セークレード・ゲームス 10

精読10回めにも関わらず、まだ11ページまでしか進んでいない。あと805ページある。読み終わる日が来るのか、これ。
知らない単語、フレーズだけでなく、行間に透けて見えるインドの政治、宗教、慣習、映画、社会状況等々、詳細に読み込んでいるので、進度は遅いが情報量は多い。『セークレード・ゲームス』自体が陰謀渦巻く物語なので、何が真実なのか、登場人物それぞれのセリフのどれをどこまで信じてよいのか、疑いながら読み進めている。非常に面白い。そろそろNETFLIXを見たら理解が進むかな、と思ったけれど、やはり文字情報と自分の理解力の戦いが面白いので、しばらくお預け。
ヒンディー語話者の中に入り込むということは、この小説と同様に深謀遠慮に富む人々の中に入るということだ、インドは歴史が長く、叡智を蓄積してきた社会だからmanipulativeな技術に長けている、Advanced Hindi学習者として、だからこそより一層気をつけろ、英語で話している場合とはワケが違う、話の裏を見極めろ、という話になった。
なんとなく、阿部謹也先生の「世間」論を思い出した。あれくらいの鋭利さでインド社会を切りさばいてくれるインド文化論って、どこかにあったかな。


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