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映画ドラえもん 2期(19~25)活躍度


■まえがき

1期が我が少年期ドラだった。
2期はF先生没後の作品群で、遠ざけていた。
約20年を経てようやく大山ドラを全部見ることができた。

■凡例

項目は8分類。
 ドラ:
 のび:
 しず:
 ジャイ:
 スネ:
 ゲスト:
 メモ:
 好み:
活躍度の採点は3段階。
 2 強烈
 1 まずまず
 0 言っちゃ悪いがいるだけ
好みの採点は、
 A 大好き
 B 好き
 C まずまず

■19 1998 のび太の南海大冒険

 ドラ:0 ポケット紛失(のための、とってつけたような時空間の乱れ)。
 のび:2 単独で活躍し、ジャックやルフィンとの交流はのびならでは。実銃を発砲する(ドラがドン引き)。
 しず:0 のびの恋人(未来の)という従来の役どころゆえ、ジャイの恋人になりかねないゲストの登場に伴って、後退。
 ジャイ:2 モテ期到来。頬を赤らめる一面も。
 スネ:0 いたっけ。
 ゲスト:1 弟ジャック/イルカのルフィン、実はT・P/キャプテン・キッド/ベティ/パンチョとゴンザレス/ミスターキャッシュ/リバイアサン。誰よりもベティの存在感。ジャイの歌に「こんなステキな歌、初めて聞いた」。ワイルドなお姉さんの手ほどきという、無限の妄想の可能性。
 メモ:F逝去後の迷走を象徴する、吉川ひなの「ホットミルク」。また善かれ悪しかれタレント声優招聘の画期となった一作でもある。
 好み:B

■20 1999 のび太の宇宙漂流記

 ドラ:0 壊れない。ポケットをなくさない。それだけでフレッシュ。
 のび:1 宇宙空間で放屁×2! 珍しく道具の使い方を提案。「のび太くん冴えてるぅ」
 しず:1 フレイヤの素行に気づきそうになる。
 ジャイ:0 「ここで終わるには早すぎる!」。任されよ×2。
 スネ:0 パパの伝手で宇宙旅行?
 ゲスト:2 宇宙少年騎士団リアン/フレイヤ/ログ/ゴロゴロ/アンゴルモア。リアンとフレイヤの関係が大変好ましい。
 メモ:幻惑の森にてトラウマシーン。宇宙船の作画が凄いが、スタジオぬえの人がメカニカルデザイン。映画オリジナル道具がスタークラッシュゲーム1点だけというのも潔いし、本来こうあってほしい。
 好み:B

■21 2000 のび太の太陽王伝説

 ドラ:1 冒険での活躍というよりは、野比家にてティオの横暴に慌てふためく姿が、面白い。泥だらけの足跡を拭いたり、襖を破ったりテレビを破壊したりするティオに驚愕するところ。作中で一番好き。
 のび:2 「王子と乞食」に倣って貴族生活を堪能。サカディ(サッカー)におけるティオとの友情、あやとりでククを和ませるなど、ほどよい活躍。
 しず:0 劇中劇にて、白雪姫→エンディングでは王子、とはっちゃけ可能性。
 ジャイ:1 イシュマルへの師弟関係や、コアトルとの対決など、肉体派として最低限の活躍。
 スネ:0 いたっけ。
 ゲスト:2 ティオ/ポポル/クク/イシュマル/カカオとモカ/レディナ。単独ではいけ好かないであろうティオが、ドラと一緒にいるときの、面白さ爆発。未来人とかいうギミックなしに、ガチで魔女なレディナも、従来なかった新規性。
 メモ:マーク・トウェイン「王子と乞食」が下敷きであろうが、富野由悠季「ターンエーガンダム∀」、橘正紀「プリンセス・プリンシパル」に、まさかドラ映画が連なっていたとはと驚いた一作。
 好み:B

■22 2001 のび太と翼の勇者たち

 ドラ:0 ネコと呼ばれて歓喜。そんなにタヌキ扱いが嫌だったのか。
 のび:1 鳥人間コンテスト見たことないんか。
 しず:0 ピーコ関連。
 ジャイ:0 コエカタマリン。
 スネ:0 刷り込み。
 ゲスト:1  グースケ/ホウ博士/ミルク/ツバクロウとトビオ/ジーグリード/イカロス/フェニキア/鳥野守。
 メモ:出木杉ウォッチャー垂涎の冒頭。
 好み:B

■23 2002 のび太とロボット王国(キングダム)

 ドラ:2 大活躍。鋼鉄バトルでvsコングファイター。石頭。
 のび:1 勝手に未来デパートに注文という所業。建物をロボット化。
 しず:0 ムードもりあげ楽団で「海底鬼岩城」を。
 ジャイ:0 なにしてたっけ。
 スネ:0 犬型ロボットのアソボ。
 ゲスト:0 ポコ/王女ジャンヌ/母マリア/デスター司令/チャペック博士/クルリンパ。子供にはポコとジャンヌ、成長したらチャペックとデスターの関係について想像させる、いい構図なのだが、印象は強くない。
 メモ:本編とは関係ないが、エピローグにて、ドラ「いいなあ、みんなママがいて」ママ「何言ってるの。ドラちゃんだってわたしの子供よ」ドラ「ママ~」涙滂沱(原作だとママ、パパと違って、ドラを家族にカウントしてなかったけど)。
 好み:B

■24 2003 のび太とふしぎ風使い

 ドラ:0 恒例のポケット奪われ。
 のび:1 単独行動。射撃の腕。封印の剣ってロマン。
 しず:0 わさドラふう萌えデザインに。活躍ゼロ。
 ジャイ:2 「ぼく、暴力飽きた」。ブタゴリラ呼ばわり。嵐族に変装潜入。
 スネ:2 ウランダーにのっとられ。しかし序盤のフー子への執着を見れば、むしろ「本性表した」ように見えるのが、いい采配。ていうか全映画作品中抜群の(逆)活躍。
 ゲスト:2 フー子/テムジン/ヤーク/嵐族/ウランダー/マフーガ/ストーム。フー子をぬいぐるみに押し込めた功罪は両面。
 メモ:芝山ドラ絶頂と新ドラへの移行期に生まれた、ほどよい感動作。
 好み:A

■25 2004 のび太のワンニャン時空伝

 ドラ:2 シャミーちゃんにメロメロ。いわばNTRの眼に遭うが、名刀電光丸で剣戟、ただし電池切れでピンチ、石頭でなんとかしちゃう、というドラに相応しい大活躍。
 のび:2 イチ、ハチとの友情。3期からのび活躍による感動駄々洩れ路線に入るが、この作品はギリギリ節度の保たれたのび活躍だと思う。
 しず:0 タイムマシンでねじれゾーンに巻き込まれたときの、妙に色っぽい大人の姿。メタモルフォーズのエロス。
 ジャイ:0 なにしてたっけ。
 スネ:0 肝付兼太が、ダクの声優である関智一と交流する。声優交替の象徴的配役。
 ゲスト:2 捨て犬イチ/犬族の少年ハチ/ダク、ブルタロー、チーコ/歌姫シャミー/ズブ→ネコジャラ。のび、イチ、ハチの感動路線とは別に、ドラ、シャミー、ネコジャラの関係も興味深い。オッサンとしてはシャミーとネコジャラにセクシャルなサムシングを邪推してしまい、心の汚れを自覚。またアニメのドラって、「2112年 ドラえもん誕生」のノラーミャー子といい、本作のシャミーといい、結構派手で目立つ異性が好みのタイプなんだな。原作漫画では清楚派好みの印象があるが。
 メモ:3億年前→その1000年後→現在、という時間を、行ったり来たり。入り組んだ行き来はSFマインド十分だし、そんなことわからない子供にも面白い活劇。25年四半世紀の節目、芝山努監督、大山のぶ代さんありがとう。
 好み:A

■あとがき

採点してみる。
満点で 2×7=14
ドラ 5点
のび 10点
しず 1点
ジャイ 5点
スネ 2点
ゲスト 10点
1期と比べると、ドラ:のび:ジャイ:スネ:ゲストの割合は似ているが、2期はしずがダントツに低い。
「夢幻三剣士」ラストでのびしずは決着がついたためか。

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