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20230311 小学生への作文「環境を守る意識」

わかば小学校四年生のみなさん  坂月川愛好会 上小澤 審
 坂月川ビオトープでの校外学習に来ていただきありがとうございました。
 皆さんが校外学習で氣づいた通り、坂月川ビオトープには珍しい生き物が沢山住んでいて、湧いてくる水や、はえている草や木などのキレイな環境のお陰で生きています。
 ゴミ拾いで沢山ごみを拾っていただき、とても助かりました。ありがとうございました。生き物たちは、ビオトープが汚れてしまうとすぐに死んでしまいます。そして、眼に見えるゴミだけがビオトープを汚す原因ではなく、流れ込む水や空気の汚れも、ビオトープを汚す原因になることも、覚えておいて下さい。
 皆さんが大人になった時に、素晴らしい自然が残っているかどうかは、皆さんの自然を大切に思う気持ちにかかっています。
 校外学習で感じた「自然の素晴らしさ」を、大人になるまで忘れずにいて下さい。

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私が所属する坂月川愛好会で、今年度(令和4年度)一年を通して、3回の校外学習のお手伝いをしてきた。

児童たちは普段とは違う校外のビオトープで、虫や魚、鳥や草木と触れ合う機会に大喜び。しばし時間を忘れて楽しんでくれた。

この校外学習は自然の大切さに氣付くことが目的で、その点では納得のいく結果になっているのではないかと思う。

そして、児童たち一人一人から一年を通して行われた校外学習について、お礼の手紙をいただいた。

それに対して、坂月川愛好会の会員からもお返事をしようということで、400字詰め原稿用紙1枚の作文の宿題が出たわけだが、何を書こうか散々迷った挙句に写真で揚げたような、まるで小学生が書いたような作文が出来上がった。

私は東京都葛飾区で生まれ育ち、小学校では休み時間に外で遊んでいると、校内放送で「光化学スモッグが発生したので校舎内に入れ」と放送されることがかなりの頻度であったのを思い出す。
ただ、その頃は家の近くにあった沼にザリガニやら小魚を採りに行ったり、蝉や蝶も飛んでいたので虫獲りもできたものだった。

さらに、父の実家が山梨県の富士の麓で、毎年夏のお盆には家族皆で避暑に出かけたものだが、葛飾の沼とは大違いのキレイな冷たい水の桂川でもよく遊んだ。富士山を眺めながら子供ながらに自然の豊かさには氣づかされていたのかもしれない。

この歳になって、住処の近隣にあるビオトープが珍しく、愛好会に参加させていただいたのだが、自然の奥深さを改めて知ることとなり、興味津々で活動に参加させていただいているのだが、20代で学業を卒業し就職すると、日々仕事に追われ、自然を振り返ることなどなかった。

その結果が地球温暖化だの、ソーラー発電だのマイクロプラスチックだのと言った環境破壊につながってきていると思うと、自然環境に目を向けずに来てしまったことに心が痛む。

原稿用紙を前に、昨今の子供たちが、住宅街で自然に触れることなく、塾や習い事、テレビゲームの中で育っていくことで、自然の大切さを忘れてしまうのではないだろうかと思った。自らの暮らしのことしか目に入っていなかった自分ごときが、大上段に構えて自然環境の大切さを改めて想い、子供たちに伝えるのはおこがましいが、こんなことになるのだろうか。


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