アウトプット

【1日1冊】中国トレンド情報/TikTok 最強のSNSは中国から生まれる(著)黄未来

こんちは。

本日は、「TikTok 最強のSNSは中国から生まれる(著)黄未来」の紹介です。
こうみくさんは、Twitter や オンラインサロンで、中国トレンド情報を発信している中国トレンドマーケターです。(自分もオンラインサロンに入会して中国情報をキャッチアップしています)

本書は10月に発売されていたのですが、まだ読めて(購入できて)いませんでした。先日、こうみくさんが販売促進をされていたので読みました!メンツきにせず販促!(メンツや自分のプライドに苦しめられるのが、中国人の国民病だそうです)

本書は、中国の「動画革命」について、その背景と、中国(世界)の動画市場を牽引している「TikTok/Douyin」の魅力についてまとめてあります。*Douyin はTikTokの中国アプリ。TikTokは海外用

TikTok / Douyin の強み

TikTokの強みで気になったのは、「検索よりもレコメンドに振り切ったサービス」という部分です。

レコメンド機能を提供しているサービスは多くありますが、レコメンドが強力であり、TikTokを利用するユーザは何もすることなく自分のみたいものが「レコメンド」されることで、ユーザが連続視聴しやすい設計になっています。

これは、今までネットであった「検索の行動」から「レコメンドの行動」に転換しているというトレンドです。これが実現しているのは、AI技術が進化しているからです。つまり、ユーザが能動的に検索するよりも、AIレコメンドのほうがよりよいコンテンツに辿り着くようになった=結果、(よりアクションの少ない)連続視聴率が高いサービスになっていると考えられます。

また機械学習の強みという点で、中国は比較的個人情報の取り扱いに関してゆるい国民感情があるため、中国国民という大規模な実験がやりすいという事情があります。また中国国内においても、バイトダンス(TikTokの運営会社)はそれらと比べて、早い時期(創業当初の2012年頃)から機械学習に集中していたというのがあります。

この個人情報への寛容な国民性があるからこそ、中国で実験することにより、個人情報のビッグデータを活用したAI解析技術が世界よりも先行し続けるかもしれません。

TikTok / Douyin のコンテンツ

TikTokのサービス設計として、動画の「量」と「質」を高める設計が秀逸です。

まず、「量」を増やすために、通常は投稿動画は「1分以内」の動画投稿しかすることができません。これはクリエイターにとっては、基準が1分以内なため、制作ハードルが低くなっています。そして、ユーザ視点でみると、クオリティが高くない動画も15秒程度の動画であれば問題ではありません

そして、「質」を担保するために、ある程度のファンの獲得ができたクリエイターしか「1分以上」の動画を投稿することができません。

こういった仕組みがあるため、多くの動画を取り込み、優秀なクリエイターを見つけることができるという、良いコンテンツを生成するためのサイクルができています。

まさにこの質がわからないものを小さくチャレンジさせることで、質の高いコンテンツを見つける場とするというのは、先日の「ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング(著)小島英揮」の事例と完全に一致しています。(レビューはこちら

中国のトレンドや、動画のトレンド、TikTokを通して中国企業についても学ぶことができるので、ぜひご一読ください。

本日の1枚まとめ

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本日のメモ

体調が回復してきました。

支援は、コミュニティ研究の取材、サービス開発などに費用にあてさせて頂きます。