見出し画像

あなたが文章を書くのに起承転結をやめたほうがいい理由。【ブロガーのためのスクワット09】

■まずはこの記事を含むマガジンの登録を強く推奨する。単発記事の価格が変動してもマガジンは1800円据え置きなのでお得である。

ちなみに、前回の記事はこちら(諸事情で公開順を入れ替えたので、当初の次回予告と内容が変わっているのはご容赦願いたい)。

「起承転結くそくらえ」と書いたワケ。

 われわれはなぜか、小さい頃から「起承転結」というものを教わる。それはある種の文の読解には使えるかもしれないが、あなたがブログを書くのには使えない(あるいは使うのがとてもむずかしい)という話をする。

 そもそも起承転結というのは漢詩を構成するためのテクニックであり、一般的な物語の構成法にことごとく当てはまるというわけではない。教育現場では教科書に乗っているような文章にこれを当てはめて読んだり書かせたりという手法が取られてきただけだ。そしてそういう文章はブログの標準的な記事よりもまあまあ長い。起承転結というのは(あくまで日本の教育現場においては)長い文章がどのように構成されているのかを型にハメて解析し、構造的に読み取らせる訓練に使われる概念である。反対に「文章を構造的に書くと相手に伝わりやすくなるぞ」というのを簡単に教えるためのコツとして考えられてきた。本当に?

 文章を読むにせよ書くにせよ、こうした方法論は100回、200回と試行すれば効くかもしれないが、定期テストや受験勉強における様式的な「物語の読み取り」ならともかく、人を短い時間でひきつけたり、時間がない人がスマホでさらっと読むようなブログを書くのとはことごとく相性が悪い。事実、世の中のニュース(短い時間で必要なことだけを簡潔に伝える/深堀りしたい人はより詳細に読む、というニーズがある)は基本的に起承転結の構造を取っていない。

 このマガジンで話しているのはさらに、ネットの世界であり、個人の発信するブログを書くためのスクワットである。言いたいことや結論が文章の最後にあって、そこまでじっくり腰を据えて読む人がどれだけいるか。正直に言うと、いません。しかしオトナになっても起承転結を意識した文章を書いてしまう人はとても多い。アンマッチである。では、「腰を据えていない人」に文章を読ませる起承転結以外の方法とは何か。

ここから先は

3,874字 / 5画像
この記事のみ ¥ 100

この記事が参加している募集

noteの書き方

記事を購入する以外に「缶ビールでも飲んでくれよな」という気持ちをサポートによって表明することができます。私はサッポロビールがとても好きです。