幻影現実4.二日目
白い部屋、縦長の窓に白い光が差し込んできた。
朝だ。
寝惚けまなこのまま、徐に額や頭、脚に手を当てた。
身体はある…
胸を撫で下ろした。
横たわったままサイドテーブル上のメモ、その下の小さなトランクへと視線を移し、再び安堵した。
夢か現かわからぬまま支度をし、そのまま家を出ようとしたとき
「お出かけかい?」
全身がびくっと震えた。
いつの間にか背後に老人がいた。
「はい、夜は少し遅くなるかもしれません。」
「そうか、で、どうする?」
「日曜日にここをでます。」
頭より先に言葉が出た。
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