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【絶望三部作】『Evermore』第3章:雨宿り(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))

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ご挨拶

絶望三部作『Evermore』の第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ)は、本章(第3章:雨宿り)にて、” 終了 ” となります。
最終話も楽しんで(!?)いただけると、嬉しいです^^

🐾 梶モード 🐾


 サトシとの別れは、決して唐突なものではなかった ―。

 東京と福岡の遠距離恋愛を始めて1年半。二人の終わりは時間をかけてゆっくりとやってきた。死を待つ末期の患者のように、確実に、残酷にその日は用意されていった。
 お互いの誕生日が「仕事で忙しい」を口実に何でもない1日へと変わる。プレゼントを贈っても、数日経って、やっと「ありがとう」の一言だけが返ってくる。といった様に、心にエネルギーの宿らない、不毛なやりとりが彼とは続いていた。
 いわば、それは恋の晩年だった。
 電話に出ることは稀だったし、メールも3回に1回は無視された。
 クリスマス・イブは一緒に過ごそうと、3ヶ月前から予約を入れていたレストランに、結局、彼が現れることはなかった。

 それでも、俺はサトシのことを、愛していた。

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