Kara

備忘録 主に旅の記録。

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最近の記事

Iceland Day2

この日はごく一般的なツアーに参加した。朝8:30に教会前集合、外はまるで真夜中。確実にアラームがないと寝坊をしていただろう。現に同部屋の子たちは皆寝ていた。携帯の電気を使いながら準備をし、集合場所へ向かった。大体色々なツアーが同じ集合場所へ集まるので、ちゃんとガイドに会えるかどうかいつも緊張するだった。バスは前日とは違い、もう少し小型。ガイドは、ハリーポッターに出てくるダドリーおじさん似のアイスランド訛りのおじさん。名前はアクセルさんというらしい。淡々と小ネタを挟みながら真っ

    • Iceland-Day1

      朝10時台の飛行機に乗るべくLuasに乗り込む。空港まではLuasとバスを利用。Luasを一本逃したため、次のバスは30分後だった。幸いなことに別のバスに乗り継ぐことができたので、予定通り空港に向かうことができたが、バスの時間については今後要注意。どのような寒さなのか、未知の世界だったため緊張しながら向かった。 飛行機の窓から白い岩肌が見えて、異世界に来たような印象を受けた。また空港に着いてすぐに通ったSouvenir Shopではとてもいい色の陶器が目に入り、SHOPカー

      • 自転車徒然

        世の中が自粛モードに入り、弊社もまた、短縮勤務になった。とはいえ、仕事の指示は次々入るので、実際出したシフトよりは勤務しなければばならないし、半分在宅でもしなければならない。要は、会社での密集を避けるための対策である。それならば、朝は通勤する時間から自転車で峠を一本。そしてそれから仕事をする。とても良いルーティンだ。お店には入れないが公園にたたずみながら仕事をする。たまに本を読む。何と素晴らしい毎日になることだろうか。不謹慎と言われるだろうか。否、健康で文化的な自粛生活を送る

        • 5.彼女

          足早に家を出て向かった先は携帯ショップ。 Nokiaの時代錯誤な携帯とトップアップ式のシムを購入し、グチャグチになったメモを開き直した。 私は果たして何に巻き込まれてしまったのか。何も知らないというのは、ある意味好奇心をそそられるところもある。 Hello. I’m. すぐに返信が来た。 しかしながら非常に打ちづらい…英語で打つと予測変換をしてくれるので、英語で会話した方が幾分ましだろうか…などと思案する間にどんどん長文が来た。返信する間も与えられないので、暫く眺める

        Iceland Day2

          幻影現実4.二日目

          白い部屋、縦長の窓に白い光が差し込んできた。 朝だ。 寝惚けまなこのまま、徐に額や頭、脚に手を当てた。 身体はある… 胸を撫で下ろした。 横たわったままサイドテーブル上のメモ、その下の小さなトランクへと視線を移し、再び安堵した。 夢か現かわからぬまま支度をし、そのまま家を出ようとしたとき 「お出かけかい?」 全身がびくっと震えた。 いつの間にか背後に老人がいた。 「はい、夜は少し遅くなるかもしれません。」 「そうか、で、どうする?」 「日曜日にここをで

          幻影現実4.二日目

          幻影現実3.SOS

          あれから何時間経ったか、緊張が解けぬままベッドに突っ伏していた時、扉の外で物音がした。 聞き間違えかと思いつつ扉に近寄ると、扉の向こうからメモを一つ渡され、小声で言伝をされた。 「ここで先週からいるものです。ここではあんまり長く話せないからこの電話番号にメッセージをください。」 「それから、夜階段を降りるとセンサーが反応するから気をつけてね。」 意味がわからなかったけれど、分かるような気がした。 何が分かるような気がしたか ここへ居てはいけないということ、をだ。

          幻影現実3.SOS

          幻影現実2.晩餐

          老人は腰がすでに曲がっており、推定70-90歳程、細々語りかけてきた。印象で言うならば、某イギリス魔法映画の悪役という第一印象。 おもむろに引っ張り出したグリルサンドマシーンに、ブルストとチーズを突っ込み、はみ出ているのをお構い無しに、蓋を閉じる。当然肉汁がたれる。 見た目にそぐわないワイルドな料理だったが、素材は美味しそうなものだったし、何よりお腹が減っていたので、ブルストの香ばしい香りは空腹を増長させる以外なかった。 その間彼は奥からワインとブルーチーズを出し、つま

          幻影現実2.晩餐

          幻影現実1.到着の夜

          最寄り駅に着いたときには23:00を回っていた。 初めての場所で電話も繋がらぬまま、地図だけを頼りに降り立ったが、すぐに、なんと甘い考えをしていたのか、と気づかされる。 閑静な住宅街、同じような外観の住宅群、少ない外灯、暗闇の中で立ち竦んだ。 ふと人影が横切った。 反射的に住所のメモを差し出し、藁をも掴む思いで場所を問った。 とっさに声をかけられたのは、初老の女性。犬の散歩中のようだ。 彼女は一瞬驚いたものの、目的地はすぐ近くらしく、快く目的地まで誘導してくれた。

          幻影現実1.到着の夜