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空虚な王の座 - ELDEN RING プレイ感想

エルデンリングをクリアしました プレイ時間は約60時間 総合的な評価は序盤☆5、終盤☆2ってカンジで、ダクソ3とかSEKIROとは比べようもなく質が落ちていると言わざるを得ません
後述しますがとにかく大味で、ボリュームのために過去作で見られたような細かい調整全てが犠牲になっていると感じました

※ネタバレがあります

前回書いた記事はこっち

■純OWとの差
前回書いたのとほぼ変わらんのですけど、どのイベントやダンジョンをこなしてもそれなりに得られる物があるのがよかった
結局自分が主体となっての欲求ではなく、ゲームの報酬に引っ張られての選択なんですよね
Skyrimだと全然報酬が嬉しくなくて、探索する欲求も全く生まれなかった 一方でレベルデザインは完全に脇道に反れる事を前提としていたので付き合いきれなくなってしまった
多分純OWとの違いを感じたのはここ

ただ最終的に戦技も遺灰も一部の壊れ以外には目をくれてやる価値もなくなってしまうんで、結局寄り道をする意義とかもなくなるんですよね
進めば進むほど味気なくなってしまいました

というかそもそもOWじゃない気がします RPするには世界に血が通っていなさすぎ、自由に生きるには戦闘以外にできる事がなさすぎるし、大ルーンを手に入れてエルデンリングを修復するっていう小目的大目的の存在感が大きい
そのくせ導線の細さはそこらのOW並で、ゴドリック倒したら何すればいいの?んじゃレナラの次は?みたいに混乱を招き、敵の強さから適正っぽい所を判断して攻略していくしかなくなるんだけど、難易度上昇が急激すぎて自分の進んでいる道が本当に正しいのかわからなくなってしまう
一方で装備の強化には鍛石を【1】、【2】…と順に集めていく必要があり、うっかり不相応な所に進んでしまって下位アイテムが集まっていない、となると強化がスタックするのも非常に不親切です
導線の細さはゲーム全体に及んでいて、ラスボスに挑めるタイミングがわかりにくいのもよくなかったですね
黄金樹を燃やした後すぐ戦えるのに気付かず、クソマップクソボスにブチ切れてたのが完全に徒労だったと気付いた時は結構ゲンナリしました

■アクションゲームとしての出来、あとボリューム
アクション部分は非常に大味でした ダクソ3やSEKIROの時のような緻密な戦いは望めません 写し身呼んで戦技ぶっぱで大体勝ててしまう
霜踏み使い始めてからは大半のボスが初見とか、せいぜい3戦以内で倒せてしまうのでマジで何も記憶に残らんですね
後半は特に酷くて、せーのでお互いぶっぱしててHP残ってた方が勝ち!とかいう遊戯王みたいな戦いでした
過去作のような習熟する楽しさ、倒した時の達成感みたいな物は一切ありません あー今回は相手のパターン悪かったな、ぐらいにしか思えない
もちろん縛ればいいって話なんですけど、ただでさえストレス溜まるゲームで自らストレスの海に飛び込むような真似はオレには無理でした
大味な戦闘に寄せて敵のモーションもやたら強く、従来のソウルシリーズみたいな戦い方したら本当に脳の血管全部イカレると思います

ボス自体もボリュームを増すために使い回しが多く、行動AIも特に練られていないっぽくてひたすら雑さが目に付きますね
最後に殴ってきた奴をターゲットにする仕様のお陰で、写し身にヘイト稼いでもらって隙を見てチクチクするだけでほぼ苦労しませんでした
2体ボスもやたらと多く、この仕様のお陰で完全に分業する事が可能なんですが、遺灰縛りしたらどれだけしんどくなるかはあまり想像したくありません
AIのアホさを攻撃力とモーションの暴力で誤魔化しているのが非常にナンセンスで、ソウルシリーズの延長線上にこの作品をお出ししているのは中々ショックです

一方でダンジョンとかは無駄にオリジナリティが発揮されてて、嫌がらせという点においてはフロムソフトウェアの本領発揮という感じがしました(一切褒めていません)
こんだけ嫌がらせ考えてる時間あるならもうちょい他に詰める所あるだろと思います
過去作に比べて「ボスが強くて死ぬ」よりは「マップがウザくて死ぬ」「雑魚がウザくて死ぬ」の割合が圧倒的に高く、ストレス度合いがめちゃくちゃ高いですね

思い付いた奴今すぐ(!Sensitive!)んでくれポイント
・サリアの結晶坑道
・魔術教授セルブス
・古遺跡断崖
・星砕きのラダーン
・英雄のガーゴイル
・ゲルミアの英雄墓
・典礼街オルディナ
・ミケラの聖樹
・忌み捨ての地下(縦穴)
ストーリー進めるのに必須なマップがどれだけあるのか知りませんが、少なくとも誘導に沿って進めばラダーン、オルディナ、聖樹は大体通る所なのが最悪ですね
幸い10回ぐらいで終わったけどマレニア戦もかなり酷い ラスボス戦もED回収のために3回倒したけどひたすら距離取って遅延かましてくるカスですね

最初は見つけたダンジョンは全部踏破して、なんかありそうな所にもなるべく寄ってたんですけど、そもそもOWってめちゃくちゃボリュームあるしフラグも難解なのでどう頑張った所で出来上がるのは潰してない所を大量に残したプチプチくんなんですよ
最初はそういった潰し残しが気持ち悪いのもあってなるべく行ける限りの所には行ってたんですけど、結局どうやっても潰し残しの範囲は誤差にしかならんよね、と思って寄り道をやめました
結構終盤の方になってからそうしたので決意が遅かったですね エグみが出てきた時点で噛むのをやめるべきだった
序盤はその辺気付かないんで割と楽しめたんですが、進めば進むにつれて悪い所が目に付き、ドンドン自分の中での評価が落ちていきました
マルギット~ゴドリック戦あたりがピークだったと思います

ボリューム関連で言うともう一つ悪い所があって、前回の記事でも書いたんですけど武器の強化上限がやたら高いんですよ
強化上限が高いという事はそれだけ要求される強化アイテムも多くなるという事で、これがよくなかった
武器の数めちゃくちゃ多いんですけど、中盤とか終盤で拾ったら当然+15とか+20ぐらいないと使い物にならなくて、軽い気持ちで試せないのがよくない
レベルリセットが回数制限はあれど結構お手軽で、色んなビルドを試せる一方で武器が付いてこなくなるという構造になっているのは気になりました 自分は最初から最後まで脳筋プレイでしたが…

なんか疲れちゃったんであと箇条書きでいいですか?(屑)
・大ルーンの解放がストレス要素にしかなっていない リターンなさすぎ
・LORD OF CINDER FALLENとか忍殺とかに比べてGREAT ENEMY FELLEDはイマイチ盛り上がらなくないすか 大ルーン持ちじゃ表示すらされんし…
・馬復活にいちいちYES/NO選択しなきゃならんのとか今拾ったアイテムどれ問題とかどのステータス上げれば火力上がるの問題とか、細かいUI/UXの出来が単純に悪い
・アクションゲームを作るのは得意だけど苦手な分野もあって、過去作ではそういうのがバレにくい作品に仕立て上げていたように見える OWにして要素とボリュームを増やした結果、脇を固めるのが下手なのが可視化されたっぽい
・ラスボス戦初見、敵のHP3割ぐらい残して写し身が死んだんだけど、そこからエスト全部使ってなんとか倒せたのはこのゲームに引導を渡せた気がしてよかった

どうでもいいんだけど「この先隠し通路があるぞ」の嘘メッセージ多すぎません?
発…のキモオタがチーズ牛丼食いながらニチャリ顔で入力してるのが浮かんで「フロム…お前の望んでいた世界はこれか…?」と思いを馳せてしまいます


■フロムゲーいっぱいプレイした!
という事で年末からダクソ3、SEKIRO、エルデンリとポストモダンフロムゲーを色々遊びました
自分の中では SEKIRO>ダクソ3>>>>>>エルデンリ ぐらいの位置付けですね
ダクソ3、エルデンリは人の息吹が全く感じられず、動く物はほぼ全て敵、たまにいるNPCもなんかツンツンしててプレイしててずっと息苦しかった
対してSEKIROは登場キャラがみんな意思を持った人間で、物語に血が通っているのが良かった 地味だけど盗み聞きシステムとかもそこらのザコに一人の人間としての重みを与えていていいですね
世界観の説得力という意味ではダクソ3だけど、単純にどっちが好きかで言えばSEKIROです

アクション部分は好みによると思うんだけど、ザコはスタミナに任せてゴリ押ししていい一方でボス戦では隙を見て反撃をねじ込まなければならないダクソ3に比べて、ザコもボスも同じ戦い方を要求されるSEKIROの方が一貫性があって自分は好きですね 忍殺システムによりあらゆる戦闘にキメが発生するのもイケてる エルデンリは論外です

全体的な難易度で見ればどれも高いんだけど、諦めなければ誰でもクリアできるぐらいのレベルだと思います
一心も王たちの化身も2晩で倒せて、ゲーマー人生を賭けた戦いぐらいの持て囃され方をしていたからかなり拍子抜けした所はある
ちょっと頑張れば誰でもエンディングは見れるぐらいの難易度なのが気持ち良くプレイヤーを勘違いさせているように見えますね 良くも悪くも
こんなヌメヌメしたグロくてキモいゲームがここまで普及してるのってかなり凄くて、やっぱり根幹にあるのはアクションゲームとしての出来の良さなんだなと感じられました


とまあこんなカンジで!次はカービィかな スターアライズがほんまに最悪だったのでまだ信じきれていませんが…

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