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ベトナムラーニングジャーニーで感じたこと2 ベトナム料理店のたくましい商魂

ベトナムラーニングジャーニー記事を出してから随分経過しました。
その間何をやっていたかというと、よりによって右手(小指中指骨)を骨折しまして、ボルトで接合する手術をしておりました。
中国における入院・手術体験はエキサイティングなものでした。ええ、そんなエキサイトメントは要りません。またこの件はまとめたいと思います。文字通り、転んでもただでは起きないのです。

さて、11日前の続編でございます。
ハノイのレストランから感じたベトナム人のたくましい商魂について紹介したく思います。使えるものは何でも使うというその商魂、客単価をあげさせる仕掛け、解像度が高くないベトナムローカルフードだからこその仕掛けは日本のインバウンドビジネスでも応用できると思います。
どうぞお付き合いください。


「各国有名人が訪れた」推しがすごい

各国各地の観光客向けの有名店にありがちですが、セレブリティの来店や記念写真を飾っている様はよく見られます。

私が思い出すのはニューヨークのWolfgang's Steak House(ウルフギャングステーキハウス)や、バンコクのソンブーンなどのレストランです。
日本の政治家で言えば、小泉元首相などの写真が飾ってあったように記憶しています。

著名人が訪れるくらい定評のある店で、かつ地元の名物料理だよ、ということが言いたいと思うのですが、ベトナムのレストランからこの「有名人来店推し」が強く見られました。

これ、とても良いことだと思うんですよね。
ベトナム料理の解像度が高い方ばかりではありません。日本においても、和食と言っても「スシ・テンプラ・スキヤキ・ラーメン」な方も多く見られます。こうしたローカルフードに解像度が低い方に訴求するうえではとても効果的な手法だと思います。インバウンドビジネスに応用できます。

「安倍首相セット」「オバマ大統領セット」とセットメニュー化

さて、ベトナムのレストランから感じた強い「有名人来店推し」は、彼らが食べたメニューや、イメージしたメニューをセットとして提案されていることです。

ここは、前述したウルフギャングやソンブーンでは見られません。食べたメニューの一部はうかがい知ることができますが、前菜からデザート、ドリンクまでセット化しているというほどでもありません。ここからたくましい商魂を感じたんですよね。メニューの解像度が高くないと、そもそも何を注文していいかわからないですから。そして、単品ではなくセット化することで明確に客単価を上げることができます。

その名もオバマコンボ

上記はハノイのブンチャー専門店ですが、オバマ元大統領が来店したということで、彼に提供したメニューをイメージして「オバマコンボ」なるメニューを提案されておりました。価格は単品の倍。利益率が高いと思われるビールまで付けています。実に商魂たくましい。

おしぼりでもオバマ来店をアピール

おしぼりにも「2016年、米国大統領のオバマ氏がここで食事したぜ!」と声高にアピール。なんというか、他に言うことはないのかとすら思うほどのオバマ推しです。Yes, We Can! Yes, We Did!

スペシャルブンチャーはちゃんと美味しかったです。

他店では「安倍晋三元首相が訪れた際に彼に提供したセットメニュー」という提案も見られました。

和食は「誰それを魅了したメニュー」がいっぱい

日本は食事が美味しい国ですが、各地の料理が海外で知られているか、と言えば必ずしもそうではないでしょう。まだまだ日本各地の知られざる美味いものが、世界デビューするチャンスを待っていると思います。

上記は、ニューヨークのトップシェフであるデヴィッド・ブーレイ氏が自身のお店を休業し日本に新しいメニューのヒントを探しに来た番組の紹介です。トップシェフが「魔法をかける」としても、それが売れるのは彼のお店だけなのです。

ここで紹介された長野県特有のお漬物「すんき」なんかは世界で売り出す大チャンスなわけです。世界のグルマンはブーレイのことをご存じだと思います。しかしそういうアピールは見たことが無い。勿体ない。

来週、テイラー・スウィフトが来日しますが、彼女を魅了するメニューがあったとすれば、それは世界的に売り出せるチャンスになるでしょう。願わくば関係者の皆様は、間違っても「楽屋弁当」を出されないことを、できればビジネスに繋がる良いものを彼女に提供できるチャンスを作り出されることをお願いいたします。

今日もお付き合いいただきありがとうございました!

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