見出し画像

足痛よさらば!? GIRO EMPIRE E70 KNIT インプレッションレビュー



ロードシューズには3つの正義があります。


1つは軽さ。

これは言うまでも無いでしょう。アダム・ハンセンはそのために靴をカーボンで自作し、スペシャライズドは99gの靴を作りました。(注1)


次は硬さ

これも重要な項目の一つです。人体から出力を1wでも多く絞るため、ロードシューズは度重なる進化を迎えてきました。カーボンソールは今や標準装備の一つです。


…………では、もう一つの正義は?



its this

GIRO empire E70 knit
  最高のフィット感をあなたに

画像1


はいと言う訳でGIROのお靴です。購入理由は自分史上最も快適なロードシューズだったから。以上!

まあ物としては某つむり氏が使い続けてる?ので、言うまでもなく良いプロダクトなのは確かなんだけど、それを差し引いても各所で変に評価されてる節があるので、実際の使用感と共に思う事をつらつらと書いていきたい。


まずは冒頭でも述べたフィット感について。

これはやはり靴紐スタイルの恩恵がデカイけど、それはあくまで話の半分ぐらいに過ぎない。


というのも、もし本当に靴紐スタイルがBOAより優れているなら、今頃WTチームの選手は全員靴紐シューズだし、BOA社はとっくの昔に倒産しているはず……


つまり何が言いたいかというとempire E70 knitの肝は靴紐では無く、別の何かだ。

これについて、どう表現しようか小一時間悩んだけども、最終的にはこう述べよう。

empire E70 knitは完璧なフィットを追求してしない。


これは事実だ。踵のホールド感は物足りないし、足型はマイチェンでややワイドになったとは言え欧米向け、そして何故かベロが妙に硬い。

一度履いて見れば、同じ米国メーカであるスペシャやボントレガーとは明らかに違う設計思想である事が一瞬で分かるだろう。


というのも、バイク屋でもあるスペシャやボントレガーが作り出す製品は「足に合う靴を作る」という極めてシンプルかつロジカルな発想に基づいている。

タイトな足型、深めのヒールカップ、ハイテクな最新素材といった惜しみ無い努力の結晶が彼らの製品だ。


だが一方のGIROは驚く程にクール。

靴と足の関係性、構造、歴史、役割について恐らくGIRO以上に知悉しているロードシューズメーカは存在しない。

そして、そのGIROが出した結論は「足に合う靴を作る」という偉大なるドグマの否定だった。


足型なんて痛くなければ適当でいいし、踵のホールドなんて飾りでいい。

と書くと一部のシリアスレーサー(笑)に正気を疑われるかもしれないが、これは事実だ。


というのも人間の足は思ったよりも複雑な形をしている。我々は普段、足の形を単なる三角形に捉えがちだが、私はempire E70 knitを履いて、それが大きな間違いだと思い知った。


足の形が三角形だと思っている人は、今一度自分の足をよくみて欲しい。

高さに関しては、つま先から根元に向けてどんどん大きくなる。これは普通に当たり前だし、特に意味は無い。


……では幅は?

よくよく見ると、踵に向けて段々と細くなっている事に気づくだろう。

その上所々括れたり出っ張ったりしているのだから、これはもう真ん中辺りに何かを縛り付けて固定するよう設計されたとしか言いようがない。


つまりだ。もう答えを言ってしまうと、土踏まずが大きく括れたソールに追従性の高いアッパーを合わせてしっかり締めれば、それだけで靴は足に固定される。

踵なんて切り落としても問題ないよ。


具体的に必要なくびれの量としては、クリート固定ボルトの1番内側、その垂直線上は最低限欲しい。S-WORKS7とかも先代よりは括れてると思うけど、ちょっと足りない感じ。



この方式の優れている点は、踵と指がほぼ完全にフリーな状態で靴に収まるという事。

足本来の衝撃吸収能力を殺す事なく、指先の踏ん張りが効く。それ以上に一体何を望むと言うのです?

と言うわけで、まあ恐らくGIROの靴以上に優れたツーリング向けロード用ビンディングシューズは存在しない。



DMTとかジャイアントとかの靴も良い線行ってると思うけど、クソ田舎なので在庫置いてるお店は無かった。リンタマンはけんた君と被るので論外。



さて、次は何を話すべきだろうか?

靴紐スタイルの復権?

これはNoだ。靴紐のシューズを買っておいて何だが普通に面倒くさい。

サポートチームの選手も普通にSIDIとか使ってるし、多分同じ気持ちになったんじゃ無いかなとか思ったり。まあ流行りも滅びもしないでしょぐらいの感覚。


適正サイズは好みの問題もあると思うけど、少し緩めぐらいが良いと思う。

感覚的にはつっかけの延長線上で使えるので、最悪爪先と踵が両方触れて無くても問題はないはず。

私の場合は爪先に正味1センチぐらいの隙間があるけど、フィーリングは過去最高です。


とまれ、ここまでGIROのステマか?ってレベルでempire E70 knitを褒めちぎったけど、実は私、痛くないビンディングシューズはこれが何気に初だったりする。

これまで幾数年、私のサイクリングはいつも痛みと共にあった訳で……

もう慣れたとは思ってはいたけど、empire E70 knitと出会って、サイクリングってこんなに楽しかったんだと文字通り痛感した。


と言うわけで、足に痛みを抱える全てのサイクリストに告げる。



 ねだるな。GIRO買え、さすれば与えられん
























(注1)個人的にはビン靴フライホイール効果教の信者なので靴の過剰な軽量化には懐疑的だったりはする。だって上がった反対側で下がってんだからネガは遠心力だけじゃん。それに関しても靴と足より靴とペダルの方がしっかり固定されてるんだから考える必要はナッシン!
軽い靴の方が良いとは言うけど、そりゃ作りも良くなってるんだから、良くて当然だよね!


記事の内容に一部、不適切な表現があったことを深くお詫び申し上げ、今後の再発に努めます