見出し画像

無知は貧乏 心の貧困#介護ブログ

母の姉の話
2人息子がいるのだが、弟を可愛がっており、その独身の弟が自宅で介護をしていた。
母の姉(おば)は厚生年金がたくさんあったはずなのでショートステイやヘルパーなど在宅介護サービスは利用できたはず。
入る気なら施設だって入れたはず。
なのに息子が1人で面倒を見ていたらしい。
独身の息子が40歳超えて無職なんて、おばが亡くなって彼の残りの人生どうして生きていけばいいのだろう。

おばの性格上、人に迷惑をかけたくないという思いが足を引っ張っていたと考えられる。老人性うつも合併していたのではないか。
優しい息子はそんな母の言うことを聞くしかなかった。そして人に頼る術を知らなかった。

母たちが自宅を訪れても、最後は居留守を使い様子を見せてくれなかったくらい、人付き合いを嫌うようになっていたと亡くなってから聞いた。

で、母の話に戻る。
勉強をさせてもらえなかった、結婚してからいいことなんて何もなかった、と愚痴をこぼすしかなく、一人娘しか頼れなかった人は心が貧困になっていった。心の貧困は生きることに興味を無くし、行き当たりばったりに生きるしかなかった。すなわち知識が身に付かず、人付き合いを上手にする意味も持てず、お金を運用することも出来ず、人に頼ること、信頼することができなくなるのだ。

学生時代、
「社会資源の活用」
という言葉を散々聞いてきた私の職業柄、誰か専門の人に相談すれば道は開けると知っている。
それでもじわじわ困っていく中で、自分がいつ、何に困っているかだんだん分からなくなっていく。人は辛いことから抜け出したいと思うのが自然だからだ。慣れたり、少しの明るい展望に期待してしまったりで「そんなに今は辛くない」と何度も思い直すから。

同じ生きるなら楽しい方がいいに決まっている。
自分に正直に、自分に素直になろう。
それが自分を、他人を大切にするということ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?