正しい排泄介助とは

排泄介助とは

自分自身では排泄の行為や動作ができない方、難しくなった方、排泄機能に障害がある方を介助することです。
利用者さん一人ひとりに合わせて、トイレへの誘導、排泄サポート、オムツ交換などを行います。

また、排泄の介助をするだけではなく、体調の変化を把握する為、排泄物や皮膚の状態を確認するという大切な役割もあります。

排泄介助の種類

トイレまで歩ける方、寝たきりの方、など利用者さんの体の状態は異なりますので、排泄介助にもいくつか種類があります。
種類と共に利用者さんに合わせた選び方もご紹介します。

【トイレ】
一般的な洋式トイレ。転倒防止用の手すり等があると安心。
→トイレまで移動ができる方、介助があれば移動できる方が使用。移動で筋力維持の効果もあり。

【ポータブルトイレ】
本体・便座・排泄物用バケツなどが一体になった、持ち運びタイプの便器。
→ベッドから起き上がれ歩けるが、トイレまでの移動は難しい方が使用。
→日中はトイレを使用するが、夜間のみポータブルトイレを使用する場合もある。

【便器・尿器】
寝た状態で尿や便が受けられる容器。尿器には男性用と女性用がある。
→姿勢は変えられるがベッドから起き上がれない方、寝たきりだが尿意や便意を伝えられる方が使用。

【オムツ】
直接着用しそのまま排泄できるもの。テープタイプとパンツタイプがある。
→尿意や便意を感じづらい・ない方、意思疎通が難しい方が使用。

正しい手順

●トイレを使用する場合

①トイレまで誘導
・障害物がないか通路を確認しながら、ゆっくり移動。
・歩行が不安定な方は、支えながら移動するか車椅子を使用し誘導。

②脱衣
・できる部分は自力で行って頂き、自力では難しい部分をサポート。

③便座に座る
・支えながらゆっくり便器に座らせ、便器に座った際に足が床に着いているか確認。

④排泄
・座位が安定している場合:終わったら合図を頂くよう伝え、扉は少し開けたまま一旦トイレから退室。
・座位が安定しない場合:プライバシーに配慮しながらそばで見守る。

⑥清拭と着衣
・自力で拭き取ることが難しい場合は、腰を支えながら少し浮かせ、前から後ろに向けて素早く拭き取る。
・排泄物や皮膚の状態を観察し健康状態を把握。
・排泄終了後、めまいなど体調に変化がないか確認(力を入れることで血圧が上がる為)。

●ポータブルトイレを使用する場合

①準備
・汚れが付かないよう、ポータブルトイレ内のバケツの底にトイレットペーパー等を敷く。

②トイレへ移乗
・体を支えながら立ち上がらせ、ポータブルトイレへ移乗。

③脱衣
・できる部分は自力で行って頂き、自力では難しい部分をサポート。

④便座に座る
・便器に座った際、足が床にしっかり着いているか確認。

⑤排泄
・終わったら合図を頂くよう伝え、少し離れた場所で待機。

⑥清拭と着衣
・自力で拭き取ることが難しい場合は、腰を支えながら少し浮かせ、前から後ろに向けて素早く拭き取る。

⑦ベッドへ移動
・体を支えながらベッドへ移動。
・排泄終了後、めまいなど体調に変化がないか確認(力を入れることで血圧が上がる為)。

⑧処理
・排泄物や皮膚の状態を観察し健康状態を把握。
・ポータブルトイレ内のバケツを取り外し、汚れを拭き取り排泄物をトイレに流す。
・バケツの中は、水で洗い流す。
・ポータブルトイレは臭いが気になりやすい為、早めの処理が大切。

●便器や尿器を使用する場合

①準備と脱衣
・ベッドの汚れを防ぐため、布団を畳み避け、お尻の下にタオルやシートを敷く。
・ズボンと下着を膝下までおろす。

②尿器をあてる
・男性は寝た状態で仰向けか横向き、女性は仰向けで陰部に尿器をあてる。
・排泄終了後、めまいなど体調に変化がないか確認(力を入れることで血圧が上がる為)。

③排泄
・下腹部にタオル等をかけ、排泄中は近くで待機。

④清拭と着衣
・排尿が終わったら拭き取り、ズボンと下着をあげる。

⑤処理
・尿の色などを観察し健康状態を把握。
・尿をトイレに流し尿器を洗浄。

※情報引用元
自動排泄処理ロボットシルバーは介護における夜間の排泄処理の介護者の負担を軽減するために生まれました。
介護ロボット「シルバー」は、清潔で快適な排泄をお手伝いします。

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