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少子化は悪いことなのか?

「少子化対策」が盛んに叫ばれる。確かに、子育て支援は大切だと思うけれど、少子化は、そんなに悪いことなのだろうか?

「ネズミ算」で有名なネズミですら、いくらエサが十分にあっても、殖えすぎると、それ以上は殖えないという。
 地球の人口は80億人を超えた。そろそろ限界が近づいているのではないか。それを本能的に察知して、人口増加を抑えているのではないか。

 これまでは、「死亡する」ことによって人口が調節されていた。原始時代には、ほかの動物に食べられていた。その後は、感染症によって死んでいた。近代には、戦争によって殺された人も多い。それに比べれば、「生まれること」によって人口が調節されるのは、なんと平和なことだろう。

 少子化が進むと、年金が破綻するとか、労働力が不足するとか、活力がなくなるとか、いろいろ言われる。しかし、それらは、生まれる子どもの数を増やす(あるいは減らさない)こと以外で解決できるのではないか。
 たとえば、高齢になっても働く場を増やす、とか、「年収の壁」を撤廃して、働く意欲・能力のある人にもっと働いてもらうとか、高額の年金受給者の課税を強化するとか…
 きっと、経済学者なら、もっといい案をいくらでも考えることができるだろう。

 もし、少子化にならず、どんどん人口が増えていくとしたら、そのほうが、環境を破壊し、資源や食料の奪い合いになり、もっと深刻な問題が起こると思う。

 少子化には、「対策」よりも「対応策」のほうが、よほど重要だと思う。

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