで働いている職員が疲弊しないよう、なにか私にできることはないかと考えたとき、アロマを取り入れてみようと思いつきました。」

三好「どんな取り入れ方をされたんですか?」

恵さん「まず、コロナ禍の課題のひとつに感染対策がありました。利用者さんには知的障がいがあるので、マスクをつけたり、アルコール消毒を自分で習慣的に行うのは難しい。なので消毒の習慣をつくるために、アルコールとアロマオイルを入れたミニボトルを職員全員に渡すことにしました。」

アロマ入りミニボトル。ポケットに入るミニサイズ

恵さん「職員にミニボトルを持ち歩いてもらい、利用者さんの手にスプレーしてもらいました。利用者さんは香りが気になって嗅ぎますし、香りを好きになると、ボトルを見るだけで手を出してくれるようになるんです。職員が快く受け入れ、根気よく続けてくれたことに感謝しています。」

三好「なるほど!それだと楽しみながら消毒の習慣が作れますね!たしかに、無理やり消毒させられるとストレスになりそうだし、消毒をさせる側の職員さんも疲弊しそうです。ブレンドはオリジナルですか?」

恵さん「オリジナルです。気分で配合することが多いですが、最初は香りが受け入れやすいよう、オレンジの香りを使っていました。オレンジはみんな一度は食べたことがあるので、抵抗ないかなと。利用者さんに使いながら職員が嗅ぐことも考慮して、ストレス軽減効果があるようなブレンドにしたり。」

恵さん「スプレーだけじゃなく、法人事務局にディフューザーも置くようになりましたが、会議のときはミントの香りで集中力UPを狙ったり、TPOに合わせてブレンドを変えています。」

三好「たしかに会議中に癒し系の香りだと、まったりしちゃいますもんね。導入の効果は感じられてますか?」

恵さん「楽しんでくれているみたいですよ。香りだけじゃなく、利用者さんにマッサージをしに施設に行くことも増えました。だけど実を言うとアロマは口実で、本当の目的は職員と話しをすることなんです。」

アロマは「職員と会話するためのツール」

三好「なるほど。現場に行き、職員さんと気軽に話をするための糸口にもなってるんですね。」

恵さん「そうそう。突然私がきて『最近どう?』って聞いたら『なにを探りに来たんだろう』と思われそうじゃないですか?(笑)でもアロマを入り口にすれば、職員の声を拾いやすいんです。」

三好「たしかにアロマの話題って、内面的な話にも触れやすそうです。実は取材を重ねていくうちに、『恵さんに話を聞いてもらった』という声をたくさん耳にして、聞き上手で、信頼されている方なんだと感じていました。きっかけ作りから工夫されていたんですね。他にもコミュニケーションで大事にされていることってありますか?」

恵さん「この仕事は、人のチカラがないとできない仕事です。だからみんなが心地よく働けるには何をすればいいかは常に考えているかなぁ。せっかく働いてくれている職員には心地よく働いてもらいたいし、『ここを選んでよかった』と思ってもらいたいじゃないですか。」

恵さん「わたし自身が沖縄に来たばかりの頃、受け入れてもらえない孤独を味わったからこそ、気付けることがあると思っています。せっかく苦労したのだからその気付きを活かしたいし、目の前の人が『今なにを考えてここにいるのか』は常に考えるようにしてますね。」

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恵さんは最後に「実はアロマは、沖縄で知り合いがいない中、この土地でつながりをつくる手段でもあったんですよ」と教えてくれました。趣味としてはじめたことが、やはり仕事に活きてしまうのはなんとも恵さんらしいお話。そして恵さんが職員さんの働きやすさについて、プライベートの時間もずっと考え続けている証だとも感じました。

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