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無知なヒーローと男女平等

「男は女を守るものだよ。」
最近では少し、時代遅れなマッチョイズムだと顔をしかめられそうな言葉だけれど、私もそう教えられて、他の多くの男子と同じくヒロインを助けるヒーローに単純に憧れをもっていた。

でも現実には、幼い頃からそう出来ない男達を身近に見てきたし、毎晩のように母を泣かしていた父も、祖母に頼りきりなのに我儘に振る舞う祖父もカッコいいとは思えなかった。

いつのまにか大人になった自分は、常にそんなヒーローであれたかと言われれば正直、自信はない。
事実、好意をもっていた相手にも、好意をもってくれた相手にも迷惑をかけてしまったり、泣かせてしまうこともあった。
友人でも自分より優秀であったり、分別のある女性もたくさんいて、たまに悩みを打ち明けられても何かの力になれているのかは分からないのだ。

#metoo や#timeisup など最近、ジェンダーに関するムーブメントが話題になっている。自分が想像していた以上に世の中には残念なエピソードが多いようだ。

恐らくは、多くの人が同じような問題意識を共有できるのだろうけれど、それでも当事者にしか分からない、見えていない世界はあるのだと気づかされた。
ヒーローに憧れ「女性に対し強く優しくありたい」という価値観が昔から男子にとって一般的であっても、この問題はなくならなかった。
むしろ、家父長制の影で露見していなかった能力の不足が明らかになり、プライドを拗らせて我執となってしまったり、
「女性を大切にしよう」という善意であったとしても、誰かの可能性を狭めてしまっていたのかもしれない。

#timeisup とは言うけれど、 きっと誰もがいつまでも誤解しつづけるんだろう、性差だけでなく世代の差 、個体差もあるのだから。

ともあれ今月は#ひな祭り に #国際女性デー
たまには男性である自分の見えていない世界を想像してみよう。
ワンダーウーマンやブラックパンサーのオコエが注目されるずっと前からプリキュアもセーラームーンも悪と熾烈な闘いをしているのだ。頼もしい仲間が増えるなら喜ばしいことだ。

違うところ、同じところにこだわる前に、見えていないところに目をむけて見る。そうすることで、少しだけヒーローに近づけるかもしれない。

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