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未来のありたい姿を描くなんて求めてない

組織開発を提供するクライアント企業との打合せ。発注者と、受講生たちの課題を伺い、今後のワークショップや研修の内容を検討していく。今回はいろいろお話を伺い終了。

打合せ後、ある1つの回答が印象に残る。

先方「彼らは未来のありたい姿を描くなんて求めていない」

聞くと、これまでもビジョンを描こうなどは散々やってきた。ビジョンを描き、行動計画を立て、進捗を報告。日々の業務もあるのに、新たなタスクが増えて嫌になる。

さらに、やってないと上司からは自分で立てた目標だろ!と怒られる。

そんな状況で「未来のありたい姿を描きましょう!」などと言ったら、また、やることが増える…。と抵抗される光景が目に浮かぶ。

そもそも最初に立てたビジョンが本当に自分がやりたいことなのかも疑わしい。上司が組織が喜ぶビジョンを立てた可能性もある。

これはつらい。

思い返すと、1on1のコーチングで相談にくるクライアントさんの中にも、同じようなことを言う方が少なからずいる。

未来がうまく描けない。行動計画を立ててもやりきれずに、逆に自己嫌悪に陥る。次のセッションがそのコーチに申し訳なくなる。

私もクライアントとしてコーチを受けた際に、全く同じことを経験したのでとてもよくわかる。

自分で立てた計画なのにやれないと、「ああ、なんて自分はダメなんだ」と思う。そう思いつつも、動画を観る、ゲームをやる手が止まらない…。

「未来のありたい姿」いやいや期
「行動計画」恐怖症

さて、どうしたもんか。

この解決策として、わかりやすく書かれた本が「成功するのに目標はいらない!(平本相武著、こう書房)」。

人は、目標を設定し、そこへ「近づいている感」にワクワクする「ビジョン型」と、今の自分が「満たされてる感」に幸せを感じる「価値観型」がいる。
ビジョン型であれば、未来のありたい姿を具体的に描き、行動計画を立てて、それを実行することでワクワクする。
一方、価値観型であれば、「自分らしさ」を満たす行動を日々行うことで幸せを感じる。

価値観型の傾向が強い例として松井秀喜さん。節目ごとに書いて、いきつけの店のふすまに貼ってた目標。いずれも達成していない。目標は意識していなくても、野球を愛し、勝ちたいという強い思いで日々努力し、誰もが求める結果を確実に出した。「一日一日を大切に生きたい。僕の座右の銘は一日一生ですから」。

私が思うに、
ありたい未来を描くのが苦手なら描かなくてよい。
行動計画がつらいなら立てなくてよい。

今日一日、自分らしく生きられたか。
どう過ごせば、今日一日幸せだったなと思えるか。

それだけでよいのではないか。
そう思える基準をじっくりと作ればよい。

その基準となるのが、自分が大切にしている「価値観」。

「価値観」とは「自分軸」「判断軸」「人生の羅針盤」など、それを満たすことができれば幸せ!と思えるもの。

ちなみに私が大切にしている価値観は、「気づき」「つながり」「感謝」「受け止める」「遊び心」「シンプル」。

この価値観を見つけ、それを満たす具体的な情景を描き、そのためにやりたい行動を具体化する。

それで充分。

私自身、価値観を意識することで、

  • 苦手だった朝を克服し、朝散歩などの朝活をするようになった。

  • 全く本を読まなかったのに、暇さえあれば読むようになった。

  • 会議で意見を言うのが苦手だったが言えるようになった。

  • あがり症だったのに、研修で話せるようになった。

  • やりたかったコーチングや組織開発を職に持ち、日々充実した生活を送れるようになった。

もし、同じように目標立てたり、計画立てたりで悩んだり、自己嫌悪に陥っている方がいましたら、思い切って目標や計画を捨ててみて。

そのかわりに「自分らしさ」の基準となる「価値観」を探してみてください。

この価値観を探すのにおススメな本は以下。
「成功するのに目標はいらない!(平本相武著)」
「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(八木仁平)」
「原体験ドリブン(チカイケ秀夫)」

一人で見つけられそうになかったらご相談ください♪

それではステキな一日を!












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