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「世界の果て」タスマニア島

突然ですが、「世界の果て」「端っこ」という言葉に憧れがある方はおられますか?なんとなく「遠いところ」に行ってみたい、という気持ちを抱いた方、心当たりはございますでしょうか。
心当たりのある方、うってつけの場所があります。それがタスマニア島。


南半球最南端レベルの場所、それがタスマニア

タスマニア島はオーストラリアのタスマニア州に位置します。州都ホバートは南緯42度52分。南北逆転させると、その緯度はざっくり北海道、苫小牧市や洞爺湖あたりとなります。
日本・北海道(主語が大きいですが)には「この世の果て」「端っこ」感はさほどありませんよね。しかしタスマニア島の南はもう南極です。つまり、極地の手前にある有人島なんですね。

地球の陸地の68%が北半球にあります。南半球の81.6%は海でして、陸地がそもそも少ないんですね。
ニュージーランド南島や、チリ、アルゼンチンの南端部こそタスマニア島より南に位置しますが、最も南極に近い陸地の一つと言って過言ではないでしょう。

「深夜特急」主人公は西の果て、ロカ岬を目指した

少々脱線します。かつて『バックパッカーのバイブル』などと言われた沢木耕太郎氏の「深夜特急」。主人公はバスを乗り継いで、ロンドンを目指すのですが、ユーラシア大陸の最西端であるポルトガルのロカ岬に到達します。

ロカ岬の石碑

そのロカ岬には、ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの叙事詩『ウズ・ルジアダス』第3詩20節の一節「ここに地終わり海始まる(Onde a terra se acaba e o mar começa)」が刻まれた石碑が立っています。

「地の終わり」とは、当時の覇権国家、海洋立国であるポルトガル王国ならではの表現ですが、代表的「世界の果て」の地です。

「世界の果て」言いたいだけちゃうんか

中二病的「世界の果て」という単語への憧れと、25年前に「深夜特急」が映像化され、そこでの大沢たかお氏がカッコよかったことから2015年にロカ岬に行ってきました。

ロカ岬に着いてハッとしたのですが、そもそもここ以外の「端っこ」「果て」を知ることなく、特に調べることもなくロカ岬に来てしまっていたのです。これはいかん。ちょっとお前、「世界の果て」と言いたいだけちゃうんか、と。

こうした経緯で他の世界の果てを調べ始めました。
大航海時代に「発見」された世界の果ては、喜望峰やマゼラン海峡等ありますが、ふと地図を眺めているとピンときました。タスマニアの南、南極まで何もないな。そうだ、タスマニア、行こう。

自然・グルメ・アート、豊富な観光コンテンツ

調べれば調べるほど、自然が豊かで魅力的、また離島であるためタスマニアデビルをはじめ生態系も独自のものが残っている、ワインの名産地でありワイナリーツアーができる、豊かな漁場があり魚介類が美味しい、美術館やアートギャラリーなど豊富な観光コンテンツに惹かれました。

なにより、それらがある程度集積しているので観光にとても便利でした。いやー、とっても良かった。もう一度行きたい、タスマニア。
明日以降はそんなタスマニア旅の体験をシェアさせていただきます。お付き合いください。

余談「タスマニア物語」

この記事を書くにあたり、かつて日本映画で取り上げられたことがあったということを知りました。その名も「タスマニア物語」。
離婚した父親を訪ね、オーストラリアへ向かう主人公。父親は一流企業を辞め、絶滅したと言われるタスマニアタイガーを探しにタスマニア島へ向かっていた。その父親役は田中邦衛氏。

どうも既視感のある設定です。それって「北の国から」南版じゃないのか、と。「タスマニア物語」また視聴してみたいと思います。では。

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