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第2弾インスタライブ【ロービジョンフットサルと弱視について知ろう!】/ゲスト:中澤朋希

皆さんこんにちは。海夢です⚽️

現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、全国7都道府県を対象に緊急事態宣言が発令されています。4/11日には東京都内累計感染者数は1,907人に上り、1日辺りの感染確認数は、4日連続で最多を更新しています。
(参照:日本経済新聞)

これは様々な業界に経済的負担をもたらし、大きな被害が出ていると思われます。
国民全員で協力していき、一刻も早く収束することを願います。


そして今回、外出自粛が続く中「おうちでできる普及活動」として

第2弾インスタライブを行いました✨✨

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ライブで教えてもらった事や資料から学んだことをまとめ、記事にしてみました! 

(所々注釈があります。その説明は記事の下部にまとめてあります。)


第2弾のゲストはロービジョンフットサル日本代表の中澤朋希くん!⚽️

中澤朋希 (ナカザワ トモキ) 
あだ名:ザワ、ざわちん
出身:三重県 鈴鹿市
競技:ロービジョンフットサル/日本代表
所属:CLUB VALER TOKYO/主将
好きな食べ物:焼肉とクレープ

笑顔が素敵なフットボーラー、ざわちん⚽️
お互いに VALER TOKYOのユニフォームに着替え、20時丁度から始まったライブは、
彼の明るさで終始笑いが絶えず、とても楽しい40分間でした。

CLUB VALER TOKYO 
(クラブ バレール トウキョウ)            中澤朋希くんらを中心に2020年に創立した、東京都世田谷区を拠点とするロービジョンフットサルチーム。5月頃から小学生~中学生向けのスクールも始動する予定。


アスリートの「ありのまま」を見せる事を目的の1つとして行うこの企画。
親近感」を大切にし、緩めのフリートーク形式で行いました。たくさんの質問やコメントを頂き、とても嬉しかったです!


今回は主に
☆弱視について 
☆ロービジョンフットサル
について の2点をお題としました。


☆弱視について

弱視には様々な*¹種類がありますが、簡単にいうと「眼鏡をかけてもよく見えない状態」を弱視と呼びます。(参照:日本眼科学会HP/日本弱視斜視学会HP)

人により*²見え方が異なりますが
ロービジョンフットサル国内大会では、弱視であれば誰でも出場が可能です。
しかし、ロービジョンフットサル日本代表になる資格(国際大会に出場する場合)だと、視力0.1以下、又は視野20°以下が条件だといいます。

日本国内では、視覚障害者とされる人々は約30万人。このうち全盲は約1割にあたりますが、この総数は高齢で目が見えづらい人等も全て含めた数です。
このうち、障害者手帳所持者数は約9万2千人だといいます。

(参照:厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部『平成28年生活のしづらさ等に関する調査 (全国在宅障害児・者等実態調査)結果』)


~朋希くんの見え方はどんな感じなの?~

朋希くんの見え方は、「真ん中が大きく白くなっており、視力は0.01といった状態」だといいます。

朋希くんの見え方のイメージ↓(あくまでもイメージです)

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~弱視になってから何か困った体験談はある?~

「以前、白いシューズを買って超お気に入りだったんだけど、半年後くらい経ってから仲間に、『それ、ピンクだよ』って言われて驚いた(笑)」と、朋希くんは明るく笑顔で話します。

「あとは本が読めなかったりするけど、電子版で拡大して読んでいるよ」と、
日常生活の工夫についても教えてくれました。


☆ロービジョンフットサルについて

視覚障害の中の「弱視」に該当する人と、晴眼者(ゴールキーパー)の5人制フットサルです。
現在、国内ロービジョンフットサルチームは4つであるといいます。
「今後もっと競技の認知度を上げて、地方でもチームが増えていくと嬉しい」と、朋希くんは目を輝かせます。


~ブラインドサッカーとの違いは?~

「ブラインドサッカーは、ゴールキーパー以外の選手全員がアイマスクを装着し、完全に見えない状態でプレーするんだ。あとは、鈴の入ったボールの音や*³サイドフェンスを駆使し、得点を競う。ちなみに、弱視の選手でも出場することができる。」(参照:JIFFHP)

「それに対し、ロービジョンフットサルは、ボールに鈴も入っていないし、壁もアイマスクもない。ルールに*⁴多少の工夫されているだけで、フットサルとほとんど変わらない」と言います。

実際に、筆者もロービジョンフットサルを体験したことがあります。

弱視ゴーグルという、弱視を体験できるゴーグルを装着し、フットサルをしてみた動画がこちらです。(笑)💪

動画1 https://youtu.be/eEafniG_qv8

動画2  https://youtu.be/h1o48lBjB2o

これを見て笑った方
是非やってみてください(笑)

今は中々できませんが、普段は体験会等も行っています!

~ロービジョンフットサルの面白さってなに?~

選手各々の『見え方』が違う中で、キーパーとフィールド選手のやり取りの工夫が最大の見所であり、面白い所」と彼は語ります。

ゴールキーパーは「右斜め前の1m先に敵がいる」等の具体的な指示を出し、選手がより正確に状況を把握できるようにします。フィールド選手同士も声をかけあい、情報を取り入れ、華麗なテクニックと鍛えられたアジリティで相手を抜き去り、シュートを決める。また、相手についていき粘り強くディフェンスをする。 

彼らの試合を見るのが増々楽しみであります😊


~ロービジョンフットサルを広めていくために、これからどうしていく?~

「高校時代に視覚障害を持ち、急にこの見え方にはなったが、この状況でもサッカーやフットサルをしていて凄い面白いし、沢山の人が応援してくださっている事を実感している。
実際にこの競技を知って勇気を貰ったという人も多く、ロービジョンフットサルは、そんな人を1人でも多く増やすことができる、大きな可能性を秘めたスポーツであると思っている。
これからVALER TOKYOを通じて様々な普及活動はもちろん、トレーニングを重ねて『ナカザワトモキに憧れてロービジョンフットサルを始めた』という子供たちが一人でも多く増えるように、選手としてさらにレベルアップしていきたい」と、熱く真剣な眼差しで語ってくれました。

~視聴者の方へメッセージをお願いします~

「このご時世で中々思うように活動できず、葛藤とか、ストレスがあると思うけど、今は、『今だからこそできる事』をして、解禁されたら思い切り暴れて欲しいです。(やりたいことに一生懸命になるという意味)
あとは、様々なスポーツを通じて『社会貢献』、『社会課題の解決』を目指していきます。
さらに、僕は『世界一のロービジョンフットサル選手』になるのでよろしくお願いします!」 と、最後は自信に満ち溢れた表情で目標を語ってくれました。

彼の真っ直ぐな姿に、僕は心を打たれました。


☆さいごに/筆者の想い


僕は「障害はどこにあるのか」についてよく考える事があります。

結論からいうと、それは「人間の心の中」や「環境や制度」にあると、僕は思います。

人は相手と接する前から、偏見や先入観によって「あの人はこういう人だ」と決めつけ、心のを作ってしまうことがあります。自分と違うモノを恐れ、偏った考えや態度を取ってしまう事があります。
また、社会は全ての人が暮らしやすく在るべきです。一定の人が使えない設備や、わかりづらい制度が存在していては、誰もが暮らしやすい社会であるとはいえません。

人間は皆違って当たり前であり、同じ人間です。誰もが自由に生きる事ができる、教育を受けることができる、仕事に就ける、娯楽を楽しむことができる。その権利を持っています。その権利が侵されることはあってはなりません。

ではどうしていくべきか。
まずは、目の前の人と接してみる事だと思います。
実際に、コミュニケーションを取ってみなければわからない事ばかりです。
人は知らないことを恐れるといいます。ただ、知らないと視野は広がらず、いつまでも偏見と先入観の中で生きる事になります。

そもそも、他人と違うことは恥ずかしいことでもないし、人間は助け合うのが当たり前です。誰しも得意なこともあれば、苦手なこともある。

だからまずは、目の前の相手に声をかけてみてください。心を傾けて、相手のことを聴いてみてください。新しい発見があるはずです。

幼い頃、初めて幼稚園や保育園、小学校に行くとき、何だかワクワクしませんでしたか。
「どんな人がいるんだろう」「お友達できるかな」と。

その感覚でいいと思うのです。人との繋がりは、あればあるほど「学び」があります。100人友達が居れば100通りの「学び」があります
自分の物差しで相手を測り、壁を作ってしまうのはやめた方が良いです。

こうして皆の偏見や先入観がなくなっていけば、それは行動に移り社会思想に変化をもたらし、誰もが暮らしやすい社会への変革に繋がると思います。

人と接する入口の1つとして、
僕は「スポーツの力」に可能性を感じています。
スポーツの魅力等については、こちらで書いていますので良かったらご覧ください💪

note『僕はスポーツに惚れた』https://note.com/kaimumatsuo/n/na5e1808698fc


ゲストである中澤くんは以前、「弱視は周りからすると、とてもわかりづらいと思う。駅員に道案内をお願いしても、信じてもらえない事があった」と教えてくれました。
彼はそうした体験から、「多くの健常者に弱視の事をもっと知ってもらう、また弱視の方々に勇気を与えられる存在になりたい」と言います。
その駅員さんは、きっと弱視のことをあまり知らなかったのかもしれません。視覚障害者=白杖を持っている、全盲である等といった先入観があったのかもしれません。
これから、そういった先入観をなくしていかなければなりません。


僕は、1人でも多くの心の壁を取り除くために

今後もスポーツの力を信じて活動していきたいと思います

配信後、視聴者さんから「笑顔が素敵だった」、「楽しませてもらいました」、「応援しています」等とコメントを頂きました。

本当に嬉しく思います。ありがとうございます✨✨


今後も中澤朋希くんの応援、宜しくお願いします!
ロービジョンフットサルは凄く迫力のある面白いスポーツです⚽️
是非ご注目ください!

次回は第3弾! お楽しみに。

中澤くんのInstagramアカウント

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VALERTOKYO 
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筆者のInstagramアカウント

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注釈の説明

*¹弱視の種類:大きく分けて、医学的弱視(屈折異常弱視、不動視弱視等)と社会的弱視(様々な目の病気等によって生じた回復困難な視力障害のこと。盲や弱視を含めてロービジョンともいわれる)に分類される。

*²様々な見え方:視野狭窄(視野が狭い)、中心暗点(中心が暗くなっている)、振とう状態(全体が揺れて、ぼやけているような感じ)等々

*³サイドフェンス:ブラインドサッカーコートのサイドにある約1mの壁のこと。選手がピッチの大きさや向きを把握するほことを助けるほか、フェンスを利用した跳ね返りパスも見られる。

*⁴ロービジョンフットサルのルールの工夫:キーパーはペナルティエリアから出てはいけない。キーパーはノーバウンドでハーフウェーライン(コート半分の位置にある直線)を超えるパスをしてはいけない等々



【参考文献】

日本経済新聞.「東京都で新たに197人感染 新型コロナ、4日連続最多」(2020/4/12閲覧)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57959830R10C20A4MM8000/

日本眼科学会HP.「弱視とは」(2020/4/12閲覧)
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_amblyopia.jsp

日本弱視斜視学会HP.「弱視」(2020/4/12閲覧)
https://www.jasa-web.jp/general/medical-list/amblyopia

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部.『平成28年生活のしづらさ等に関する調査 (全国在宅障害児・者等実態調査)結果』(2020/4/12閲覧)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/seikatsu_chousa_c_h28.pdf#search='%E5%B9%B3%E6%88%9028%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%BA%AB%E4%BD%93%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85+%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81'

JIFF HP.「ブラインドサッカー/ロービジョンフットサル」(2020/4/12閲覧)
https://www.jiff.football/about/7groups/jbfa/


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