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「ēthos」を設立した理由

 私は数年前、自ら児童相談所に向かい一時保護されました。

恵まれた子どもだった

・髪型や服装に気を遣ってくれた
・長期休暇中は旅行に連れて行ってくれた
・季節行事を必ず行ってくれた
・多くの習い事をさせてくれた
・勉強面のサポートもしてくれた

 恵まれた子どもであることをわかっていたからこそ、自ら一時保護を求めたことに対する罪悪感に苛まれていました。そんな矢先、親に「普通の子はそんなこと(児相に行って保護されること)しないよね?」と怒られた時の気持ちを言葉で表現することができません。

絶対に、恵まれている。でも、

・浮気
・夫婦喧嘩
・精神疾患
・自殺未遂
・無理心中未遂
・離婚
・再婚

 両親の都合に振り回されていたことに気がついた時から矛盾と葛藤の渦に迷い込みました。慣れていたはずの喧嘩や叫び声を「またやってんな〜」と流すことができなくなり、心身の調子を著しく崩して冒頭に至ったわけです。

あの時の困難が原動力へ

 保護を解除され家庭に戻ってからも多くの困難に直面しました。特に、私にとって比較的過ごしやすかった学校から家庭に帰る時間が1番辛く、家庭と一時的に距離を取ることの必要性を感じており「誰もが気軽に寝泊まりできる居場所」を作りたいと思うようになりました。様々な家庭で育つ子どもが集まる公教育の現場で教員として働き経験を積もうと考え、まずは教師を目指すことにしました。

 大学生になった私は「誰もが気軽に寝泊まりできる居場所」を作ることは難しいだろうけど、近隣の小中高生を集めて縛りのない中で自由に過ごしてもらえるような取り組みができないだろうかと考えましたが、すぐに実行に移すことはできませんでした。できそうなのに、難しい。自分自身の力不足を感じていた所、もう1人の中の人と出会いました。居場所づくりに踏み出しやすい環境を整えたいという思いを話すと、居場所づくりのプラットフォームを作ろうということになり何度も打ち合わせを重ねて「ēthos」の設立に至りました。

最後に

 「自分の存在価値=何らかの能力」であると無意識のうちに考えている人が多い現代社会において、例え自分の価値を見出せなかったとしてもそんな今の自分を見つめて、認めようと試みることの重要さを感じています。

親や先生、友達から認められなくても、あなたの存在に「ありがとう」と伝えられるような居場所を作りたい。

 私にとっての「ēthos」は、そんな目標を達成するための取り組みです。私達と一緒に居場所の可能性を語り、学び合い、夢をカタチにする為の準備に取り掛かりませんか?(現在居場所づくりの活動を行なっている方も、もちろん大歓迎です。)



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