過去のM1グランプリをあえて振り返ってみよう。2009年度版!

第9回大会。そのまんま東こと、東国原英夫が審査員に加わった。
ちょっと個人的に印象の薄い大会だったので、見返すのも楽しみだった。

①ナイツ
まさかのトップバッターのナイツ。テンションは基本低いが、とにかくボケ数が多い。言い間違い、イントネーション、歌ネタなどのパターン。そして全て拾う土屋も凄い。
あまりトップ向きではないが、さすが会場を掴む力量は凄いな、と思わされた。
トップバッターは基準になるが、少し点数がバラついたのが気になった。

②南海キャンディーズ
4年越しのリベンジ。ストーカーのネタ。正直ここで出ていたことを忘れていた。しずちゃんにタレント性が出ている。04年度は不気味な大女のイメージがあったことで、何やらかすかわからない面白さがあった。ここではしずちゃんのキャラが浸透しているので、どこか頑張って漫才やってる感があった(個人的な感想だが)。舞台を広く使っての動き漫才で新しい南海キャンディーズを魅せてくれた。

敗者復活戦は、前年優勝者のNONSTYLE。去年優勝で、今年は準決勝で負けて、敗者から勝ち上がるという。何がなんだかわからない。

③東京ダイナマイト
こちらは5年越しのリベンジ。しゃべりながら登場するという早い掴み。格闘技選手のインタビュー。元オフィス北野らしい男受けするボケは凄い良かったが、途中歌ネタのボケが間延びしてしまっており、テンポが悪かったのが気になった。
ボケを連発し、スピード感があればよかったと思う。

④ハリセンボン
相変わらず華がある。ご近所付き合いのネタ。ファミリー層に凄く響きそう。
舞台や通常のネタ番組ではとてもいいが、コンテストとなるとテンポがやはり遅く感じる。最初の煮物のやりとりのテンポを上げて、少し短くし、後半の2人の言い合いでどんどんヒートアップしていく展開にして、笑いを右肩上がりにすると凄い評価が高かったと思う。

⑤笑い飯
02年から毎年出場。この連続決勝進出はある意味、優勝より偉大。伝説の鳥人ネタ。鳥と人間のハーフというエキセントリックなネタに笑い飯のエッセンスが存分に振り付けられている。くだらなさMAXで絶好調。これぞ笑い飯。ダブルボケだが、個人的に哲夫がボケるパートが毎回ツボった。テンポもいい。
あの島田紳助が満点をつけた伝説のネタ。

⑥ハライチ
今やテレビに引っ張りだこの澤部。ハライチがここで初登場!M-1育ちの彼ら。
ツッコまず、岩井のボケにどんどん乗っかっていく澤部。ノリボケ漫才。これぞハライチのスタイル。オードリーと同じく、ツッコミが主導でリズムを奏でる漫才。岩井は才能は感じるが、テクニックやテンションは完全に澤部なので、バランスが良い。が、まだまだ漫才に進化の余地を感じる。

⑦モンスターエンジン
またまたリベンジ組。夫婦の会話のネタ。テンポと勢いがあって良い。二人とも各々が力があるので、掛け合いにテクニックを感じる。ブラマヨ的な漫才だが、ネタが弱く感じたのと、勢いと速さがありすぎてそれによって逆効果になってしまったような気がした。

⑧パンクブーブー
近所付き合いの漫才コントネタ。オンエアバトルでも高得点連発していた実力派。やっと決勝に来た。掛け合いとテンポ、声の通りもよく、ギャグの一つ一つがとても綺麗にハマっていた。

⑨NONSTYLE
前年優勝者が敗者枠から登場。ヤンキーネタ。さすが伊達に優勝経験してない。
今回は動きメインのネタ。テンポが良く、ボケの見せ方が非常に上手い。

最終決戦。
トップバッター、NONSTYLE。
時代劇の決め台詞のネタ。敗者復活枠から来て、そのまま2本ネタやるのはきついはず。しかし、立ち回りのネタをポンポン見せる。テンポ良く、キレがあるのでとても見やすい。石田の動きがキレキレで子供にもウケるネタだろう。

二番手、パンクブーブー。
陶芸家の弟子入りのネタ。相変わらず、ギャグのハマりがいい。ボケの一つ一つのパンチが強い。わかりやすいがしっかり面白いのが凄い。ツッコミの黒瀬も変なキャラなのもいい。

三番手、笑い飯。
審判の判定のネタ。さすがくだらなさMAX。相変わらずの笑い飯ワールド。
バカバカしさがあってよかったが、
晩飯何かなー、が長すぎたのとチンポジの下ネタ部分が最後の最後でマイナスに作用してしまったような気がする。かなりもったいない。

最終的に満場一致、全ての票を獲得してパンクブーブーの優勝。NONSTYLEも笑い飯も決して悪くなかった。NONSTYLEは2本目の方が良かった気はしたが、ボケのパンチの強さはパンクブーブーの方が上だった。

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