見出し画像

君じゃない。

密かにハマっているYouTuberがいます。
「スクールゾーン」。

正確に言うと、吉本興業所属のお笑い芸人で、彼らがやっているYouTubeチャンネルです。

男性2人のコンビなんですが、何を主に配信しているかと言うと、日常あるある。

1分程度のモノマネ的なやつもあれば、「のぞき見シネマ」と題した、ショートストーリーもあります。

私はその、のぞき見シネマが大好き。
若い韓国人男性と仲良くなりたくて韓国料理店に通い詰めるアラフォー女性とか、深夜酔っ払って道玄坂辺りを徘徊する男女とか。
現代風に、「エモい」と言うんでしょうか。

主に、俵山さんという男性(コンビの一方)が女性役を演じるのですが、その演技が本当に上手いんですよね。
ストーリーも、引き込まれるし。


私が好きなのぞき見シネマの一つに、「君じゃない」というタイトルの動画があります。

これは、男子大学生が住む1人暮らしの部屋を中心に行われる話で、この動画には、2つの設定が登場します。

それは、①男子大学生(コンビのもう1人、橋本さん)と、彼が思いを寄せる女性のシーン、②男子大学生と、彼に対して思いを寄せる女性。

①に登場する女性は、多分どこかのモデルさん?女優さん?なのか、とても綺麗な方。でも彼女は、橋本さん扮する男子大学生に対して、塩対応。

②に登場するのが、俵山さん演じる女子大学生で、言葉を選ばずに言うと、いい子だけど、ちょっと重いかな…と感じさせる子。彼女は、彼の事が好きなのですが、今度は逆に彼が彼女に塩対応。

動画内では、①と②のシーンが交互に登場します。

どうですか?
この設定だけでもう、切なさが込み上げて来ません?

演出や構成も上手くて、動画には登場しないけれど、①に出てくる美人な子も、また別の所で誰かに塩対応されるのかな〜なんて想像までさせてくれます。

この世は塩対応の連鎖なのか?
残酷だけど、誰にも経験がある話ですよね。

あなたには、どんな「君じゃない」エピソードがありますか?

例えば、LINE。

返事が欲しくて仕方がない相手からはなかなか返って来ないのに、関心がない相手からは長文のLINE+飲みのお誘いまで来たり…。

思わず心の中で呟いてしまいます。

「君じゃない」。

でも私が熱心にLINEを送っている相手もまた、私と同じように思っている事でしょう。

「君じゃない」。

それでも、偶に返ってくるLINEに舞い上がって、また期待して熱心にLINEを送っちゃったりするんですよね。

それから、この関係性は永遠に同じという訳ではなく、ふとした瞬間に、立場が逆転する事だってあり得ます。

いくら、誰かには冷たく、誰かには熱心に接したって、結局その人に好かれるかどうかは自分でコントロール出来るものじゃない。

分かっている。自然体で振る舞った先にある関係性が本物だと。

でも私は、こうやって傷つき、傷つける経験があるから、人は成長出来るのだと、これは人間にとって必要な痛みなんだと、そうも考えています。

大丈夫。

沢山の「君じゃない」に含まれる情けなさが、きっとあなたを大人にする。

この記事が参加している募集

推しの芸人

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?