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ダークソウル3をクリアしました

ダークソウル3クリアしました 妖王の庭とかは放置してとりあえずラスボス撃破、全てソロプレイでプレイ時間は40時間弱、DLCマップがあまりにキモすぎて放置しています
トップ画像は終盤しんどくてデブ鎧を装備した悔しさを忘れないための烙印です
好きなボスは法王サリヴァーン、嫌いなボスは王者の墓守
好きなマップは大書庫、嫌いなマップはイルシールの地下牢
使用武器は炎のロングソード、たまにイルシールの直剣
という事で色々と思った事を書いていきます

※3しかプレイしてないのでトンチンカンな事書いててもゆるしてね

■「死にゲー」という評価について
ソウルシリーズを語る時にいのいちに挙げられる「死にゲー」「高難度ゲー」という評価ですが、これは本質ではないなと感じました
あくまで「めちゃめちゃ出来のいいアクションゲーム」である事が前提なんですよ
手触りのよいアクションゲームを作って、少しずつ習熟する過程に乗り越えるべき壁を置いた所、結果的に高難度ゲーになってしまったように見えます(所々悪意も見えるけど)
とにかくムズいゲーム!ヌルゲーマーは手を出すな!みたいな持て囃され方してるのはめちゃめちゃこのゲームの価値を毀損してるなと思いました
この前のゲーム総選挙もなんか骨団子にぶっ飛ばされて死ぬシーンをもって死にゲー!みたいなウルトラ雑紹介されててなんか笑ってしまった


■「ソウル」シリーズたるシステム
死ぬとその辺にソウル落として回収できないと全ロストする、っていう話は前回してて、「最高到達点にすら届かないプレイに価値はない」みたいな事を書いたんですけど、これってシビアさの演出ではなくて、実際の目的は「特定の地点におけるレベルを平均化する」、あるいは「雑なプレイを許さない」事にあるんじゃないかと
篝火間で1回も死ななかった人と100回死んだ人の使えるソウル量ってそんなに変わらないじゃないですか、どうせ攻略中に何回も全ロストするでしょみんな
特に大書庫で自分はそれを強く感じました 道中に篝火が一切なくショートカットの開通を繰り返して進んでいくエリアなんですが、あれ多分初見で全ロストする事なく攻略できた人そうそういないと思うんですよ
全ロストはプレイヤーへのペナルティである一方で、それが幾度となく発生する事を承知の上でレベルデザインしている事に気付きました
で、その幾度とない全ロストを通して意図的に稼ぎプレイをしない限りここにはこれぐらいのレベルで到達するよ、っていうのを上手いトコ調整しているように見えます
自分がプレイした限りはこの試みは成功していて、意図的な稼ぎは一切しませんでしたがレベルが足りないと思った事はなく、上手く誘導されているな~と感じました レベル1でクリアできるゲームだから自分がクリアしたレベルが適正レベルに感じるのは当然かもしれないですが

「雑なプレイを許さない」という点についても、道中何度も同じ所通るのダルくなって駆け抜けようとするとアッサリ狩られてタコ殴りにされて即死、全ロストする事がしょっちゅうでよくできてんな~と思いました
ボス戦も基本的に後の先を取るゲームで、不用意に殴ったりエスト使ったりすると0F反応して狩りに来てない?という瞬間が結構あり、イラつく一方でこれはこういうゲームなんですが?というメッセージも感じます
死んだら全ロストするシステムって死ぬゲームじゃないと機能しないじゃないですか、高難度ゲーになってしまったのは結果論な気がします

ソウルライクって呼ばれてるゲームいっぱい出てるけど、数の割に有名作ってそんなになくて、調整の難しさを感じます
システムをそのままパクるだけである程度機能して難ゲーヅラできてしまうのがフォロワーを大量に生み出してしまった理由かも


■ストーリー、あるいはストーリーテリング
「ストーリーテリングをしない」という構造ですが、ユーザーに伝えないのはストーリーだけではなく、システム面にもそれは波及しているように見えます
これ結構重要じゃない?みたいなシステムも全然伝えてこないんですよ 結局オンラインプレイのやり方はよくわからず、たまにボス戦後残り火状態でいると何もわからんまま闇霊に侵入されてボコられる程度でした
魔術の使い方とか矢の狙い打ちとかもわからんくて調べた記憶があります
ただ、この突き放し方には「不親切」では片付け切れない強烈なイズムを感じます
ダークソウル3という世界を創り、その世界を構成する一部として主人公を灰の墓所に配置しただけなんですが、結果としてゲームという枠組みで見た時に不親切に見えてしまう、というだけな気がします
プレイヤーとシステムとの距離感を設定する事でプレイヤーと世界の関係も自ずと決まってきます
主人公とそこらのザコの価値が同等なんですよね 別に火継ぎをする宿命を持って生まれてきたワケではなく、そこらのモブにたまたまプレイヤーの意思が介入してしまった そんなんがわざわざ冒険のお膳立てをしてもらえるハズがない
そこここの地面に記されたプレイヤーによるメッセージはそれに対する抗いであり、公式メッセージは開発側の最後の良心のようにも見えます

ダクソ3は世界の前提にゲームとしての不文律が存在するお陰であらゆるシステムが説得力を持っているように感じました
CrossCodeの時も書きましたが、ダークソウル3という世界において主人公も主人公以外も全てが平等なんですよ
そこらのザコもエスト使って回復したり戦技使ったりバックスタブかましてきたり、主人公と同じだけの選択肢が取れる 深淵の監視者が残り火使って復活するシーンなんて最高ですね

Skyrimがリアルな「現実に即した」世界を創ろうとした結果粗がめちゃくちゃ目立ってしまう一方、ダークソウル3は「ダークソウル3」という世界を描いています
ダクソ3における生きた文明は絶無、残り香こそあるものの、それを直接指し示すような歴史は存在しません そこにあるのはいくらかのフレイバーテキストと、自分が目で追うことができる現象のみです
この世界の輪郭はNPCが語る事象と、自分が見た物の掛け算でしかありません

一方Skyrimでは「本」として物語を、世界を顕現させ、プレイヤー達に能動的に語りかけていました
主人公はあれこれクエストを与えられ、なんか偉そうなオッサンに指示されてあっちこっち行かされるんですけど、その背景とかなんもわかんないんですよ そのワケわからんストーリーを補足する物として本が存在します
コイツら何言ってるかわからんでしょ?自分が今何やらされてるか知りたかったら本を集めて読んでね、というスタンス

ですが、ダークソウル3のストーリーは読まれる事を待っていません ただそこに「在る」だけで、我々に与えられるのは「王の火継ぎ」という使命だけです
せっかく作ったのに別に理解してもらおうと思ってないっぽいんですよ 向こうが提示しているのはおもろいアクションゲーム作ったから頑張ってクリアしてね、という課題だけです
事実一周目のプレイヤー(自分を含む)はあらゆるNPC関連のイベントを見逃し、ストーリーなんもわからんまま「先に進みたい」「こいつを倒したい」というモチベーションだけでエンディングまで辿り着けてしまいます しまいました
マジでこれビックリですよ ゲームからストーリー部分の理解をゴッソリ抜いたのに、アクション部分だけで完全に成り立っているんです
そこここのオブジェクトから火継ぎとそれに付随するなんやかんやというデカい物語の存在は何となく感じられますが、核心はな~んもわかりません 物語のサイズ感すら測れていません(これは過去作をプレイしていないので当然とも言えますが…)
エンディングも非常に淡白で、なんか火継ぎするってコマンドが出てきたから押してみたら火継ぎして即エンド!
語るべき事は物語の途中で全て伝えた、あるいはそれを追わずに走り抜けた奴に見せるモンなんぞねえという意思を感じます

ストーリーを全然伝える気がないという所にも自分は結構驚きがあります 自分の作り上げた物にそこまで冷徹なジャッジ下せる事あります?
基本的に一本道で順番通りボスを倒すゲームなんですが、一部踏み倒したり飛ばしたりできる所もあって、意外に攻略ルートにも自由があります 別に火継ぎサーガを順路通り追わんでもええよというスタンス そういう所も含めてオープンワールドよりもオープンワールド的な思想を感じました

なんかまたSkyrimの悪口になってしまったし同じ事何回も書いてる気がする


■その他思ったこと
・ボス戦のリトライについて
ボス戦負けると当然チェックポイントまで戻されるんですけど、どのボスも再戦まで1分弱ぐらい走らされます
ボスまでの道にもチョイチョイザコが配置されてて、ちゃんとルート取りしないと結構うっかりダメージ喰らっちゃうんですよね
最初はこれが結構めんどくて、目の前リトライにしてくれりゃいいじゃん…って思ってたんですけど、やってるうちにこれも味だなと思うようになりました
目の前リトライだとただひたすらカミカゼアタックを繰り返してハマってくれるのを待つだけになってしまうんですよね ボス1戦あたりの時間が意外と短いから尚更
そういった雑プレイをさせないために頭を冷やす時間を強制的に設けてるような気がしました
ラスボス戦は再戦すぐだったのでドンドン雑になってしまってよくなかったな(オレが)
1,2は再戦がもっとしんどかったらしく、いい塩梅を見つけたんじゃないかなと思います

・法王サリヴァーン戦がよかった
結構しんどくて初心者キラーらしいんですけど、実際最初の5戦ぐらいはマジで一分の隙も見出だせず、マジでここで詰むんじゃね?と思いました
ですが、やってるうちに避ける方向とか攻撃挟むタイミングとか見えてくるようになってるのはよくできてんな~と
途中から分身出して攻撃してきて更に隙が減るんですけど、それも込みで見えてくるようになるのは絶妙ですね
初見の絶望感が徐々に払拭されていって光明が見えてくるのがよい すごいバランス感覚で調整してますよ
踊り子、双王子、ラスボス戦もかなり苦戦してサリヴァーンよりも撃破までに時間掛かったんだけど、一度サリヴァーンでこのゲームイチの絶望を味わった後だったので踏ん張れました
サリヴァーンがこのゲームをクリアできるかの試金石になっている気がします

・踊り子戦もよかった
いやもうサリヴァーン倒したしなんでもいけるやろ!って思って戦うとまあ死ぬんですけど、サリヴァーンほどの絶望感はないんですよ
でもなんかようわからんけど強くて、結局サリヴァーンよりも時間掛かったんじゃないかな
サリヴァーンがすごいシャキシャキ動いてて、その感覚でプレイするとディレイの掛かった攻撃に翻弄されまくるのがよくできてる なんかぬべーっと死ぬ
なんかあんま強そうな動きしてるように見えないんだけど強くて、緩急織り交ぜた殺し方をしてくるのが面白いですね

・双王子戦はしんどかった
こいつはこいつで少しずつ攻撃が見切れるようになっていって一歩ずつ詰めていく面白さはあったんですが、ワープがよくないですね
近接攻撃野郎がワープして予備動作消滅させてくるの納得感ないですよ
突進がウルトラ速いとか武器がウルトラデカいとかならまあ納得いくんですけど、いきなりワープしてきて薙ぎ払いしてくるのか突きしてくるのか、あるいは超ウルトラ速い上からの突き(これほんまに最悪だった)をしてくるのかわからない、ってなるとこっちとしてはお祈りローリングをするしかなくなってしまう
ロックオン外れるせいで死角から攻撃が飛んでくる事もままあって、これはこのゲームの追究してる難しさですか?と思わされる

・ラスボス戦が一番しんどかった
いやー強かったですね どちらかというと固さとローリング狩りに由来する強さだったのがなんかモヤっとはしますが
エスト全部使ってヒーコラ倒したと思ったら当然のように全回復して第2形態始まったので泣いちゃった

ひたすらプレイヤーとそれ以外が平等な世界を築き上げ、その最果てで過去のプレイヤー達の集合体が剣槍曲剣大剣杖魔術奇跡全部盛りで殴ってくるってのはかなりイケてますね
どうでもいいんだけど攻略Wikiのコメント欄で一生クソボス論議が展開されてて、オレが元々ソウルシリーズに抱いていたイメージ通りの高難度ゲームに果敢に立ち向かう俺様にベロベロに酔っているいけすかねえオタク君がワラワラしており、最高
その手のソウルシリーズ原理主義者ニキに最後の最後でこんなクソデカご褒美あげちゃったらそりゃ増長するよな~ってカンジですね

・ボスの強さのアップダウンが激しい
最新のボスが常に最強とは限らないのがよかったですね、ボルドが最序盤のピークなんだけどそこを超えればしばらくラクに進めるのは快適でした
サリヴァーンでめちゃめちゃ苦しめられたと思ったら次がクソ弱いヨームだったり(これはルートにもよるけど)、あまり息苦しくなりすぎないように手心加えてる感じがします
CrossCodeが常にパズルもボスも最新最強でマジで疲弊したんだけど、こっちだとたまにイベント戦ですか?みたいな弱ボスがいてくれてなんか気楽にやれてよかった

・複雑そうに見えてシンプルなマップ
見た目結構複雑で序盤は迷いがちなんですけど、ある程度道を理解してくるとどのエリアも割と一本道な事に気付かされました
あんまり変なルート取りしなければ概ね篝火に辿り着けるようになっていて、意外と親切ですね
立体的な複雑さもあんまりない所に驚きました 1枚絵のマップにしても理解しやすかった(これは攻略サイトを見ているという自白です)

・イルシールの地下牢が最悪
なんかいきなり絶叫する奴はいるしザコはワケわからん殺し方してくるしでいいトコ1つもなかったですね
最大HP削ってくる敵がいるんですけど、ダメージモーション中ですら削ってくるし発動条件が一切わからなくて最悪でした
調べた所視界に入るだけで削られるっぽいんだけど、なんかコイツだけ他の敵に比べて理不尽感が強くてイマイチ納得できん

・音楽
マジで一つも印象に残らなくて、徹底的にバックグラウンドに徹しているなという感想です
なんか鳴ってるな~、ボスが形態変化したらなんか盛り上がってんな~ぐらいの感覚
そういう所も含めて全体的に造りが西洋風ですよね 純国産ゲームなの結構ビビりました
スタッフロールに桜庭統の名前があって、自分の中ではテイルズSOVPの人だったのでこういうのも書けるんだ~っていう驚きがありました
音楽単体で聴く気にはならんけど、ゲーム全体の価値を全く毀損せず上手く雰囲気を醸しているのでディレクションは良いと思いました


以上!なんかめちゃくちゃ長くなってしまった
2周目やってストーリー追いたい気持ちはあるんだけど、一方でもう終盤のボスやりたくねえよ~という気持ちもある
うっかりSEKIRO買ってしまったので次はこれやるかも やらないかも

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