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家探しのコツ【第一弾】 ~物件情報~

「子供も大きくなってきて、このアパートも手狭だなぁ」

「家賃を払い続けても資産にならないから、購入しよう」

「子供も巣立ったし、2LDKくらいに買替えしたい」

様々な事情でマイホームを探す人、いらっしゃいますね。
不動産物件情報は実はいくつか分類があります。
その詳細をメリット・デメリットも含めて、ご紹介いたします。

■その1「仲介物件」

売主が「仲介者に販売を委託している物件」です。
不動産ポータルサイトの「スーモ」や「アットホーム」でよくみるのは、この仲介物件が多いです。

仲介者は売主から委託を受けて、販売活動を行っています。仲介者とは、有名どころで言うと、「三井のリハウス」「住友不動産販売」「東急リバブル」といったところです。他にも大手中小、星の数ほど会社はあります。

世の中の売物件は仲介物件が一番多くありますので、仲介者は売主(=物件所有者)ではないと認識しましょう。

~仲介物件のメリット~
①物件選定を的確に行うことができる。
仲介者が一生懸命探してくれれば、自分はなにもせずとも、良い物件に巡り合えます。どうしたら一生懸命探してくれるのかを考え、自分の分身になってもらうことができれば、早く、的確に物件購入を成功させることができます。

②物件の悪い面も把握しやすい。
仲介者は物件に関して知り得る情報はすべて、買主に開示する義務があるので、良い面だけではなく、悪い面もしっかり教えてくれます。最近の気になる情報としては、災害関係などがよい例です。物件に対し、津波や洪水、土砂崩れなどのリスクがあるのかどうか調べて教えてくれます。

~仲介物件のデメリット~
①コストがかかる。
仲介者が仕事しますので、仲介手数料が発生します。
基本的には、【売買価格×3%+6万円+消費税】ですから100万円以上のコストになり得るでしょう。

②売主の様子がみえない。
仲介者が介在することで、売主の本音が見えません。売主は本当は300万円下げてでも今月売りたいのかもしれない。お金のこと、物件の引き渡し時期のこと、仲介者と売主がしっかり情報共有できていないと、買主には売主の意向がわかりません。

■その2「売主直販物件」

売主が直販(直で販売活動)している物件です。
新築分譲マンションなどがこれにあたります。
新築建売もちらほら直販物件が存在します。

~売主直販物件のメリット~
①コストを抑えられる。
売主から直接購入するので、仲介手数料が不要です。

②買うかどうかの判断がしやすい。
売主と直で話をするので、価格や引渡時期の交渉などのレスポンスが早く、意思決定しやすい。仲介者を介したやりとりは、本当に自分の意向が売主に伝わっているかがわかりません。売主と直で話ができれば、このような不安も取り除けます。

~売主直販物件のデメリット~
①価格の妥当性の判断がしにくい。
しっかり相場を勉強していればよいのですが、そうでもなければもしかしたら、相場よりも高いものを買っているのかもしれません。仲介手数料が発生しないとはいえ、高いものを買っているのであれば、「手数料が浮いた」と喜べません。

②トラブったときにクッション(仲介者)がない。
そもそも売主と買主は真逆の気持ちです。売主は「高く売りたい!」買主は「安く買いたい!」このような状態で直接やりとりするともめごとに発展することも珍しくありません。売主に嫌われると売ってくれないという結末もありえます。話を進めている過程でもめるとせっかくのマイホーム購入という家族のイベントが残念なものになります。

③契約書特約が売主有利。
第三者を介しませんので、チェック機能は買主の知識だけです。
あり得ない特約が付されていてる場合もあります。
例えば、「外構の仕様は売主の判断に基づき行い、買主は仕上について一切の意義を申し立てない」という特約が付いていて、「プロなんだしそれなりに仕上げてくれるだろう」と気にしなかったら、まったく好みと異なる仕上になってしまう、というような話です。

以上、「仲介物件」と「売主直販物件」のお話でした。この先は少しマニアックになるので、一般の方は上記二点を抑えておけば問題ないかと思います。以下は、ご興味ある場合のみご一読ください。

■その3「任売物件」

任売とは「任意売却」の略です。任意売却とは、銀行(正確には債権者)と折合いをつけて、借金額に到達しないような安値で売買を行う物件です。

具体的には、物件売主がもともとローンを組んで家を購入したとします。借金(ローン)の残りが5000万円のころ、なんらかの理由で返済ができなくなった場合、お金を貸している銀行は困りますので、不動産を競売にかけて、強制的に現金化し、5000万円の回収を図ります。しかしながら、競売による想定価格では3000万円になってしまい、大幅に不足金が生じてしまう。銀行としてみたら、なるべく多く返してもらいたいので、競売ではなく、一般的な仲介物件として売ってもらい、競売で売るよりも高値(例えば4000万)を目指して欲しいのです。そのような状態の物件を「任売物件」と呼びます。
簡単に言えば、少しでも高く売るために、競売開始までの間で、相場よりは安く、競売より高く、なんとか売り切る物件です。

~メリット~
①安い。
競売になるよりかは高いはずですが、一般的な流通物件よりは安くなります。競売開始までの限られた期間での勝負ですから、安くせざるを得ません。概ね相場より1割は安いです。5000万が相場なら4500万!

~デメリット~
①家汚い。
これは一概には言えませんが、任売物件の所有者はそもそも金銭的な問題を抱えている状態なので、家の掃除まで手が回っていません。掃除どころかごみ屋敷になっているケースも散見されます。

「家探し」という家族一団で行う楽しい前向きなイベントで、そのような汚い家を見てしまうと悲しい気持ちになります。

②督促状が届いたりする。
前述のように、売主は金困りのため、不動産を担保にした借り入れ以外の、例えば街金などの借金を抱えている場合があります。不動産売却で銀行への返済が終わって、無事に物件を引き渡してもらえても、売主にはその他の借金があるかもしれません。
不動産が売られて転居したことを知らない金貸しが、悪気なく、請求書を送ってしまったりします。新生活が始まったのに、そのようなものが届くのは少し気持ち悪いですよね。※もちろんお金を払う必要は無いです。売主の借金ですから。無視してください。

上記デメリットから、よほどハートが強いか、投資目的等でないかぎり、マイホームとしてはおすすめできません。価格優先の方にはアリ。

■その4「競売物件」

前述の任売で売り切ることができなかったり、債権者の申し立てで強制売却になる物件です。競売は裁判所が淡々と進めていきます。

~競売物件のメリット~
①安い。
安くなければ誰も入札しませんので、上記の任意売却額よりも安い傾向があります。「一般価格>任売価格>競売価格」というイメージです。

~競売物件のデメリット~
①情報が乏しい。
裁判所にはある程度の物件資料はそろっているものの、上記、■その2「仲介物件」にて収集される情報よりもはるかに少ない情報のなかで、購入意思を決定しなければなりません。「築浅マンションの一室で、事件・事故もなさそうだ」、ということならよいのかもしれませんが、どうして競売になったのかとか、近隣トラブルとか、詳細についてはわからないまま話を進めることになります。物件のコンディションも悪い前提で考えておかねばなりません。

②ご近所にもバレる。
競売情報は裁判所やHPで確認すれば誰しも入手できる情報ですが、競売物件を日々探している個人はさほどいないと思います。なのになぜか、ご近所の方々には「当該物件が競売にかかった」ということを知っています。そんな事は気にしないから競売物件に手を出すのでしょうが、奥様はどうでしょう?お子様はどうでしょう?なんかいやですよね。競売で安く買った人という事実は称賛する人もいますが、日本人は蔑む傾向のほうが多いと思われます。

③トラブルに巻き込まれるかも。
最近は聞きませんが、競売物件を入札し、見事に落札して物件に向かうと、その物件に見知らぬ人が住んでいたりします。元の売主でもなく、本当に見知らぬ人が勝手に住んでいるのです。これは、立ち退き料をせしめる商売で、適当なことを理由にして居住権を主張し、最終的には「立ち退いてやるから引っ越し代よこせ」という事態になります。

上記デメリットから買主にとってには大きなハードルがありますので、競売物件はそれなりに駆け引きや不動産取引に自信のある人のみにおすすめいたします。

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以上「仲介物件」「売主直販物件」「任売物件」「競売物件」のご紹介でした。この他にも「代理物件」や「未公開物件」など伝えたいこともありますが、主の部分を紹介いたしました。
家探し・土地探しをしている方の参考になれば幸いです。

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                              カクレ


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