見出し画像

だからわたしは、きっともう大丈夫

1ヶ月前、無職になった。
泣きながら必死に就活して見つけた就職先なのに、「世界一周がしたい。世界の紙が見たい」という気持ちを止められなくて、ちょうど2年で辞めてしまった。

何をしているんだろう、どうやって生きていくんだろう、と自分で自分の行動を疑う。
今になって思えば、きっとこういう未来を望んで 就職したような気もする。

もっと自由に、もっと純粋に、生きていきたい。
無理なく、真剣に、手仕事や紙とつきあっていきたい。
漠然とした思いを抱えて、その思いが実現しやすくなる場所を探していた。

そうして選んだ岡山に2年間住んでみて、不思議なくらいたくさんの大切な人ができた。
近所のゲストハウスで出会った女の子、地域ボランティアで出会った同い年の子、飲食店で仲良くなった子、イベントでつながった人たち、職場の雑貨店のお客さま、同僚、シェアハウスに遊びに来てくれた同居人の友人、旅先で知り合った似た感性の人たち。

この2年間で新たに出会った人たちの顔を思い浮かべると、心の奥底から「大丈夫だな」と思えて地面に真っ直ぐ立てる。
彼ら彼女たちが岡山や旅立った先で生きている限り、どうにかして絶対に大丈夫になる気がする。

楽しいことを思いついたとき伝えられる人が何人もいる。伝えた先で さらに広い楽しみになって、一緒に作っていける人が増えてゆく。
おもしろいことを思いついたとき、教えてくれる友人がいる。一緒にやりたい、と言えるわたしがいる。

不安が押し寄せてどうしようもないとき、経験談を聞かせてくれる先輩がいる。似たようなことでもがき共感したあとで、「でもまぁ大丈夫だよね」と言い合える友だちがいる。

ひとりじゃない。
2人でもない。
何人も、何人も。
支えたいと思う人がいて、支えてくれる人がいる。
そんなことに気づけたから、わたしはもう大丈夫だ、と思った。

ひとりで強がらなくてもいいし、誰かと共有してもいいし、ひとりで向き合ってもいい。

誰かと分け合うこと。
少し前までは「しなければならない」義務だと思っていたけれど、もっと自然に、「そうしたい」と思えることになった。
分け合うこと、分け合えることは、こんなにもあたたかいことだったのか。

このあたたかさを教えてくれた人たちに、本当に感謝している。
今まさに分け与えてくれている人たちに、誠実な生き方をしたい。


この文章を最後まで読んでくださった方に また会える日を、楽しみにしています。

#日記 #発見 #一人旅

こんにちは、kami/(かみひとえ)です。いただいたサポートは、「世界の紙を巡る旅」をまとめた本の出版費用に充てさせていただきます。今年の12月に発売できる…はず…!