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【クリエイター紹介㊵】ルネサンス調のデジタルアート:ToppyETONさん

今回紹介するのは、ルネサンスやバロック調のリアリズムを追求した油絵アートを彷彿させながら美しさだけでなく、ダークな風刺やミームも取り込んだ豪華なデジタルアート。
カナダ出身のクリエイター:ToppyETONさんです。

いくつか私がお気に入りの作品を紹介します。

Fear and Loathing

私が彼女のアートに最初に惹かれたのがこの3部作アートの三連祭壇画でした。

タイトル「FEAR AND LOATHING」

「FEAR AND LOATHING(恐怖と嫌悪)」の3部作は、生と死、そしてその間にあるすべてのものをテーマにしながら、ソクラテスの意識の概念を取り入れながら、腐敗のない死の概念を掘り下げています。

「FEAR AND LOATHING(恐怖と嫌悪)」は3つのパネルで構成されています。
以下で 概要だけ解説します

タイトル「FEAR AND LOATHING Ⅱ
  • 中央のパネル「FEAR AND LOATHING Ⅱ」には、天を見上げる男性が描かれており、金色の髪をした女性がガラスの棺の中に横たわっており、傷口が開いています。彼女の髪は棺桶の枠から逃れる方法を見つけ、肉体を超えた彼女の精神の継続を象徴しています。

タイトル「FEAR AND LOATHINGⅠ
  • 左のパネルアート「FEAR AND LOATHINGⅠ」は知識の天使が描かれ、死に伴う悟りを表しています。人が死ぬと、彼らは物質界を後にし、知識と知恵の領域に入ります。知識の天使は、この移行に伴う悟りを表しています。

タイトル「FEAR AND LOATHING Ⅲ
  • 右のパネルアートFEAR AND LOATHING Ⅲ」は、悪魔と蛇をモチーフにしており、死の暗い側面を表現しています。死は悟りと超越をもたらすことができますが、それは闘争と誘惑の時でもあります。悪魔と蛇は、人が死ぬ過程で直面するかもしれない挑戦を象徴しています。

作品詳細は、作者本人が書いたブログ記事を参照ください


The Red Angel

これは1265年のキリスト教の聖人伝「黄金伝説」に記されている「聖ゲオルギオスと竜」の伝説にインスピレーションを得た作品ということです。

タイトル「The Red Angel

「聖ゲオルギオスと竜」では、生贄にされた王女を助けるために聖ゲオルギオスが竜を捕獲し手懐けるのですが、このアートでは、王女自身が、竜を手手懐けるようなイメージにしたとのことです。

作者自身が書いたブログ記事をご覧ください 


Little Flowers

この作品は、テキストベースの「自分で冒険を選べ」というコンピュータゲーム「Colossal Cave Adventure」(1976年)と、ジャック・ルイ・ダヴィッドの絵画「アルプスを越えるナポレオン」(1801年)という、まったく異なる2つの作品からインスピレーションを得て作画したそうです。

タイトル「Little Flower

この全く異なる2つの作品(ゲームとアート)は、実は障害を克服するために境界を越える必要があるという共通項のテーマがあり、これを合わせて馬上の人物を可憐な女性にすることで女性の強さと決意を称える作品が誕生しました。

こちらも作者自身が書いたブログ記事をご覧ください。


LOVE DESIRE DEATH


タイトル「LOVE DESIRE DEATH

これはまず、作者自身が書いたブログをご覧ください

ブログでは作品の詳細は語られずに 
今回は何を考えるべきかは言わない、なぜなら、私の言葉ではなく、絵について考えてほしいからだ。」
というメッセージがありました。
あのパブロ・ピカソ(1881-1973)は、リボルバーにブランクを装填していました(彼は、自分の絵の背後にある「意味」を尋ねる人々に発砲したと言われています。

アート作品の内容について作者にあれこれを詮索するのは、野暮ということなのかもしれません。
私は、それでも、アート作品にテーマや意味については知りたくなってしまいます。

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